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ドローン、すげぇ

「ドローン操縦の補助をお願いしたい」
いろんな頼まれごとを受けたことがあったが、生まれて初めて受けたタイプの依頼だ。
難しいことは何もなく、ドローンと操縦者、周辺への安全配慮をメインに補助する役目だ。操縦も映像確認も本人がするので、補助者は目で見て、危険がないか判断し、必要な時は誘導するくらいだ。

別にこのくらいならなくてもいけそうなものだが、ちゃんと法律で決まってる。

わざわざルールとして決めるほどのことか?とも思ったが、決まってるものは仕方ないので、補助者は必要だ。
それとドローン飛ばせる場所なんて土地が広くないと無理なんで、都内よりは郊外まで行く可能性が高い。移動時間が長くなるので、それも考慮して予定を立てなくてはならない。元々、山を所有してるとかやたら大きい建物に住んでるとかならそこで飛ばしまくればいいんだけど、なかなかそうもいかないし、仕事となれば場所も選べない。あぁ、無駄に大きい不動産欲しいな。謎の施設にして、儲けも欲しいな。

撮影場所付近にラーメン屋がないことも多い。覚えておこう

急にラーメン食べて栄養補給をしたくなったので、ラーメン屋を現地で検索した。見渡す限り、コンビニしかないけど、こういう所に名店があるのかもしれない。

…。
……。
………。

ないんかい!!
なんで車でしか行くないような山奥にはあったりするのに、ここにはないんだ。もうラーメンって国民食だろ。本当にここは日本か。

でも、コンビニはあった。ラーメンはそこでも食べられるだろ。
本当はそういうことじゃなくて、店で食べるから意味があるんだろうけど、あまりにも本能が騒ぐため、仕方なくコンビニラーメンで誤魔化した。しかもいいやつだ。カップラーメンじゃありませんから。

稀に通る通行人に見られながら食べるラーメンの味は沁みた。絶対に出先で食べるものを間違えてるけど、合理性だけで生きてる生き物じゃないからこういうことだって起こる。海泳いでて、焼肉食べたくなることだってあるだろ?俺は素直になっただけだし、叶えられたから叶えただけだ。問題点は食べづらい。

撮影場所付近のラーメン屋はチェックしておこう。食べたくなると凶暴になるため。

あっ、急に真面目な話になるけど、トイレは絶対に行っておくか確認した方がいい。駅やコンビニでできるなら済ましておくべきだし、到着先でもトイレの位置を調べておこう。今回、俺はたまたま催すことがなかったから助かったけど、場合によっては同行者のいる手前、言いづらいかもしれないし、補助がトイレで時間取って負担になるわけにはいかない。真剣にトイレの対策は取っておくように。

自他所有問わず住居空間めっちゃ好き。最悪、テントも好き。

この写真にあるのが今回の撮影機材。レフ板もいらないし、脚立も何もいらないので、撮影の道具としてはとても軽量ではある。すごい時代だわ。
予備の電池や部品なども細かく多いため、収納バッグは色々入れられるやつがいい。もちろん丈夫で衝撃に強いもので。撮影は準備がものを言うので絶対に手を抜かないこと。
おそらくドローン自体にも調節機能はあるが、屋外で日差しが強すぎたりして、光量が安定しない場合に備えてレンズカバーが存在している。人間で言うところのサングラスのようなもの。今回はそこまで使ってなかったようだけど、これから夏になって太陽光が強くなるので、使う場面は増えるだろう。

今回のドローンは大手ドローンメーカーdji製。もちろんお高いんでしょ?お高いです。5万以上しないと業務としては不安がある。個人撮影なら1万付近でもどうとでもなるけど、依頼の責任を負えるほどの能力はない。
つまり、事故防止だけではなく、空飛ぶ資産の損失も同時に防がなくてはならない。え、意外と補助者の役目重くない?

