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人を集めたい!NPOや市民団体におすすめSNS facebook活用編

2018.4.28(土)
よく晴れた土曜日の昼下がり、松戸市民活動サポートセンター(通称サポセン)のロビーに15人の参加者が集まり、NPOや市民活動団体の集客に役立つfacebook講座が開催されました。

団体の悩みに多いのが「人が集まらない!」というもの。この多くの団体が抱える悩みに応えるのがfacebookというSNSツールです。どんな機能があって、どんなコツで人を集めることができるのでしょうか。

まずはコーディネーター含め参加者全員で自己紹介。子育てやハンドメイド、子どもの居場所や社会教育団体などの団体を立ち上げたなど、何らかの団体に属している方がほとんどでした。多くの参加者がすでにfacebookを使ってはいるものの、危険性や細かな設定に不安があるという状態。それぞれの知りたいことを共有し、講座は始まりました。

そもそもfacebookはどんなことができるSNSかというと…

情報発信のためのホームページのようにして使えます。日々の活動報告やイベントの告知などの情報を発信できます。

②発信した情報への「いいね」やコメントなどで、受け取り手と互いにコミュニケーションが可能です。これは、情報を届けるだけでなく行動に結び付けたい時に重要なことです。

イベントページ」を作ることで、情報を効果的に拡散できます。拡散の様子も見えやすい機能です。

「グループ」機能で仲間内などの連絡ページとして使えます。

これらの機能を効果的に使うために必須なのが

・「友達」の数を増やすこと

・「いいね」の数を増やすこと

この2つを増やすことで、facebookのさまざまな便利機能の効果を上げることができます。だから、今日の講座の最終目標も「いいね」と「友達」の数を増やすこと!でもこれが思うようにいかないのです。どうすれば人は集まってくれるのでしょうか。

講座の流れはこんな感じです。

1.インターネットでの情報発信(facebookがおすすめな理由)

2.facebookの具体的な機能とは(facebookの便利機能について)

3.facebookでの広報戦略(facebookの活用法)

4.具体的な活用方法のポイント(実際の使い方)

5.明日から使える投稿のコツ(届けたい人に届けるために)


<1.インターネットでの情報発信>

(インターネットで情報を発信することにはどんなメリットがあって何に注意が必要なのか?について。まだfacebookを触ったことがない参加者もいたので、初歩的なことも含みつつ、なぜfacebookがおすすめなのか?を中心に講座が進みました。)

多くの団体が抱える、活動への参加者が増えない、サポートする仲間が増えないという悩み。これらを打開するための集客ツール=facebook。おすすめの理由は…

✔facebookをおすすめする理由は?

機能がさまざまにあり、いろいろな使い方の工夫ができること。クローズドの状態で使うこともできれば、オープンにして発信することもできます。また、「いいね」をしてくれた人や見てくれた人と相互交流ができることも情報発信では大切なことで、おすすめの理由です。

さらに、一度見てくれた人に継続した情報発信ができるということ、一度「いいね」をしてもらうと相手のタイムラインに情報が勝手に載るのは便利です。

✔facebookを使いこなす上で大切な「いいね」と「友達」

facebookを活用するのは情報を届けたい人へ届けるためです。では、届いているのかどうか?はどうやってわかるのでしょうか。わかりやすい指標は「友達」の数と「いいね」の数です。この2つが増えていくと、発信した情報が拡散され届いていく、届きやすくなるということです。

✔発信さえすればうまくいく??

残念ながらfacebookで情報発信さえすればそれでうまくいくということではありません。facebook以外のツール、アナログなチラシや地域誌などでも多くの人が情報を得ています。それぞれのツールによって、ユーザーの年齢や性別、嗜好は異なります。これらのうち、どのツールが自分の団体に合っているのかを考えることは必要です。

インターネット検索は今後重要性を増していくことだけは確かです。その中で、届けたい情報を届けたい人へ届けるための方法を手に入れて活用できると、人が集まらない悩みから解放されていくでしょう。

<2.facebookの具体的な使い方>

(facebookの具体的な機能の中で、NPOや団体の情報発信に効果のあるものをピックアップ。それが知りたかった!という参加者の顔!)

