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冬の朝日

水平線と黒く垂れ込めた雲とのわずかな隙間から
真っ赤な朝日が光っている
波は暗い夜の中で音もなく 
寄せては返す
私は凍える朝に立ちつくしている
ただ眼を透明にして
朝がここから開くのを心待ちにしながら

堤防の奥まで歩くと
巨大なテトラポットが
薄明りで神性を帯びている 
私を見定めて
その判断を先送りするのだろうか
海水が私の罪を清めるとは思えないが

ドドーン――海水が堤防を越えて
ひたひたと路面をぬらした
波は白い駿馬のように砂浜を駆け回まわる
そんな夢のような一瞬が過ぎると
明るい
いつもの朝がやって来た
サーファーが波に揺られているような朝が


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