ヘンダーランドの大冒険が名作になった理由を考えてみる

・クレしん映画で人気のタイトル

名作揃いと言われているクレヨンしんちゃんの映画ですが、
好き!人気!有名!としてよく耳にするのは…

・ヘンダーランドの大冒険
・オトナ帝国の逆襲
・栄光のヤキニクロード
・逆襲のロボとーちゃん

私の周りではこの4つです。
(オレはこれが名作なんだよ!っていうのがあったらぜひ語ってください。)


その中でも、私はヘンダーランドが長年好きなので、ヘンダーランドについて分析してみました。


「テーマ」「ストーリー」「世界観」「キャラクター」「演出」に注目し、どこが見る人の印象に残ったか=面白いとされたのかを推測していきます。


パンフレットがあれば最高だったのですが、残念ながら持っていないので、映画を見ただけの私の個人解釈で進めていきます。

長文になってしまったので、ぜひ目次を活用してください。
☆の項目がおすすめです。


・ヘンダーランドの大冒険(1996)

・あらすじ
ー しんのすけは幼稚園の遠足で『群馬ヘンダーランド』というテーマパークに訪れ、そこでトッペマ・マペットというねじ巻き人形に出会う。ヘンダーランドは地球征服を企むオカマ魔女一派の本拠地であることを知る。しんのすけはトッペマ・マペットと共に、両親を救い出すためヘンダーランドへと向かう。


☆作品のテーマ/ストーリー しんちゃんの成長が描かれている  

・ヘンダーランドのしんちゃんは「一人の男の子」として扱われており、しんちゃんが成長するストーリーが描かれています。

ー 幼稚園での絵本の読みきかせ。しんちゃんは「悪者をやっつけて王子様とお姫様は幸せになりました。めでたしめでたし。」なんて物語、納得がいかないと言います。
ヘンダーランドの事件に巻き込まれたしんちゃんは、悪者をやっつけ、囚われの王子様とお姫様を救います。
こうして、しんちゃんは「悪者をやっつけ、王子様とお姫様の幸せ」を知ることができました。

これが、この作品の大きなストーリーです。
これに付随して、しんちゃんの子どもらしさと成長のシーンが多く描かれています。

(1)ヒロインに地球の危機を説明されて、一緒に戦うことを誘われても断わる
「オラ、怖い…」

っていうんですよね。そりゃそうだ、怖いよね。

それからずっとヘンダーランドを恐れているのですが、ひろしとみさえがヘンダーランドに囚われてしまってから、ヘンダーランドに向かうことを決意します。

5才児らしい決意!
地球の危機なんてわかんなくて怖いけど、両親を取り戻すために立ち向かう!

しんちゃんが子どもであることを尊重した今作の設定に忠実な展開でした。

(2)女の人を優先して、意見がすぐ変わる
・トッペマとの出会いでは「オラ、女の子の味方だから」と言ってトッペマに味方します。

でも、敵のチョキリーヌ(セクシーなお姉さん)と出会ったら、トッペマよりチョキリーヌを優先しちゃうんですよね。



意見をコロコロ変えてしまう5才児の男の子。
これには敵のクレイ・Gのいうことも一理ありました。

(3)ヒロインの勇姿を見て、大切なことを学ぶ
チョキリーヌVSトッペマのバトルを見届けるしんちゃん。
トッペマが自らを犠牲にしてチョキリーヌを倒すシーンです。

今作で怯えてばかりのしんちゃんは、トッペマの勇姿を見て、1つ大切なものを学びました。

しんちゃんの成長を見届けたのがひろしってところが良かったです。
また一つ、男になったな…っていうメッセージ性がありました。

ちなみにキャッチコピーは「オラ、この勝負には絶対勝つぞ!!」で、しんちゃんが主体になっているのが、この作品にぴったりだと思いました。

・キャラクターが良い

登場キャラクターがみんなそれぞれの役割を果たせていると思いました。
その中でも役割の濃かったキャラクターを挙げます。

【トッペマ・マペット】
個性が強くて魅力的なヒロインです。
・ねじ巻き人形
・自分の歌がある
・魔法少女
・実はお姫様
この要素を持っているヒロインはトッペマしかいないんじゃないかな。

サイズ感が完璧です。しんちゃんと同じくらいのサイズ。
もし、しんちゃんより大きかったら、しんちゃんがトッペマに頼っちゃいそう。しんちゃんよりずっと小さかったら、しんちゃんが頼りにされすぎてしんちゃんの弱さが薄くなる。