そんな責任までないと思うかもしれないけど、想像してほしいんですよ。目の前で墜落したドローンを見つめる操縦者を。それを見る無力な補助者。責任がないとしたっていたたまれない気持ちでいっぱいになる。絶対に「気にしないで」って操縦者は言うけど、どうしたら高額機材失った人間を気にせずにいられるんだ、無理じゃん。なので、緊張がないわけではない。だから、ドローンが飛行してる以外は自分もOFFになっている。サボってるわけではない。

そして、こちらの機体は羽が3枚、ガードもつけていて万全の状態に整えられている。ガードがないと安定しないし、機体保護の観点から危険というのもあるかもしれないが、どちらかと言うと操縦者など機体に触れる人の安全が考慮されている。ぶつけた時点でアウトだが、そこでさらに人を傷つけたとなれば大問題に発展する。その上、飛行申請の際にガード付きの状態を求められる。

高額なものであれば付属してるだろうけど、ここまで決まっているのだ。法規のチェックは欠かせない。ドローンに関する法規も変更・追加が多いので、随時、厚生労働省ホームページやニュースなどもチェックするようにしよう。
ちなみに2枚羽でも飛行は可能だが、3枚の方が安定する。風が強いと煽られて飛行が荒れてしまうので、3枚はおすすめ。

物体に対して、ここまで安全を願ったことはない。どうかご無事でドローン様。はぁはぁドローン様。

映像はタブレットを使って共有することもできる。操縦者は当然、コントローラーに付けられるタブレット及びスマホで映像を確認しながら操縦するのだが、それとは別にタブレットで画面共有すれば操縦者以外も映像が見られる。実用的な運用ではないが、サービスとして提供するのはアリかもしれない。撮影の依頼者がライブで見てみたいという注文にも対応できるからだ。
実際、そんな注文はなかなかないだろうし、映像確認をすぐにしたいのなら送信してじっくり見てもらえばいい。しかし、できることをとにかく増やして試してみるのが大事だ。何がサービスとして優位になるかわからない。ドローンは特に最近になってメジャーになってきた事業だ。まだまだ開拓の余地はある。どんどん開拓していこう。
ドローンの脚みたいなのはなくても飛べるだろうけど、あると離陸がスムーズになる。何より屋外で飛ばしたとき離着陸の際に地面の状態の影響を減らして、安全に運用できる。安全靴みたいなものなので、つけておこう。これは付属してるかわからないので要確認を。
ここまで説明してきた機材は全てあるか確かめるように。全部揃えるのに越したことはないが、室内だけの使用になるから必要ないという判断もあるかもしれない。いずれにしてもあるかないかの把握はしておこう。

ポイントを敷くとヘリみたいに本格的になって、興奮するよね。はぁはぁ。

徹底的に接続を確認し、建物、許可の内容、法規も確認する操縦者。絶対に法令の厳格な遵守をして、動作不良を防止し、厳密に安全の確保をするのは操縦者として基本だ。ある意味、飛行中と同様に緊張する時ではあるかもしれない。準備から撮影は始まっている。
室外に出たら風速も測る。飛ばしていい風速は決まっている。

風速自体は5m/s以下で、さらに風速とドローン速度を足して7m/sでなければならないとされている。風は5m/s以下でないと飛ばせない。実際、風速計で測った場所では5m/sかもしれないけど、上空はもっと強いかもしれない。法律で5m/sとなっているのは、安全を確保するための数値である。なるべくなら上空でもそれは維持をしておきたいところ。理想は無風に限りなく近いことだが、それが不可能だとしても、ギリギリ5m/sで飛ばそうというのはあらためた方がいい。
さて、次は風速とドローン速度を足した速度について。要はいくら風がなくてもスピード出して飛ばすなということ。無風でもドローン7m/sをぶっちぎる速度かっ飛ばしてはいけないのだ。追い風が2m/sでも、ドローンが6m/sで飛んでしまって8m/s以上の速度を叩き出してしまってもいけない。とにかく速度を極力出さず、ゆっくりとした飛行を心がけよう。スピードが欲しいなら編集で頑張ろう。あるいはドローンレースに出よう。

手袋もつけておくと安全。バイク用の手袋なら間違いがない。ドローンの挙動によって羽が動作し、手を傷つける可能性がある。操縦や資料の取り扱いの際に不便になってしまう。あと痛いの嫌でしょ。だったら、手袋をつけよう。軍手とかではなく丈夫なもので。操縦するために動かしやすい手袋がいい。スマホがそのまま操作できるとか。それは文字通り自分の手で確かめるしかない。
着陸ポイントのシートはわかりやすいというだけでなく、方角も意識できることがわかった。依頼者に屋根の様子を説明する場合にどこの向きの屋根がどうなってるか伝える場合に、位置がわかっていると伝えやすくなる。物件の日当たりも事前の情報と比べてどうであったかもわかるので、依頼者によりリアルな情報提供ができる。なくても操縦くらいできるが、本体の脚の部分に加えて、より安全な離着陸ができるし、情報も増える。

