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バンコクからの旅日記 (10) スリランカ|1000年の王都ポロンナルワ

スリランカ中部には文化三角地帯と言われる歴史的に貴重な遺跡群があり、
5つの世界遺産が登録されています。

2014年のスリランカ。シーギリヤ、ダンブッラの次に訪れたのはポロンナルワ。11~13世紀に栄えたシンハラ王朝の王都です。

まずは巨大な王宮跡。当時は7階建の宮殿だったそう。現在では3階までが残っています。仏塔や寺院ではなく、人々が普通に暮らすレンガ造りの7階建てってすごい技術ではないか?1000年前ですよ。

3階建てでもかなりの大きさ。50以上の部屋があったそうです。

宮殿の壁には美しいレリーフが残っています。当時の様子はどれほど華やかであったことか。

クワドラングルは仏歯寺があったという仏教の聖地。11の建物が残っています。最も立派な円形の仏塔ワタダーゲ。

これはムーンスト―ンと言われる、建物の入口の階段下に造られる半円形の石板。
動植物の装飾が美しく彫られています。ポロンナルワのムーンストーンに描かれているのは象、ライオンなど。描かれている動物の種類で時代がわかる。
ポロンナルワの前の王都、アヌラーダプラのムーンストーンには牛が含まれていました。10世紀を過ぎてからヒンドゥー教が入ってきて牛は除かれたそうです。聖なる牛を踏んではイケナイ、ということでしょうね。

タイの仏教遺跡(アユタヤなど)にもスリランカ様式がたくさんあります。
確かにタイの遺跡を見ているような気分になる。しかし、こちらが先輩。
仏像の中にはインドの神様のような肉感的、躍動感のあるものも。インドはすぐ近くですものね。

ポトグル・ヴィハーラにはもとは図書館であったと言われる4つのドームがあります。仏教の経典が納められているとのこと。
深い緑のコケに覆われています。1000年以上一度も清掃されたことはなく、当時から生きながらえているコケだそう。それを聞くととても厳かなものに見えてくる。抹茶アイスみたい、と思った自分を恥じたのでした。

ポロンナルワのハイライト、ガル・ヴィハーラの仏像群。岩盤をくりぬいて造られた巨大な仏様達。岩の自然な紋様を生かせるように計算されて彫られているそうです。確かに衣服を着ているように見える。なんたる匠の技。

涅槃像は火曜日生まれの私の守護神。しっかりお参りしてきました。

史跡への道の途中には貯水池がある。これも当時のものでいまも手つかず。
水中には未だ見ぬ王都の遺跡があるのです、というガイド氏の説明を聞いて思わずロマンだなぁと呟いてしまった。

アジアの遺跡にはお馴染み。だらける犬たち。ひねもすのたりのたりかな。
(2014年撮影)

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