トッペマがこのサイズ感だったから、このしんちゃんとトッペマの関係性ができて、ストーリーもこんなに不安な感じになったと思います。

・キャラデザがすごくいい。
ねじ巻きが切れると動かなくなって、お尻にねじ巻きを刺すインパクトが強かったです。クレしんらしさが出ています。

・命をかけて戦うけど弱いっていうのが、ヒロインとしてバランスのいいところをついている気がしました。

・ラスト、お姫様だったのはアツイ展開ですよね。
お姫様になってから、あの歌を歌うのも良かったです。

【ス・ノーマン・パー】
しんちゃんにとって恐怖の存在なのにとっても魅力的に描かれています。

正体は王子様だったので、ス・ノーマンの時点から魅力的じゃないと、ラストで視聴者は納得できませんよね。

しんちゃんにのみ恐怖の対象で、視聴者には恐怖の対象じゃない。
そのギリギリのところをつけているのがすごいです。

【アクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもん】
しんちゃんがスゲーナ・スゴイデスで呼び出したヒーロー3人衆。
しんちゃんがピンチ時に助けを呼ぶカタチで召喚しました。

でも小さい!
本物のアクション仮面やカンタムロボよりかなり小さいサイズで登場します。
トッペマと一緒でしんちゃんの味方ってなんだか小さくて頼りなさそうなんですよね。

それでもしんちゃんにとって最強のメンバーで、ピンチを幾度と乗り越えるのが良かったです。

【マカオとジョマ】
悪役なのに魅力がすごい。
クレしんの歴代悪役の中でもかなり人気ですよね。

クレイ・Gなどの幹部たちって怖い存在として描かれているのですが、ラスボスのマカオとジョマの存在はギャグで、好感がモテるようになっています。

マカオとジョマがもっと怖いキャラクターだったら、ヘンダーランドは今よりもっと暗くて怖い作品になってそうです。

悪役の中でクレヨンしんちゃんのバランスが取れている。

【雛形あきこ】
しんちゃんのスケベ心でスゲーナ・スゴイデスで何度も召喚するっていう自然な流れが良い。
ストーリーを邪魔しないで何度も登場できるのが本当にすごい。
セリフが1パターンしかないのもポイントですね。

暗いシーンが多い中、雛形あきこが登場すると場が和むので視聴者にとっても息抜きになったのではないでしょうか。

☆世界観 ヘンダーランドの怖さは子どもが1人ぼっちになる恐怖

この作品は「遊園地で子どもが1人ぼっちになる恐怖」をイメージしてるんじゃないかなと感じました。

・ヘンダーランドに行って、しんちゃんが迷子になるシーン
・ス・ノーマン・パーがしんちゃんの周りの人間に懐柔してくるシーン
・ひろしとみさえが偽物になっていて、風呂場で襲われるシーン

ヘンダーランドの怖いシーンってどれもしんちゃんが孤立するシーンなんですよね。
しんちゃんがトッペマ(あまり頼りにならないねじ巻き人形)と2人で立ち向かわないといけないことを示すためかな。

・ス・ノーマン・パーが怖い
しんちゃんにとって危険な存在なのに周りの人間は誰も気づいてくれない。
危ない人が自分の周りの人間に信頼されながら距離をつめてくる恐怖。

しかも、マサオ君もス・ノーマンを怖がるんですよね。
マサオ君が怖がることで「あ〜、ス・ノーマンはいい人のフリをしてる本物の怖い人なんだ」っていう決定打が打たれます。

・ひろしとみさえの偽物に風呂場で襲われるシーンなんてトラウマ
風呂場でスミに追い詰められて、壁に登ろうとジャンプする裸のしんちゃんが無力です。

このシーンで、親が助けてくれない恐怖から、親までも襲ってくる恐怖に変わるんですよね。

恐怖に対して少しの希望も摘むのがヘンダーランドの特色です。

※私も子どもの頃、この風呂場のシーンが怖くてたまらなかった。
親と一緒に風呂入るのも怖かったし、緑色の入浴剤も怖かった。

・ただ怖いだけじゃ名作になりません。
しんちゃんが周囲の人間に頼れない環境づくりをするそのストイックさが観る人にインパクトを与えたんだと思います。

☆演出 ヘンダーランドはとにかく演出が濃い!

・ヘンダーランドは、演出のバリエーションがとにかく多い!しんちゃんの心理をあの手この手で色濃く投影しています。

・ヘンダーランドに行く当日のお迎えの幼稚園バスも不穏な演出がすごい
これから楽しい場所に行くはずなのに、夕方のように赤く影が伸びていて、楽しいの真逆の演出。「これから怖い場所に行きますよー」ってことが伝わってきます。

・恐怖で視界が回る
ス・ノーマン・パーが野原家に上がり込むシーンでは、背景がゆっくりと回りだします。
ここがしんちゃんにとって一番怖かったんじゃないかな。
過度の恐怖で視界が回る演出は、まさにリアリティがありました。

・しんちゃんがちっぽけに描かれている
今作のしんちゃんってすごく小さくて、か弱く描かれているんです。
建物や部屋にしんちゃんが小さくポツンと立っている画が多くて、小さい子どもが地球の危機に立ち向かっている様子が誇張されています。

・ひろしとみさえの安心感
ずっと恐怖や不安の演出がされていましたが、ひろしとみさえを救って野原家が団結すると、怖い描写が一切なくなるんです。
これもしんちゃんの心理が表現されているんでしょうね。

☆演出 「空と背景」に、しんちゃんの心理が反映されていてすごい!

