教員だと思ったら飼育員だった
みなさんは「魁‼︎クロマティ高校」をご存知だろうか。
もちろん実在する高校ではなく、ギャグ漫画のタイトルである。
この漫画に出てくる不良高校生は、不良という概念を吹き飛ばしてしまうほどパワフルな高校生活を送っている。
男子高校生に混ざり、ゴリラやフレディマーキュリーが授業を受けているのだ。
「ゴリラは高校生なのか」という点は、ひとまず置いておくとして、ギャグ漫画の世界ではなんでもありのようだ。
本題に入ろう
ある日のこと、先輩が出張で校外へ出てしまうということで、私は普段持っていない男子クラスの授業を代わりに行うことになった。
先輩は出かける前に「サルみたいなやつらだけど、悪いやつじゃない。飼育員になった気持ちで、ゆるく見てあげて(^^)」と言い残し去っていった。
生徒をサルと表現する先輩に、いささかの不信感を持ちつつも、私は授業へ行ったのだった。
教室 ガラガラーーーーーー(ドア開け)
私「今日は〇〇先生が出張でいないから、一時間自習になります。」
突然だが、ここでひとつ問題を出そう。
問題「授業がなくなったとき、高校生の正しい反応は何か。」
授業がなくなり残念がる?
喜び叫ぶ?
半狂乱で踊り狂う?
いや、正解は
全員でドラミングを始めたのだ
ある者は机を叩き、奇声を上げ
ある者は、胸を強く打っているではないか
まさに、模範的なゴリラである。
いつのまにか、私はゴリラの群れに迷い込んでいたのだ。
「先輩、サルじゃなくてゴリラでしたよ・・・」
などと考えながら、自習監督を1時間きっちりと終えた私は、いつも以上に背中を丸めて職員室へ帰ったのであった。
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