高い機体が高い所にいる。ただ見上げるしかできない。

プロペラの起こす風が意外と強くてびっくり。でも、素手で近づけるのはダメなので、これはダメな例です。真似しないように。
屋内との決定的な差は風だ。箒を大きく下回った風速下でも煽られる。多少ぐらつきながら浮上していく。
そうして、ようやく取れた屋根の映像は圧巻だった。(別に屋根を撮りに来たわけではない)屋根なんて普段見ることもないし、登らずに見れたということもあって、感動が大きかった。こういう映像が今後増えていくのは面白い。
周りの様子も補助者として見ながら、ドローンを監視していると、犬の鳴き声が聞こえてくる。たまにいる通行人の人も見てくる。映像を確認すると犬の飼い主がびっくりしたように見上げてる様子もわかった。
この時点で確実に補助者が必要なことがわかった。まず奇異な目で一人見られながら操縦するのはキツい。それが平気でも他に色々問題がある。私服でやってもいいんだけど、それで操縦してるとわからない人から不審な目で見られるのだ。だから、後の画像に出てくるが、派手なジャケットなどを着て、いかにもなんらかの作業中であることをアピールする必要がある。それとご高齢の方や子供たちが無邪気に疑問を投げかけてくる可能性もある。操縦者がそれに答えながら業務に携わるのは酷というもの。補助者が答えてあげて操縦者の集中を妨げないようにしてあげよう。
補助者、めっちゃ重要だ。法律も安全も重要だけど、メンタルも守らないと。

ドローンも操縦者も守る。それが補助者の辛いとこだな。

今回は物件内の撮影も頼まれていたため、360度パノラマのように撮れるカメラも用意。

VRゴーグルなどでヴァーチャル体験も可能。ドローン操縦は色々な映像サービスとも並行でできるので、自分のスキルに合わせて追加のサービス提供ができるか検討しておくと今後、仕事の幅を広げられる。他にも測量、屋根の状態確認などもできるし、撮影以外なら農薬散布、危険地帯の調査などもある。レースも賞金が出るし、記事にすればそれで報酬が発生する。ドローンは何気に業務の幅に可能性があるので、開拓精神を持って挑んでみよう。外に出るから引きこもりIT系諸君の健康も保ってくれるぞ。

これ、マジでしゃべってます。仲良くなると聞こえます。

スマホの画像や360度カメラと違って、ドローンの映像は高いところから動かしながら撮れるので、とても綺麗に撮れる。ただし、普通に撮るならスマホの動画でも充分ではある。階段は段差の上下を無視できるのでスムーズな映像が作成できる。とにかくたくさん撮って検証してみると良いだろう。

今後、身体中にLEDの電飾巻き付けて作業中ってアピールすることにした。

ドローンの操縦に携わってると見た目って重要だということを思い知らされる。絶対に私服でやらない方がいい。スーツに謎のキャップをかぶる、荷物がかさばってもいいのならヘルメットの方がいい。調査員みたいな見た目に偽装すると周りも何らかの業務だと思い、視線を柔らかくしてくれるはず。実際、業務中なのは間違いはない。

なお、映り込んだ通行人や個人情報に関わる映像は上げてはいけないのは法律で決まってる。交通法とか出なく、肖像権とかいろんなもんで決まってるので、注意しよう。Googleマップでも謎に人が消されてるが、そういうこと。都市伝説ではなく、人は法律で消される。ちなみにここに載せている画像はスマホの画像だが、それでもしっかり消し切っている。スマホの編集でも人は消される。

まだまだ珍しい仕事なので、市民権を得ていないけど、逆に誰も周りでやってない領域の仕事だと思うと、なかなかやりがいがある。ただし、犬には吠えられるし、通行人には3度見くらいされるが。

また近日中に懲りずに補助に行くので、その時また。

読んでいただき、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 ところでこの「さぽーと」って何ですかね?神が使う魔法かなんかですかね??良くわかりませんが、これ使う人は人間以上の徳がある人なんでしょうね。