ストーリーが進むごとに空や背景の絵のタッチがガラッと変わることに驚きました。

(序)ヘンダーランドを楽しんでいるシーン
→絵本みたいな雑な塗りの空、歪んだ線の建物の背景
→ヘンダーランドがオープンしてから世界が「なんか変」になったことを表現している。

(破)ヘンダーランドの恐怖を感じるシーン
→赤黒く固まった空と建物の背景
→しんちゃんのヘンダーランドに対する恐怖を表現している。

(急)ヘンダーランドに立ち向かう勇気のシーン
→綺麗な色で描かれた水彩画、繊細に丁寧に描かれた雲と背景
→しんちゃんの両親を救う決意や勇気を美しいものとして表現している。

※この水彩画が、前作の「雲黒斎の野望」のタッチと似ていることから、この時代のクレしんは「勇気や決意」のイメージを描くときにこの水彩タッチを採用していることが推測されます。

シーンが変わる導入のカットが「これからこんな絵の雰囲気のストーリーが始まります!」って、明らかにわかるように描かれていました。

1作品でここまで絵のタッチが変わるのか!
メリハリ、思い切りのよさに感動しました。

とにかく演出と作画の強さを感じる作品、すごいよヘンダーランド。

・音楽 作中の歌やBGMが良い

・ヘンダーランドのCMってすごく耳に残ります。
作中のキャラクターも映画を見ている私たちもなんとなく口ずさんじゃうフレーズ。
洗脳感ってこういうことなんですかね。
最初のフレーズ「チカゴロ、ナンカ、ヘンダ。」がこの作品を表しているのもすごいです。

・トッペマの歌も耳に残ります。
私も子どものとき、トッペマの歌を良く歌っていました。

・BGMが怖くない
怖いシーンが多いですが、BGMはそんなに怖くないです。
BGMの印象操作はすごくて、BGMによっては恐怖が何倍にもなりますから、子どもも見れるくらいの恐怖度に調整されているんでしょうね。

・BGMがかからない
怖いシーンでは無音のことも多かったです。
代わりに環境音(テレビの音など)がかかっていて、しんちゃんの見ている世界がリアルに描かれています。

・マカオとジョマ戦のBGMがノリノリ
今作での最高のギャグパートですから、BGMのチョイスも面白いです。
ようやく軽快な音楽が流れて、世界観がガラッと変わります。

・雛形あきこ専用BGMも良かったです。
セクシーなジャズなのに、なんでギャグになるんだろう。

・ラストの後味が良い

ひろしとみさえを救い出して、ラスボスのマカオとジョマに挑む野原一家。

マカオとジョマ戦からは、今までの不安感が払拭されて、明るく愉快なシーンになります。
この前にトッペマが退場して野原一家だけになるのが、野原一家の団結感がでて良かったです。

やっぱり、ここが真骨頂ですね。
「ラストに一番派手なのをかましてやったぞ!」って感じ。
敵に笑いどころがあって、みさえとひろしの良さがでていて、カメラアングルが最高。

サスペンダーで苦戦するっていうキャラデザを生かした欠点が面白いですね。

今までの1時間の恐怖を全て払拭する後味のよさ

かなりの時間怖いシーンが続いたのに、ラストでギャグパートに巻き返せるってすごいですね。

それができたのはキャラクターの魅力と演出の力だと思います。

【まとめ】ヘンダーランドが名作になった理由

ヘンダーランドが面白いとされる理由は、

・しんちゃんを主体にした演出が多く、感情移入がしやすかった。
・ヘンダーランドのテーマ曲やトッペマの歌が耳に残る名曲だった。
・主要キャラクターが魅力的で、ストーリー上の役割を果たしていた。
・ストーリーのテンポが良く、飽きる部分がなかった。
・BGMの選曲が良く、多くの人が視聴しやすい映像になっていた。
・ホラーシーン、ギャグシーン共にインパクトが強かった。
・ゲストキャラクターの登場がプラスに働いた。

が、挙げられました。
すごく完成度の高い作品ですね。

クセの強い要素が集まっていて、一つの作品としてまとめることはとても難しそうですが、「しんちゃんの成長」というテーマが主軸になっていて、それを誇張するように肉付けされて、まとまっています。

これは名作と呼ばれて違いないと思いました。

※最後にもう一度いいますが、私がヘンダーランドを見て思ったことを書いていますので、テーマや世界観の解釈が正しいと言い切れません。
ヘンダーランドの本当の解説を読みたい方はパンフレットを読んでください。

