カッコいい辞典「て」

「デート」である。

カッコいい者として好きな相手とのデートほどカッコの付けがいのある行事はないであろう。

特にいうなれば、「初デート」なぞは特別な行事であることは言うまでもない。

良しそうだとして、どう攻略すべきか。

頭を悩ます者はまこと多かろう。

だがその迷い人たちよ、安心し給え。

僕がカッコいいの先駆者として道に光をもたらそう。

諸君らの初デートの険しき道のりでまず最初に照らしてほしい、いわば鬼門ともいえる難所があるであろう。

それは、

そう、場所だ。

意中の人をどこに連れていくか、その場所で頭を悩ますのは必至。

だが忘れてはならない。

君たちには僕と言う立派なたいまつを握りしめているということを。

僕と言うたいまつが今君たちに示そう。

初デートで行くべき場所、それは。



マクドナルドだ。



話を聞いてほしい。

僕が芸人だからボケて言ったのではもちろんない。

しかるべきロジックに基づいて助言しているのだ。

ではそのロジックを明かそう。

まず、

意中の人とどうなりたいであろうか。

勿論付き合いたいのは当然だが、そこで終わりではなかろう。

永遠の伴侶になってほしいであろう。

そうなると、仮に伴侶になったとして子供が欲しくなることも選択肢として出てくるであろうことは必至。

子供と一緒に生活をすると仮定した場合、

我が子と伴侶と一緒に一番よくいく場所はどこであろう?

映画館?

高級レストラン?

おしゃれな喫茶店?

いや違うであろう。

気軽に行けて、身近な存在である場所。

そう、マクドナルドなのだ!

意中の人とマクドナルドに行くということは、その時の予行練習になるのだ。

それは君だけではなく、意中の相手にとっても練習になるのは当然だ。

勿論初デートに子供はいない。

然しお互いがマクドナルドでどのように振舞うかを見ることは今後の関係性を作っていくうえでとても参考になることは必至。

だが初デートではなくてもよいのではないか、そういう意見も出てくるであろう。

良しそうだとして、初デート都は己だけでなく、相手も緊張しているのは必至。

相手のためを思うのであれば、緊張感は極力消してあげた方がいいであろう。

声を大にして言おう。

マクドナルドは緊張しない!

マクドナルドが適所である理由はほかにもある。

それは、奢ったとしても相手に何にも思われないということだ。

それはそうであろう。

マクドナルドを奢ってもらったからと言って、自慢する輩はおらぬであろうし、奢った方とてマクドナルドを相手に振舞ってやったなぞ吹聴する輩もおらぬ。

そこがいいのだ。

「奢らせてしまって申し訳ないなあ」とか、「奢ってあげたのにあの態度は何なんだ」

以上の様な良くない感情も一切湧かない。

ただただお互いが気持ちのいい状態を演出できているという優れた魔法がかけられる。

それがマクドナルドなのだ。

それだけではないぞ。

食事デートで、食べ物を残すことに違和感や気になってしまう方、いるのではなかろうか。

「残したら悪いけどおなか一杯。無理して食べなきゃいけない」

とか

「ご馳走しているのに、食べ物残された」

などと言う感情はことマクドナルドでは一切ない。

なぜなら僕の経験上、

マクドナルドで食べ残しているのをほぼ見たことがないからだ。

それは自分でメニューを選ぶ際、大体の総量がおよそ誰でもわかること、サイズを自分で調整できることに帰結する。

ここまで読んでくれた諸君らはマクドナルドが初デートに最適な場所であることにご納得いただけたであろう。

そして忘れてならないのは、

初デートにマクドナルドで良い、そして実際楽しんでくれていた人なんて、めちゃくちゃ良い人に決まっている。

絶対に逃してはいけない。

これはあくまで初デートなので、そこで関係性が気づけそうだと思ったのなら、

マクドナルドで気軽に会話した中に相手の好きなものや行きたい場所は聞けているはずなので

次回のデートのプランニングは完璧にできるし気合も入る。

何より二回目と言う少し慣れているので多少の緊張で済む。

巷のデート教本なぞよりよっぽど為になることを伝えていると思うのは僕だけであろうか。

否。

これはぜひ参考にして頂きたいと思いつつ皆様の良きデートを祈るばかりである。

カッコいいの道は遠きが故に面白い。


ここまで読んで頂きありがとうございました。
また逢う日まで。

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