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新幹線でPTAを想う

ただ今、金曜日の午後6:30、日帰りの出張の帰り!夕陽が綺麗で写真撮ってみた。

パソコンを開く気力がないから、ケータイで書いてる。新幹線の中はネットも切れがちで考えごとにはちょうどいい。

ちょっと前に起きた小学校のPTA役員決めのゴタゴタ。この小学校では、5年前からポイント制を導入している。導入に当たってのアンケートで、私は反対した。家庭にどれだけ人的な余力があるかを可視化するようなものだからだ。しかし、それは導入され、当然、私のポイントはすごく少ない。

それでも、今までは、誰かが立候補し、なんとか決まっていた役員。今年は学級委員が決まらない、と。ポイントが少ない保護者だけをターゲットにしたメールがきたのは4/11

私は、熟考した。そして、やはり出来ない、と思った。

シングルでフルタイム、待遇は良いが完全なる外資で成果主義の職場では、まじめにやっても解雇も他人事ではない。事実、子ども達にはひたかくしにしているが、私は三年前、A社を解雇された。大変幸運なことに、すぐにB社に採用されたので、子ども達は、ただ、私がより良い仕事を求めて転職した、と解釈している。しかし、実態は解雇だった。

3ヶ月前、目の前の席でよく冗談で笑わせてくれていた50代男性が解雇された。たしかに、最後の1ヶ月、話しかけてもうわの空なことがあり、変だな、とは思っていたが、突然いなくなった彼のことを時々思いだす。外資では、たとえ解雇でも最後の日まで淡々と仕事をし続けるのがマナーであり矜持である。そして、年齢が上がれば上がるほど、解雇のリスクはかなり身近なものであり、彼がいなくなったあと、部署内で年齢の一番上は私である。

仕事のストレスに加えて、私は、裁判所にしょっちゅう行く羽目になっていた。実は私の離婚は、二度の調停で審判にもつれこんだ審判離婚だ。何回も暴言では離婚と騒ぐが、実際には離婚してもらえず、調停も何回も開かれる。そして一度目は和解、やはり無理だと二度目は審判に。大騒ぎしたあげく、元夫はすぐ再婚。そしておまけに2年前には、養育費減額審判までおこされている。思い返してみると、通算3年以上、常に訴訟、つまり2ヶ月に一回は家庭裁判所にて審判や調停=出頭という状態。

そして、さらに輪をかける、娘の持病による度重なる入院、手術、検査。

どうしても、私が、その場にいる必要があることが多い、多すぎる。

一言にひとり親家庭といっても、事情はそれぞれである。もちろん、ふたり親家庭でも色々だろう。しかし、我が家には、圧倒的に、人的なリソース(オトナの人手)が足りない。今日も無理やり日帰りにしているが、家に着くのは夜9:00。でも、このPTAポイント制は、全ての家庭に平等に負担を要求する。

豊かな家庭が多い地域柄か、PTAのイベントは凝りに凝っている。同じ小学校を卒業したサルちゃんの時、委員は逃れたが、イベントの豪華さに辟易した。一流ホテルでの素晴らしい卒業パーティー、ひとりひとりがちゃんと映ってるか、イベント写真のスナップまでチェック済みの豪華な卒業アルバム。どうやら平等に写ってないと文句を言う親がいるとかで、チェック作業は先生も巻き込む大騒ぎ。TDLへの卒業記念バス旅行。無邪気に喜ぶさるちゃんには、全て参加費を払い参加させたが、私は関連イベントに万単位のお金がかかること、特にパーティー大人の会費が8000円と高額だったことに驚いて参加しなかった。

1/2成人式もそうだが、なぜ学校単位で保護者参加のイベントを盛大にやるのだろうか? 何人もの親や祖父母がくる子もいれば、仕事でだれもこれない子もいる。なぜそこまで気合いを入れるのだろうか。節目を祝う気持ちはわたしにもある。でも、それはもっと静かに、ひそやかなものだ。ああ、ここまで無事に育てられて良かった、成長に伴い、出張で少し遅くなる今日のような日、シッターさんの手配に追われなくて良くなった。丸3年、なんとかクビにならずに頑張れた入社記念日、そんなもんである。

運動会での席取りもすざまじい。パパ、ママにおじいちゃん、おばあちゃんなど、大勢の家族が詰めかける。我が家はいつも観覧は私1人だ。昨年は、運動会に当たらないよう出張を組んだのに、まさかの雨で順延、ネコちゃんの運動会に行ってやれなかった。本人はたいそう悲しんだし、その日の仕事はどうしても行かなければならない日帰りの飛行機を使った出張だったからキャンセルできなかったが、結局成果につながらなかったから、仮病を使っても断固仕事に行かない、という選択をとっても良かったのかもしれない。もし、目の前の席の人のように、その後すぐに会社をクビになれば、なんで行かなかったんだろう、って思うだろう。

このような悲しみを抱え、私は、この小学校のPTAには距離感を持っている。やりたい人、やれる人はやれば良い、凝りたい人はこればよい。でも、それは、私がこれ以上、自分をムチ打ってまでやる事ではない。

私は、まず健康で生きている必要があり、仕事をする必要があり、必要最低限の家事、役所や病院、学校の手続きをひとりで、2人の子どもの分行う。これは、離婚を選び、親権を与えられた私の責任だ。

PTAで活躍される皆さまには、なんでそこまでゴーカに、完ぺきにするのか、できるのか、とは思うが、感謝の気持ちはある。そこで、私はじっくりと考え、言葉を選び、4/12に、退会お伺い、というメールを書いた。

家庭に人的な余裕がなく、皆さまと同じポイントの仕事をするのは無理であること、ダメなら脱退扱いにしていただいて構わないこと、脱退を宣言されても会費相当は寄付するのでそのまま銀行引き落とししてよいこと、そんなとこだ。要はどうでもしてくださいませ、そちらでご判断下さい、ってこと。

5/10現在、返事は来てない。しかし、その間もしつこく役員なれメールが来る、子どもを呼び止め手渡される。

ついに、我慢も限界、事情を知る担任の先生に打ち明けた。先生は、それはヒドイですね、校長とPTA会長に報告します、と。うちの学校のPTAは、前任校に比べてくだらないことに気合いを入れすぎだし、お母さまの状況からやる必要もないです。ポイント制は僕はおかしいと思ってます、と。

涙がこぼれた。

ちなみに我が校のPTA会長は、人権派でならすキラキラキャリアウーマンの弁護士である。

どーいうこっちゃ?






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