✔個人アカウントと団体アカウントって何?

facebookには個人アカウントと団体アカウントというものがあります。個人アカウントは個人と個人が友達申請をし合うことでつながっていますので、友達になっていない人には情報を届けにくい仕組みになっています。

団体アカウントは誰でも見ることができます。団体として広く情報を発信することができる、ホームページのようなものです。個人アカウントを持っている人がプラスアルファで作ることができる別のアカウントが団体アカウントです。団体アカウントは複数の管理者で投稿などを行うことができ、個人アカウントとの繋がりはわかりにくくなっています。

例えば、このサポセンの団体ページはこうなっています。

✔団体アカウントを充実させるために個人アカウントをどう活用するか?

開設者が同一人物でも、個人アカウントと団体アカウントは別物でリンクしていないかというとそうではありません。個人アカウントで友達を多く持っている人の方が、団体アカウントから招待できる人数が増えますので、有利です。普段から個人アカウントで友達が多く、「いいね」も多いと、団体アカウントを充実させることができます。

✔「いいね」やシェアを増やすためにできること

投稿には硬い話やまじめな話、うまくいった話だけでなく、失敗した話なども織り交ぜて「日常感」を出すといいです。サポセンのページで最近一番「いいね」がついたのは、外国の方から英語で電話が入り、あたふたと対応した時の様子を投稿したものです。カッコ悪いことも書いたのがよかったようです。(笑)

「いいね」がつかないと、相手のタイムラインに表示されなくなっていくということがあります。情報は、届けたい相手の目に触れなければ届きません。ただ見てもらうためにも、普段から「いいね」をもらっておくことが大切で、そのためには画像の選び方などにもこだわると良いでしょう。

✔「いいね」の増え方について

「いいね」はもちろんはじめはゼロ。ここから200まで伸ばすのがまず一つの目標かと思います。ほんとうに徐々に増えていきますが、時々ぎゅっと増えたりします。でも、200を超えるとまた伸び悩みます。500を超えたところでも似たようなことが起こりますね。

(実際にfacebookページを開いて、個人アカウントと団体アカウントの違い、管理画面の様子、「いいね」の表示などを確認しました。講座は熱を増して続きます。)

<3.Facebookでの広報戦略>

(実際にfacebookでできることは何か?と、情報をどうやって届けるか?、届けたい人はどんな人か?そのためにできることは何か?が中心になりました。具体的な分析にうなずく参加者。)

✔(冒頭にも出ましたが)facebookでできることとは?

情報発信のためのホームページのようにして使えます。日々の活動報告やイベントの告知などの情報を発信できます。

②発信した情報への「いいね」やコメントなどで、受け取り手と互いにコミュニケーションが可能です。これは、情報を届けるだけでなく行動に結び付けたい時に重要なことです。

「イベントページ」を作ることで、情報を効果的に拡散できます。拡散の様子が見えやすい機能です。

「グループ」機能で仲間内などの連絡ページとして使えます。

✔発信した情報はどう受け取られていくのか?

情報の受け取られ方は、大きく5段階に分けられます。情報の入り口に近い方から、立ち読み(見るだけ)→ファン(「いいね」をする)→お客さん(イベントに参加)→共感者(寄付など)→サポーター(実際に活動に参加)となります。

立ち読みの流れの中でどう目を引くか?が「いいね」をしてもらうことに繋がり、「いいね」をしてくれる人はファンになってくれます。イベントに参加するなどの行動を起こしてくれるのはファンの中のさらに少数の人です。行動してもらうにはファンに対する発信から一歩踏み込む必要がありますし、寄付や活動への参加などの共感者やサポーターになってもらうには、もっと情報の受け手を引き込む必要があるのです。

✔団体ページのコンセプトを明確にしよう!

どんなターゲットを想定するのか?と、上記のどの段階の人を増やしていきたいのか?をはっきりさせると、投稿で抑えるべきポイントも見えてきます。

例えば、このサポセンも堅く見られがちですので、facebookページにはイラストや画像をできるだけ載せて、ラフな様子が伝わるように気を付けています。市の広報などでは引っかからない人をfacebookから呼び込むつもりで行っています。それぞれの団体の目指すものを考えておくことは情報発信の効果を上げるために大切なことです。

<4.具体的な活用方法のポイント>

(ここからは実際のfacebookの画面を見ながら、団体ページ、イベントページ、グループの作り方などを実際にやってみました。細かな規則や注意点、コツなどを細やかに教えてもらいました。参加者の熱が一気に高くなった気配。実際の作業はごめんなさい、割愛します。)

✔イベントページを作った後に必ずやること!