【おまけ】気になった点、感想、スゲーナ・スゴイデスの使用チャート

本文にはそぐわなかった、ヘンダーランドで気になった点や感想を述べます。

◆気になった点

猿いる?
ヘンダーランドって着ぐるみもブキミでスタッフのお姉さんも目隠ししている非日常な世界観なのに、あんなに猿が生き生きしてるのって合ってなくない?
猿も魔力だと思うのですが、生き生きとしすぎていて最後ヘンダー城が崩壊しているのを見て猿が無事か心配になりました。

・マサオくんひどくない?
ヘンダーランドのマサオくん、かなりひどい(笑)
ス・ノーマン(知らない人)にしんちゃんの情報話しちゃうし、しんちゃんがス・ノーマンを怖がっているのに、一緒に怖がって一人で逃げちゃうし。
しんちゃんの恐怖を増幅させるポジションに最適ですが、友達キャラをそういう役割にする、制作陣の恐怖へのストイックさがすごいです。

・ス・ノーマンパー戦がガバガバすぎる(笑)
野原家の寝室でス・ノーマンと戦うしんちゃんとヒーロー3人衆、
「おしっこをかけて溶かす!」という作戦に対して、ス・ノーマンは「オレの体はマイナス100度。おしっこの方が凍ってチンチン、手まで伝わって凍るぞ」と脅してきます。

そしてしんちゃんたちが考えた次の作戦が「おしくらまんじゅうで溶かす作戦!」
お尻をぶつけてス・ノーマンを温めます。
いや、お尻凍るって思わないのかい(笑)
ス・ノーマンはもともとおしっこかけられたら溶けちまうって発言していたから、自分の体がマイナス100度っていう脅しは嘘なんでしょうけど、それを間に受けてビビっているしんちゃんたちがお尻くっつけちゃあ(笑)

そういう子どもらしい可愛さを感じさせるシーンだったのかな。

◆感想

・ボインの伏線
冒頭のよしなが先生とまつざか先生が胸の大きさで言い争っているシーン。チーターの「胸なんてどうだっていいじゃねえかよ〜」発言に対して、しんちゃんは「お子さまですな〜」と返しているのが、チョキリーヌ・ペスタ(ボイン)の伏線だ!って思いました。

・それで死なんでしょ
ヘンダー城であんだけ大乱闘しておいて、城が崩れるときに命の危険を感じてる野原家。助かる気しかしない。

・お尻の伏線?
ス・ノーマン・パーのお尻にパーの模様がついているのが、トッペマのお尻のねじ穴を連想しました。おそろい?

・ヘンダーランド豆知識
ス・ノーマン・パーがアメリカに8年留学してた設定がなんだか面白かった。ヘンダーランド豆知識になってそうです。

・ポリゴンショック
チョキリーヌとトッペマのバトルシーン、光がすごいチカチカする、今なら規制されそう。

・顔芸
ダンス対決のマカオとジョマの負けた顔。ババ抜きでひろしが心理戦に陥って顔芸するのが良かったです。今までためていたギャグパートが溢れた感じ。

・マカオとジョマがほんとに凄すぎる。
あんなに怖いシーンが続いたのに、マカオとジョマが登場すると、いつものしんちゃんのおふざけに戻ってきた感がすごい。ラスボスなのに。

・ホラーシーンはあるけど、残酷な描写はなかった。
こんなにトラウマシーンがあるヘンダーランドだけど、残酷描写がない。
登場人物も暴言はいてなかったし(クレイ・Gの食べちゃうぞと、ス・ノーマンが脳みそ吸い出すって言ってたくらいかな)

前作の雲黒斎では結構、残酷な発言や要素があったので、その反動かな?とか想像しました。(雲黒斎好きだから比較してしまう)

でも、トラウマヘンダーランドに暴言まであったら怖すぎますね。

やっぱりこの映画は子ども向けアニメギリギリの恐怖ラインを攻めているみたいです。


◆スゲーナ・スゴイデスの使用チャート

トッペマ:
・クレイGの石化

しんちゃん:
・雛形あきこ召喚
・アクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもん(以降、ヒーロー3人衆と呼ぶ)召喚
・電車に変身
・線路をひく
・ヒーロー3人衆召喚
・線路と切り替えポイントを作る
・壁を設置
・雛形あきこ召喚
・プロペラ機に変身
・ヒーロー3人衆召喚
・チョキリーヌ戦で3枚投げる
・雛形あきこ召喚
・史上最強の〇〇に変身(サラリーマン、主婦、幼稚園児)
・阿波踊りのコスチュームに変身

残ったカード+オカマ魔女の持ってるジョーカーでババ抜き

しんちゃんの手元に残ったジョーカーで、オカマ魔女を封印