ザ・ベスト 春日

春日一鑑(カスガカズアキ) お笑い芸人 吉本興業所属、東京NSC11期生。 「ザ・ベス…

ザ・ベスト 春日

春日一鑑(カスガカズアキ) お笑い芸人 吉本興業所属、東京NSC11期生。 「ザ・ベスト」と言うコンビのポジションは空中です。 埼玉県生まれの東北(仙台、山形)育ち。 カッコいいものが好きです。

最近の記事

カッコいい辞典「お」

「お祝い」なのさ。 カッコいい男たるもの、お祝いの一つで相手に心震わせられなくて何がカッコいいのさ。 僕はアルバイトで飲食のホールをしている。 お客様が誕生日プレートを注文することがあるのは至極まっとうなことである。 この前初めてお客様に誕生日プレートを提供する大役を仰せつかった。 普段カッコいい辞典を編纂している身として、ばっちり決めなくてはならない。 そう思った僕は何が一番スマートな提供の仕方か考えた。 考えたというか悟った。 これは、提供時、ぼそっと「お

    • カッコいい辞典「な」

      「夏目漱石」 僕は本がすっきだ。 すっきとは好きの最上級の表現である。 そのすっきになったきっかけが何を隠そう夏目漱石なのである。 高校生の時分、漱石の作品の中でも一番有名な「こころ」を読破し、いたく感動した僕はそれが当然であるがごとく漱石を心酔した。 この酩酊がいまだ冷めやらぬことは言うまでもない。 その漱石の作品の一つに「三四郎」と言うものがある。 この先は軽くネタバレになるが、バレても面白いのが漱石の素晴らしいところなので問題はない。 興味が出た方はぜひ

      • カッコいい辞典「こ」

        「コツ」である。 物事を上手くこなすためのコツのことである。 僕はいたって普通の人間である。 しかし最近気が付いたことだが、芸事、バイト、趣味などに関して、一つでも不真面目に取り組んでいると、全てを疎かにする人物なのである。 よしそうだとして、逆もしかりである。 一つの物事に真剣に取り組めば自ずと全て真面目に取り組み、それ故成就するのだ。 僕の目標は芸人として売れることである。 芸事をまじめにやることは当然であろう。しかしバイトを疎かにすると、芸事までもが疎かに

        • カッコいい辞典「く」

          実は「くしゃみ」なのだ。 定説ではくしゃみは年齢とともにその声量が比例して大きくなっていく。 それ故おじさんのくしゃみと言えばうるさい。世間一般のイメージはそうであろう。 よしそうだとして、何が悪いことがあろう。 大声でくしゃみをしているのは、くしゃみの声を気にしてあえて小さくするくしゃみの何倍も気持ちがよく、潔く、然るにカッコいい。 畢竟、気持ちの問題なのだ。 強い気持ちを持ちさえすれば、くしゃみの大きさなぞ気にならなくなるし、 堂々としていることはカッコいい

        カッコいい辞典「お」

          カッコいい辞典「た」

          言わずもがな「タバコ」である。 もうこれはカッコいいの代名詞でもある。 しかし僕は恥ずかしながら30歳で始めた口である。 ピン芸人の田津原理音君がネタでも言っていたが、だいぶレアなタバコの始め方である。 今年で八年目になるが、ようやく最近喫煙者がよく使う言葉で、「吸いごたえ」の意味を知った。 さて、僕が実家暮らしをしていた時分の話である。 その往時、僕の住んでいる町にはお気に入りの喫煙場所と言うのが三か所あった。 その日もバイトがないのでそのお気に入りの喫煙所巡

          カッコいい辞典「た」

          カッコいい辞典「う」

          「歌」である。 勿論うまいに越したことはなかろう。 しかし歌とは、ある二面性を兼ね備えていると僕は思う。 一つは自分に酔うことである。 自分が気持ちよくなるために歌う。 至極まっとうな意見であろう。 しかしそれとともに現れる面として、 歌を聞かされている者のとらえ方である。 本気とは相手に伝わるものだ。 自分に酔い、心を込めて歌うことは、上手い下手にかかわらず相手の心を動かす。 しかしまずは自分に酔うことであろう。 僕は今までカラオケの採点機能と言うもの

