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猫はなぜ可愛いのか?分析と、充電中の子のエンパワメント

毎日毎日飽きもせず、我が家で繰り返される会話がある。今日もリビングで誰かが猫を抱き上げて、

ねえ、猫ってなんでこんなに可愛いんだろう?

毛が生えているからかな

しっぽが生えているからじゃない?

ヒゲがぴくぴくするからかな?

耳もぴくぴくするしね!

撫でるとゴロゴロいうからだよ!

撫でてってすりすりして来るのも可愛い!

安心しているのがいい感じだよね!

・・・可愛いから可愛いんだよ!(満場一致!結論?)

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我が家には猫が6匹暮らしている。年長から、くぅさん、ろんさん、みみちゃん、おーちゃん、ちみー、シマダさん。みんな保護猫。

それから、ヒトの子どもは、息子①(17)、息子②(16)、娘(14)。揃って学校に行っていない。そんな我が家の不登校生活も7年目に入った。息子たちはそろそろ「不登校」が似合わない年齢と状況になってきた。

「引きこもり」っていうべきなのかな?でもなんだかネガティブなことばだなあ…ということで「充電中」ということにした。

さて、猫たちがなぜ可愛いのか?の分析を深めていくとなかなか興味深い。

なんで可愛いんだろ?

悪戯するからじゃない?(主にシマダさん)

片目だからじゃない?(ろんさん、保護した時の猫風邪で)

しっぽが曲がっているからじゃない?(ろんさん)

しっぽが短いからじゃない?(みみちゃん)

撫でたらもっと撫でろって引っ掻くのは可愛い(くぅさん)

撫でさせてもくれないからじゃない?観賞用!(ちみー、おーちゃん)

鼻ぺちゃだからじゃない?(みみちゃん)

困ったことするから逆に可愛いんじゃない?(主にシマダさん)

何もしてくれないしね

ご飯食べて寝るだけだしね

餌代と猫砂代だけでもお金かかるしね

病院かかるとお札が飛んでいくしね

でも居てくれたら嬉しいよね

うん、居るだけで可愛いよね

見てるだけで可愛い

お金かかっても可愛い

猫がいてよかった!

結局「可愛いから可愛い」が結論なのだけど、この会話で子どもたちがおそらく気づくこと。それは

稼がぬ金食い虫の猫たちと自分、同じじゃない?

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学校に行けなくなってそれぞれ7年と7年と5年。子どもたちそれぞれにたくさんたくさんのことを、それこそ親の私が考えるよりもおそらくたくさんのことを、彼らは考えて悩んで生きてきた。

学校に行けない自分、こんな自分に価値はあるんだろうか。役に立たない自分(私はそうは思わないけど!)は生きていていいんだろうか、迷惑をかけているだけじゃないだろうか、生きている意味があるんだろうか。

そんなことをたくさん、彼らは考えている。

そんな彼らが猫を見て、猫がなぜ可愛いのか?を分析して、おそらく気づくこと。そして私が気づいてほしいこと。

五体満足でなくても、可愛くなくても、困ったことばかりしてても、寝てるだけでも、お金かかるだけでも、こちらに何も与えてくれなくても、「居てくれてよかった!」と思ってくれるひとはいるのだ、ということ。

「それなら僕たちはここに居ていいのだ」「私は生きていていいのだ」私はそう言葉にしたことはないけれど、気づいてほしいと願っている。

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「可愛い」はこの時代、「存在」への最大限の賛辞だ。

何もしない猫が「可愛い」なら、生きていて喜ばれるなら、僕もちょとだけ生きていていいかな、そう思ってほしい。

ちなみに、「かっこいい」は「行動」への賛辞だと私は考えている。存在が満たされて初めて、ひとは行動できる。「可愛い」の先に「かっこいい」はあるし、「かっこいい」ひとは「可愛い」のだ。

猫がなぜ可愛いのか?の分析は、充電中の子どもたちをエンパワメントする(していてほしい)というお話。

猫は可愛い。生きているものはみんな可愛い。

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