ベトナム人向けの企業研修の注意点

最近よく同業の方から「ベトナム人向けに企業内で研修する際に注意することありますか」と聞かれる。私は幸運にも東京で日本人向け、ホーチミンでベトナム人向け、双方でスキル研修をさせてもらう機会に恵まれた。本ノートでは忘備録として、ベトナム人向けの研修を行うときの注意点を書きたい。

前提として、ベトナム人の方たちの受講する際の傾向は以下4つある。

1)超実用的な内容を好むこと→「簡単!手軽!即効性あり!」が重要。全体図から説明しようものなら、ものの数分で飽きられてしまう。

2)「体験して学ぶ」方が喜ばれること→一定規模の会社のベトナム人スタッフとなると、現場で揉まれた猛者たちが多い。そんな方たちに「セオリー説明→演習」という組み立てをやろうものなら、、、すぐにスマホを見られて、興味を失ってしまいます。

3)圧倒的な「分かりやすさ」が好まれる→文字が多いスライドや、説明の多い講師は敬遠される傾向があります。

4)アンケートに本当のことは書かれにくい→もし上司がアンケートを見て、自分自身に何かあったら、、、という力学が働くので、アンケートで本当のことはあまり書いてくれません。そのため、その後に、研修の事務局の方が個別にヒアリングしてもらって、実際のところを聞くということをよく行います。

→日本人とベトナム人の傾向の違いを表す表現としてよく使われるのが「半年後の100万円を狙いに行くのが日本人、今すぐの1円を狙いにいくのがベトナム人」というものがあります。この傾向は研修の学び方にも表れています。

これから間違いなく伸びていくであろうBtoBでの企業内研修事業。日本人相手の脳みそのまま、ベトナム人相手に研修を行うと痛い目を見ます。僕も何度痛い目みたか。。。研修企画側は上記の前提に立った「コンテンツ」「デリバリー」の設計をすることをお勧めします。次回のノートではより具体的な話をしていきたいと思います。それではまた。


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