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レシピを見ない

誰しも、なにがしかのコンプレックスや苦手なことを抱えているものだ。私にとって、いまだ克服できていない苦手なことのひとつが、料理だ。手先が不器用でうっかりやさんかつぼんやりやさんだった少年時代の私に対し、「こいつに火や刃物を扱わせたら危ない」という両親の合理的な判断がくだされたことが、その遠因だと私はみている。

しかし、いよいよもってこのままではアカンということを家族からフィードバックを受けるにいたり(もっと家のことをやれと怒られた)、私にとっての最大の鬼門についに立ち向かおうと、決意した次第である。

そこで早速手にとってみたのは、有元葉子『レシピを見ないで作れるようになりましょう』。そう、私が目指したいのは、冷蔵庫の余り物をみてパパッとつくれるような実践的かつ日常的なスキルの獲得なのだ。タイトルをみて、いわゆるジャケ買いである。

ここからは、本からの受け売りをまじえていく。レシピをみながらそのとおりにつくることは、さすがの私でもやったことがある。しかし、レシピはカーナビのようなもので、ナビに依存してドライブしても、道を覚えられないし、ドライブも楽しくないので、上達しない。それよりも、基本的な地図や目指すべき方角を頭に入れて、あとは感性を駆使して走った方が、よほど運転が身につくはずだ。その過程では、たまに道に迷うことも、また学びの機会といえる。

そんな趣旨のことがこの本のまえがきに書いてあって、なるほど、これは学習全般に当てはまる話だな、と納得し、やる気がでてきた。

たとえば、第1章の野菜炒めのつくりかたのところでは、まず、野菜を水に浸して、たっぷり細胞の中に水を浸透させて野菜を生き返らせましょう、とある。素材の本来の状態に戻すということと、炒め物では素材の水分で火を通すから、というふたつの理由からだ。さらに、短時間で野菜に火を通すために、フライパンをカンカンに熱してから野菜を放り込むのだそうだ。一貫してロジカルである。

このように、誰にとっても理解可能なシンプルな原則が提示されており、これなら途方に暮れずに済みそうだ。

シンプルな原則をおさえたらあとは実践あるのみということで、まずはやってみようと思っている。

(実践編につづく)

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Kazu IIDA

education and learning
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