見出し画像

数日前に散髪した。いつもの美容院で、いつもの美容師さんに切ってもらった。

俺は元々美容室が苦手だった。初対面の人に「今日は何されてたんですか〜?」とか、「普段何されてるんですか〜?」とか。何か会話を生み出すためだけに雑に投げられた質問に答えなければいけないから。というか自分の話を誰にでもするのが得意ではないので、いきなり会った人間にそんな自分の話なんかできず、適当に流す。そうすると美容師さんは何かを察して質問することをやめる。その繰り返しだった。髪を切り落とすために行っている場所で、なんで世間話をしないといけないんだってずっと思ってた。

なんだけど、約1年前くらいからある美容師さんをずっと指名するようになった。20後半の男の人なんだけど、年がめっちゃ離れてるわけでもないから話しやすく、ちょっと昔やんちゃしてたけどこの歳になって落ち着いてきました、みたいな雰囲気の人。でも仕事人で真面目っぽさもある感じの。
その人は俺の知らない色んなことを教えてくれるから、話してて面白い。ちょっと前には競馬の話をされて、見事にハマったし、前回は引っ越しするときのコツとか、社会人のリアルも教えてもらった。この人と会ってから苦手な美容室もまだマシになった。

でも、言っても1ヶ月に1回会う程度の人間。人見知りの俺が完全に心を許しているかと言われればまだそうでもなく、まだ若干薄い壁を作ってる。
これからの引越しの話をしていた際、「それか彼女と一緒に住んじゃいなよ。そっちの方が安いし広いとこに住めるよ」って言われて、「あ〜〜〜、気まず」ってなった。もうその彼女とは結構前に別れてるんすよ〜と言ったら絶対もっと気まずい感じになるから言わなかった。だからずっと彼女がまだいる体で話してたけど、その時間はかなり虚無だった。

俺はまだ心を許せてない人間と話す時に、嘘を混ぜることがある。それは本当のことを言いたくないとかではなく、今本当のコレを言ったら会話が気まずくなるだろうなとか、相手が返答に困るんだろうなとか、この先起こるであろうマイナスを危惧して「相手にスムーズに会話させる」ことを目的とした嘘の返答をすることがある。さっきの美容師さんの話もまさにそう。
この「相手にスムーズに会話させるための嘘」をついた瞬間に、あー俺はこの人にまだかなり気を遣っているんだなと感じてさらに壁を作ってしまう癖がある。
だから本心だけで会話ができる友人達は本当に貴重でかなり助かってる。

全部相手優先で考えてしまうんだよなあ。もっと自分中心に生きていきたいとも思う。もっと自分に素直に、変なプライドなんか捨てて生きていきたいな。

こういうほんのりネガティブになった時は、ハンブレを聴きましょうってことで、俺の大好きな「THE SONG」という曲を聴いて寝ようと思います。おやすみなさい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?