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アジアの旅① : ブータン(前編)【空気も野菜も美味しい桃源郷】

2019年8月。この記事を書くちょうど一年前はブータンにおりました。その翌年にタイから出られなくなるとは夢にも思わず。それで呑気だったあの頃の旅日記を残そうとしています。バンコクからブータンまでは飛行機で約4時間。日本からブータンに旅行する時はほとんどの場合がバンコク経由となる。タイ在住の場合はとても行きやすい国なのです。

しかし、思い立って来週から行ってみようというのは無理。ブータンに観光に行く場合は事前に日程を決めて旅行会社に手配を依頼し、旅行代金を支払った後、ビザを取得しないと入国できません。

バンコクからブータンの空港がある町、パロへは2つの航空会社が運航されています。プロペラ機だったらどうしようと思っていましたがちゃんとジェット機でした。失礼な。飛行機苦手なのですみません。

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パロの空港に着いたら雨。8月は雨季です。10月から5月が乾季でベストシーズン。空港到着前は飛行機が山の間を縫うように低空飛行するので緊張しっぱなし。(繰り返しますが飛行機嫌い)

パロ空港のターミナルはブータン様式の美しい建物。ロイヤルファミリーの肖像画が掲げられています。

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パロから車でブータンの首都、ティンプーへ。1時間位で到着します。

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ティンプーのシンボルと言われるナショナル・メモリアル・チョルテン(仏塔)。

仏塔の横には巨大なマニ車があってお年寄りの方々が回しながらお経を唱えています。ブータンの仏教は輪廻転生を信じていて来世も幸せでありますようにとお祈りしているのだそう。私もやりたかったな。来世はもっと楽がしたいです。(バチ当たりめ)

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そして訪れたのは王制百周年市場。どこの国へ行っても市場があると血が騒ぐ。野菜や穀類、チーズやバター、そして何種類もの唐辛子。ついつい買ってしまいたくなります。

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ブータンの8月は雨季でオフシーズンですが、いいこともある。松茸の収穫期なのです。ブータンでは松茸がとても安く手に入ります。タイ在住日本人の間ではよく知られていて、段ボールいっぱい持ち帰る方もいます。市場のオバちゃん達もわかっいて我々が日本人とわかると「ほら、あるよー。」と教えてくれます。思わず買ってしまいました。これで約500円。日持ちしないので家に持ち帰りはできませんが、滞在ホテルで調理してもらいます。ううう、松茸なんて何年ぶりか。😂

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昼ごはんまで時間があるのでブータンの伝統競技ダツェを見学。アーチェリーによく似た弓術です。伝統衣装を身に着けた選手陣は日本の戦国武将のように凛々しい。

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通常、男性のみの競技ですが、外国からの国賓は女性でも行事の一環として参加することがあるとのこと。秋篠宮眞子内親王もその一人。眞子様はブータンの人達にとても人気があったそうです。ガイドさんに「プリンセス・マコは結婚されたのですか?」と聞かれた。ご婚約がブータンのニュースでも報道されたのですね。「あの、いや、まだです。」暗礁に乗り上げてるとはとても言えません。😅

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的までは約130m。すごく遠い。これで当たるとは何たる強肩。

昼食は民族資料館の中の食堂にて。食事の前にバター茶をいただきました。お米を揚げたあられのようなものを入れて飲みます。結構な塩味。

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ブータン料理はチーズと唐辛子、干し肉と青菜と根菜。そして赤米。観光客用なので辛さは控えめになっている(と思う)。短い日本蕎麦のような麺の炒め物。毎回それほど変化のないメニューですが、とにかく野菜類の味が濃くまさに大地の恵。ヤギのチーズは山岳地帯の香り。なかなか良いです。

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昼食後、ティンプーを後にしてプナカへ向かいます。標高はぐっと高くなり山越えの道。途中のドチュラ(峠)で休憩。晴れていれば6,000m級のヒマラヤ山脈も見えるという絶景スポットです。108基の仏塔が丘の上に建てられていて独自の景観を醸し出しています。この場所は標高 3,100m。うっかり走ると息が切れてしまうので要注意。

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ヒマラヤは見えなくとも幻想的な眺め。乾季にまた来たいです。

山越え谷越え4時間でプナカに到着。この頃には天候は回復。プナカはティンプーが首都になる前に300年以上冬の首都として栄えていた風光明媚な町。ここでは山の上にあるホテルに滞在しました。ものすごい悪路を経て現れたのはびっくりするほどお洒落な建物。眼下にはプナカのシンボル、プナカ・ゾンと山と川が織りなす美しい景色。溜息の出る素晴らしい眺めです。

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http://dhumrafarm.com/ 

ホテルはコテージスタイルになっています。部屋に入ると木のいい香りがしました。庭には果樹園があり、食事に出てくる果物はすべて自家農園のものだそうです。

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8月のバンコクは32度、東京は35度、どちらもとにかく不快に暑い。それに比べてこの地の清々しさはまさに天国。この日の朝の気温は18度。空気は澄み渡り、抜けるように青い空、木々の緑は濃く、花々の色は鮮やかで桃源郷とはこういうものかと思ってしまう。

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翌朝はホテルの庭の見晴らし台からしばらく日の出を眺めていました。この後、目の前に見えているプナカ・ゾンの見学です。

プナカ・ゾンのゾンとは過去は要塞、現在は役所や寺院の役割を持つ町の中心的重要施設。プナカ・ゾンは300年の歴史があり、幾度の自然災害、火災を経て再建され当時の様相を維持している壮大な建造物。近づけば近づくほどその大きさに圧倒されます。

入口の急な階段。美しく装飾された木の窓枠に見とれていると足を踏み外して転落しそうになります。

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内部も調和のとれた見事な造り。真っ青な空と白壁、木造の伽藍が抜群のコンビネーション。夢中で写真を撮ったものの、後で見ると実際の素晴らしさは半分も伝わってこない。自分の写真センスのなさに呆れました。

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中庭には見事な菩提樹。午前中は人が少なく静寂に満ちていてより荘厳さを実感できるような気がします。ガイドさんによると、シーズン中の午後はもっと観光客が多くなるとのこと。

プナカからパロに戻る道中、幾つかのお寺に寄りましたが、その中でも印象的だったのが谷間にポツンと立つ仏塔。

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仏塔に行くには川を渡ります。といってもこのヤバい橋ではなく近くの別の橋で。それでも結構怖い。橋の欄干にあるカラフルな旗のようなものはルンタという馬の絵やお経が書かれた布で、ブータンのあちこちで見られます。

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この川のほとりにはなんと野生のカナビスが群生していました。摘んでかじってみると確かに。。。大きな声では言えない。うっかりポケットに入れて持ち帰ったりすると大変なことになりますな。🤐

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パロのホテルもコテージタイプ。@olathang hotel こうしてみると高原の別荘に来ているみたい。ブータン観光にナイトライフはなし。夕飯後は寝るだけです。一日中散々歩いたので電気を消せばあっという間に寝落ち。明日は登山です。(とっても長くなってしまいました。後編へ続きます。)

http://www.visitbhutan.com/paro_olathanghotel.html

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