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これから必要なのは『妥協』する力

こんにちは、カザバヤシです。
縦読みフルカラー漫画のいわゆるWEBTOONと呼ばれる媒体と
従来から愛されてきた横読みモノクロ漫画。

今回はこれらをメタファーにして、社会の解像度がまた一段と上がったよ!っていうメモがてらの共有です。

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今回は余計な前置き無しに、唐突に語り始めます。

モノクロの漫画と言えば、職人たちが独自の技法や表現を用いて100%の画力競争っていう感じの世界だったんですね。

一方でWEBTOONになっても多くの漫画家や読者、編集者が旧態依然とした考えを持っています。やはり画力と表現の競争であるといったように。

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じゃあここで少し話がずれますが
昨今のライドシェア論争において、ややこしくなてしまっている要因のひとつとして考えられるのが、タクシーの下位互換としての位置づけであることだと思っています。

要するに
「既存の法律にどう当てはめるか」

で、動いてしまっていることが問題なんですよね。
僕としては、もはや全く新しい公共交通機関という認識でしかなくて、タクシーと照らし合わせて進行していること自体が気持ち悪い現状です。

違う乗り物に、同じ法律をくっつけようとしたら
そりゃややこしくなるでしょうってことですが。

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ここには、利用可能性ヒューリスティックが働いているとも思っていて、
ダニエル・カーネマンはこれを「「思い出しやすさ」をかっこよく言い回した言葉」として提言していました。

・飛行機の墜落事故を身近で目の当りにしたら、実際の事故率を高く見積もってしまったり。
・整理整頓が好きで物静かな少年の職業は「農家」か「図書館司書」かと聞かれたら多くの人が「図書館司書」と答えてしまったり。

こういったステレオタイプや、頭に浮かびやすい方、触れた回数の多い方などの「思い出しやすさ」が、その後の判断に大きく影響を与えているとする概念です。

知らないライドシェアという概念に対して、最も思い出しやすいのはやはりタクシーであり、だからこそ既存の法律に当てはめてしまうんだと思います。

まぁ他にも既存の法律をとりあえずとして使うことで発進が速いというメリットなども考えられますが、今回お話したいのはそんな些末な部分ではなく、利用可能性ヒューリスティックが現代でも起きていて、どんなことが予想されるかというお話です。

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で、話が戻るんですが

改めてWEBTOONを考えてみた時、同じようなことが起きているんですね。
「漫画」という業界においては同じかもしれないが、「横読みモノクロ」と「縦読みフルカラー」とでは、そもそもの土俵が違っており、競争ですらないということです。

しかし、WEBTOONに触れた時、すぐさま僕らの脳はリソースを節約するために「あぁ、これは漫画だよ」と一括りにして話を済ませてしまうんです。

そうなってしまうと、WEBTOONも従来の漫画と同様に画力勝負になってきてしまいます。

じゃあ、画力勝負でないとしたらWEBTOONが持つ強みがなんなのか。
という話になってきていてそこをもっと深堀していくのが今回のお話です。

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