カヤック柴田です。社内に「こういうのやりたい」と説明する内容を、ブログに書いていくスタイルです。

カヤックの360度評価とは

・タイトルはわかりやすいので「360度評価」とした。カヤック内にある正式名称は「360度フィードバック」。
・「評価」ではない。報酬制度と紐付いておらず、本人の成長のために四半期ごとに「自分の振り返り」と「他の社員からのフィードバック」がある。
・他人から見えている「自分の姿」を活用して、変化しようという意図。
・全社員が、他の全社員の「内省」と「振り返り」を見ることができる。

相互のフィードバックを全社員に公開
半年に一度、自分の活動を振り返った上で、一緒に働いている社員から自分の活動についてフィードバックをもらいます。目的は成長のためであり、報酬には連動していません。
特徴は、ほかの社員の振り返りと、それに関してのフィードバックもすべて公開されている点です。
たとえば、新入社員と経営陣がお互いにどんな指摘をし合っているか、自分でどんな振り返りをしているのかそれぞれ閲覧することもできますし、それを見て、新卒であっても社長に対してフィードバックを返すことも可能です。
（コーポレートサイトの説明より）

検索したらもうちょっと詳細がわかる記事があった。2017年だけど、趣旨はそんなに変わらない。

オープンな場で成長のためのフィードバックをやるためには、心理的安全性的なことが前提。厳しい指摘を安心してできる状態。

「部署」を主語とした360度フィードバックをやりたい理由

・「部署」を主語とした360度フィードバックとは、例えば「経理部」が「A事業部」にフィードバックをする、とかそういうこと。人ではなく、組織単位。
・自分の所属する部署が、他の部署からどう見られているか、を所属する全員が認識し、変化のきっかけとする。
・「特定の部署の責任者」個人が成長するためのフィードバックと、その部署の成長のためのフィードバックは種類が異なるはず。なので、責任者へのフィードバックでは代替できない。
・「その部署に求めている役割」は、他の部署が一番わかっている。それをきちんと伝える場が意外とない。Aというミッションを優先的に行っているが、Bを優先して欲しいと他部署が考えている場合もある。
・社内の問題は「部署の境界」で起きるというのはよくあること。これらの課題を関係する部署だけではなく、社内でオープンにシェアする。同じ問題はたくさん起きている。
・ちょっとだけ調べた限りだと「部署」を主語として相互に指摘するというのは見つからなかったけど、そんなことないかな？
・書いた後気づいたけど、OKRとCFRのセットとほぼ同じなのかな？OKRも部署ごとの成果と進捗を社内でシェアする目標管理方法。OKRと対になる施策として、CFRという、「対話（Conversation）」「フィードバック(Feedback)」「承認(Recognition)」というやり方がある。CFRも全部公開されてるのかあ、というところはどうなんだろ。他の部署から「そのOとKRだと、その施策違うよね」みたいな指摘は入っているはずだ。

これを内部監査の施策としてやるというアイデア

・内部監査。独立していること、経営者へのレポートラインが直接あったほうがいい。以下wikipedia。

内部監査とは、組織体の経営目標の効果的な達成に役立つことを目的として、合法性と合理性の観点から公正かつ独立の立場で、ガバナンス・プロセス、リスク・マネジメントおよびコントロールに関連する経営諸活動の遂行状況を、内部監査人としての規律遵守の態度をもって評価し、これに基づいて客観的意見を述べ、助言・勧告を行うアシュアランス業務、および特定の経営諸活動の支援を行うアドバイザリー業務である。（wikipediaより）

・普通は、内部監査の人がいろんな人に話を聞いたり、内部通報的なことから調べたり、社内にいろんなネットワークをはりめぐらせていくはずだ。それはそれでやればいい。
・それとは別に、部署間の指摘も追加情報として得られるとよいのでは、という案。
・内部監査でやらなくてもいいんだけど、なんか人事部がやるより面白いなーって思っただけ。独立性という要素をもうちょっと活かしたい。わからなかったからもうちょっと考えよう。

社外取締役もこれぐらいの情報なら見ることができそう

・さすがに全社員の内省とフィードバックを見るのは無理だろう
・半年に1回、部署ごとの相互指摘の内容は、社外取締役（特にカヤックだと監査等委員の皆さん）に見てもらうことで、良い効果がありそう。
・社外取締役の次には、株主、そして投資家への情報公開までいけると、かなり面白い。