作ってそのまま放置しては何にもなりません。必ず繋がっている人を「招待」しましょう。また、こまめに情報を更新するとタイムラインに流れてくれるので効果が上がります。

イベントに対する「興味あり」にはあまり参加の期待はできないのが現実かもしれませんが、「興味あり」にしてくれた人には更新した情報が流れます。また、その人が繋がっている人のタイムラインにもイベントの情報が流れるので、そこから興味を持って参加してくれる人が増えるかもしれません。諦めずに発信しましょう。

✔グループとは?

限定したメンバーで、完全にクローズドでやり取りができる、仲間内の情報共有のためのページです。グループを作ったら、入ってもらう人を自分で決めることができます。「メンバーを追加」で入ってほしい人を招待しましょう。

また、設定によって「公開」「非公開」「秘密のグループ」と使い分けることができます。「公開」は団体アカウントのページとほぼ変わりません。「非公開」の名称など存在は誰でも見ることができますが、投稿の中身は参加しないと見られません。「秘密のグループ」は名称すら表には出てきません。

<5.明日から使える投稿のコツ>

✔投稿した情報は必ず見てもらえるわけではない

facebookにはタイムラインの表示を2種類に設定することができますが、多くの人は「ニュースフィード」と言ってfacebook自身による勝手な振り分けによってより分けられた情報が流れている状態になっています。

facebookは、よく「いいね」やコメント、タグ付けやシェアをしている相手をより重く見ます。最近あまり「いいね」もコメントもしていない相手はタイムラインに情報が流れないということになるのです。つまり、普段から「いいね」をもらうこと、コメントやシェアをしてもらうことが情報を届けるために大切だということになるのです。

✔見てもらうための投稿のコツ:初級編(これだけはやろう!)

画像を入れましょう!(目立ちます!)②出だし7行の文章で引き込もう!(タイムラインには7行しか表示されない)③「シェア、拡散希望!」を書き込みましょう!(シェアしていいのかな?の人を取り込む)

✔見てもらうための投稿のコツ:中級編(ちょっとの工夫!)

「日常感」大切です!(失敗や苦労話も好かれるコツ!「いいね」してもらう)②画像と動画にこだわろう!(雰囲気がより伝わる、目を引く)③リンクシェアに注意!(表示したい画像。シェアよりは投稿してタイムラインに流そう)

✔見てもらうための投稿のコツ:上級編(共感者を増やそう!)

投稿数は程よく!(少ないとダメ、多すぎてもダメ)②リアクションを引き出そう!(クイズなどでシェアや「いいね」コメントを狙う!)③投稿時間に工夫を!(ターゲットが見てくれる時間を狙う!)

<参加者からの質問に答えて>

☺facebook広告は金額によってエリアや条件が決められている。お金をかけないと効果がないのか?

情報をどこに届けたいのかによって狙いたいエリアは違います。むしろ、ローカルに届けたい場合は、安く狭いエリアでの方が効果が上がることもあり、facebookの強みかもしれません。他にも条件を付け加えることも可能で、キーワードで「男性」「年齢」他には「子育てしている人」「〇〇が好きな人」などに限って広告を張ることもできます。

☺団体アカウントへ人が集まってもらうためにできることは?

個人アカウントでシェアしたり宣伝しない限り、団体アカウントの情報は友達にもわからないようになっています。それを知らせるためには、個人アカウントでつながっている人に、団体アカウントから「いいね」をリクエストします。その際にも、個人アカウントからの「いいね」よりも、団体アカウントへ直接「いいね」をしてもらうように誘導できると良いでしょう。

☺どんな人が見てくれているのか?はわかるのか?

ホームページの解析ほどではないですが、団体アカウントのページの「インサイト」から見られます。「いいね」をしてくれた人、人数などがわかります。イベントページではもっとよく見ることができて、見てくれた人、「いいね」してくれた人などもわかります。

☺ハッシュタグの作り方

ハッシュタグ(#で始まる言葉)キーワード検索をする時に便利です。ハッシュタグの#は「半角」です。ハッシュタグの前後は改行するか、スペースを入れましょう。

<最後の最後に>

地道にコツコツ続けること、工夫することが大切です!がんばってください!

これにて講座は終了しましたが、終了後、実際に今団体アカウントを作りたい、グループを作りたいなどの相談に乗ってくれました。もちろん細かな質問にも丁寧に答えてくれて、どこまでも細やかな講座でした。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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