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「フルコミット」より「両立」を


こんにちは、葬祭の道化師 原作の風林です。

本日はひとつの活動に自分の時間を全振りしている方へ、あるいはこれから全振りをしようかと悩んでいる方へ向けたお話となっています。
ぜひ、最後までお付き合い下さい。


基本的に新しいことへの「挑戦」というものは
燃え尽きて途中退場してしまう方が多いかと思います。もしくは、失敗したと言ってやめてしまったり。。
「見切りを付けた」とか「損切りが上手い」と言ってしまえば耳障り良く聞こえますが、続けられなかった言い訳にも聞こえますね。

続けられない理由は様々です。
契約上の退場を迫られたとか、環境の移り変わりとかあると思いますが、
「挑戦」を続けられない理由として最もありがちなのが…経済的衰退

つまり、お金が無くなったってことですね。
生活できなくなっちゃうんですよ。

あらゆる「挑戦」はお金が生まれるまでとてつもない努力や時間を要します。もし、そんな危ない橋に自身の全時間、全労力、をフルコミットしようものなら当然の結果と言えますね。



私が現在活動している「漫画」を例に出させて頂くのですが、当初描き始めるにあたって私は他の仕事を全て手放し漫画の執筆に全振りしていました。
「だって、効率いいじゃないですか」
毎日毎日何時間も漫画の執筆に充てて早急に連載始めた方が近道でしょ。

つまりですね、他で働いてる時間が勿体ないって考えたんです。

おそらく、これから何か新しい「挑戦」を企んでる方もいらっしゃると思いますがいかがですか?
飲食店を営もうと考えてる方であれば、
開店準備に自身の全時間を割いて早急にオープンさせる…って考えが浮かぶかと思います。

クリエイティブな「挑戦」を考えてる方であれば、すぐにでも世に出してマネタイズを図ろう…なんて考えるかと思います。


ところが、毎月口座の数字が減っていくのを見ながら集中力を維持することが出来ますでしょうか?

霊長類の中でも最も集中力のあると言われているバイオリニストやピアニストですら、集中力の維持限度は4時間と言われてます。

私のような、あるいはそこでスマホの画面だけを何時間も見つめる集中力だけはあるあなたでは、せいぜい1時間の維持が限界でしょう。

1日が24時間あるうちの1時間だけ集中する程度なら、とりあえず経済的安定を得られる基盤は確保しておく必要があります。
要するに、本業+不安定な挑戦で進めていく必要があるということです。

東大生曰く、「1日5時間勉強して東大受からないなら最初から受けない方がいい」と人間の集中力の程度をここぞとばかりに示唆していたりもします。


私もフルコミットをしていた時期が2ヶ月ほどあり執筆に励んでおりましたが、やはり経済的ストレスはとてつもなく痛感しました。
そのうち、1時間に1回…30分に1回…10分に1回と慢性的なダメージが私の集中力を削いでいき執筆は手付かずといった有様でしたね。

…とフルコミットによる恐怖はある程度ご理解頂けたかと思うので、本題に入らせていただきたます。


実際に、大企業創業者の大部分を見てみると企業後も本業を続けていたという事例はいくつもあります。

例えば…
NIKE創業者:フィル・ナイト
ランニングシューズの移動販売を開始しましたが5年もの間、会計士を続けていました。

ホラーの帝王:スティーヴン・キング
ホラー小説の巨匠で知られる彼も、第1作を執筆した後から7年もの間、教師、ガソリンスタンドの店員といった日中の仕事を続けていました。

Google創業者:ラリー・ペイジ&セルゲイ・ブリン
検索エンジンの大革命を起こしてから2年もの間、スタンフォード大学大学院での学業を継続してました。

ラリー・ペイジ
「Googleはもう少しで創業されなかった。大学院での博士号課程を辞めるのが不安だったから。

※上記書籍引用


お金が流れてない時点、あるいはお金は動いたがまだ軌道に乗れていない段階で本業という基盤を手放すことは、あらゆる点から負荷が大きく前例が少ないことがわかります。

前例の少なさに抗うことがカッコイイという勇気を履き違えた行動を取ってしまうとどうやら執筆当初の私のようになってしまうようです。


「フルコミット」を選ぶより「両立」を選んだ場合に得られる利点はほかにもあります。
それは、「無駄にできる時間が無くなる」
いうところですね。

もし、「フルコミット」を選んだ場合、24時間全て自由に使えてしまいます。一見すると、良い事に思えますが、ここでいう無駄とはゲームの時間や昼寝の時間といったことではありません。
ここでは、自分が想定していなかった怠惰を無駄と定義しています。
「漫画読むつもりなかったんだけど、合間に1巻取ったら気づけば2時間経過してました。」
のような落ち度です。

ところが、「両立」を選んだ人の場合、
本業から帰ってきてから、あるいは本業が休みの日。たったそれだけの時間しか使えません。
だからリソースを全振りできるんです。そこしかないから。


ここで注意しておきたいのが。
その「挑戦」に依存しないという事です。

両立した生活を続けていくと、そのうち「自分が血のにじむ想いで作り上げてきた○○」と我が子のように愛で始める時期が来ます。
そうなってくると、引き際がなくなるんですね。
冒頭では、途中退場について指摘しましたが、同時に過度な粘りの危険性もここで強く指摘しておきます。

ギャンブラーがお金を注ぎ込みすぎた手前引けなくなった状態と近しくなるんですね。
客観的にアウトだろと思われても、自分ではもう引けないコースに入っちゃうんです。

なのでここで意識しておきたいのは、
逃げ出す準備をしておくことです。
何か新しいことを始めたと同時に非常脱出装置も万全に点検しておくことが重要です。

新居に入居した当日に退去の準備をしておくみたいな状態です。


ここまでで、なんとなく色々分かった顔をしてブラウザバックしてしまうかもしれませんが、最後にもう1つ付け加えさせてください。

先述していた通り、この記事では両立を前提とした「本業+挑戦」を推奨しています。
「挑戦」については人それぞれ企みがあると思います。
ここで私がプッシュしたいのは「本業」です。


これは私の例になるのですが、同時にかなり重要なポイントにもなります。
結論から言うと、私は「挑戦」を広告できる「本業」へ移りました。

経済的安定を図るべきとは言ったもののやはり、「本業」が「挑戦」に割く時間を削っているということに変わりはありません。
かと言って、「挑戦」にフルコミットをしていてはいずれ集中力と生活の限界がきます。

ならば、「本業」の時間に「挑戦」を広告できれば時間の有効活用。もっというと、シナジーが組み立てられたと言えるのではないでしょうか。

ここも分かりやすいので私の例を出させていただきますが、、
本業:料理デリバリー
挑戦:漫画
となると、運転時(本業時)にはアイデアを考案できますし、お客様へ商品をお渡しした際には自身の漫画をPRすることもできます。

風林匠真
「本業の時間のついでに広告活動しよう」


ということで、本日は「フルコミット」より「両立」を…というお話をさせて頂きましたがいかがでしたでしょうか。

時間を上手く活用するには必ず点と点が線で結ばれる必要があります。
本業は本業。と点のままでいてはすごく勿体ないです。何のためにやるのか。を大事に行動してみるとこれからの新しい挑戦もきっと明るくなるかと思います。



©カザバヤシ/葬祭の道化師


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