          カッコいい辞典「う」

          カッコいい辞典「せ」

          「接客」であろう。 しかし一概に接客と申せど、状況は多岐にわたるものだ。 カッコいい辞典における接客とは、 主に、高級レストランなどにおいて存在するウエイターのそれである。 言わずもがな、居酒屋などのフランクな接客も上質なものは素晴らしいし、 カッコいいものではある。 しかし、僕が今アルバイトをしているカフェレストランは幾分か高級志向な故、辞典における接客も自然そういうものになってくる。 ワイシャツにビシッとネクタイや蝶ネクタイにベストを羽織り、黒のスラックスと

          カッコいい辞典「せ」

          カッコいい辞典「つ」

          「角」である。 敬愛する先輩であり、相方の石田さんがお勧めしていた読み物がある。 「ルリドラゴン」なる漫画である。 未だ一巻しか輩出していないにも拘らず、読後感の満足度たるや何たるものか。 久しく出会った良き漫画である。 ネタバレせずにあらましを言うと、 主人公の女子高生がある日自身の頭から角が生えており、自分がドラゴンの娘であることがわかる。 と言うところから始まる物語である。 ドラゴンの角を所有せし者なぞ、カッコいいの極みであろう。 角が生えているだけでカッ

          カッコいい辞典「つ」

          カッコいい辞典「し」

          『守備職人』である。 守備職人とは野球において、卓越した守りの能力を持つ者のことである。 更にいうなれば、攻撃はからきしという条件も付随してくることは忘れてはならない。 守備職人とはなるほど、そのような二面性を兼ね備えた言葉だからこそカッコいいとなる。 より深く考えてみると、余は弱点と言う言葉に惹かれているとも言える。 人間一人、何か魅力を兼ね備えているのは自明のことである。 その魅力を生かすも殺すもそのもの自身であり、魅力自体に責任はない。 それ故、魅力とはあ

          カッコいい辞典「し」

          カッコいい辞典「す」

          『水面下』である。 水面下とは、水中と言う意味がある。なるほど、そうだとしても水中がカッコいいとはいささか疑問であろう。 余の言う水面下とは、もう一つの意味である「物事の表面に現れない部分のこと」である。 カッコいい辞典に即していうなれば『水面下状態』がカッコいいのである。 しかしここまででは得心しないところがあるであろうから、筆を進めることにする。 余の言う水面下状態の最たるものは、思索中である。 「あの御仁何か考え込んでいるな」そう思われたいのである。 すこ

          カッコいい辞典「す」

          カッコいい辞典「け」

          『結界』である。 現実に即して例えるならば、鳥居なぞが最たるものであろう。 鳥居は神様の領域と人間の領域を分ける結界である。 鳥居の色形を見てお分かりいただけるであろうが、デザイン性がとてもカッコいい。 これは理由と言う下世話なことをいうよりももっと本能的なところへ訴えてくると言った方が俄然腑に落ちると思われる。 感覚然としたところであるからして分からぬものはわからぬであろう。 よし、そうだとしてこのカッコいい辞典はそもそも余の感覚に頼るべくして記されるもの故、分か

          カッコいい辞典「け」

          カッコいい辞典「あ」

          さて、カッコいい辞典を想起してから今で五つほど書き記した。 そもそも50音作る目的で始めたカッコいい辞典だが、未だ先頭文字「あ」について記す機会を設けてこなかった。 よし、設けてこなかったならそれなりに納得せしめる理由があるのかと言えば、全く無い。 ただただ頭に思い浮かぶよしなごとを書き綴るのみであった余はそこに一ミリも頭を使ってこなかったのだ。 畢竟、無頓着なのだ。 だがここにきて運命なのか、気まぐれなのか、「あ」を記す運びとなった。 完全なる気まぐれである。

          カッコいい辞典「あ」

          カッコいい辞典「は」

          余はいささか可愛い子ぶりっ子をしていたようだ。 何故ならば、カッコいい辞典と言う名のもとに今まで記してきたが、文章にカッコよさが微塵もないことに気が付いたからだ。 そして「は」を記すにあたりちょうどよい機会だったので、このように生来の気質からくる文体で皆様にカッコいいをお届けしようと思う。 要は一種の方向転換である。 この試みは今回限りというわけではもちろんない。よし、だからと言ってコロコロ変えるのもみっともない。 然るに、落雷のようにつと落ちる一種の閃きにのみ起こ

          カッコいい辞典「は」

          カッコいい辞典「ひ」

          外は雪が降っています。 「ゆ」で書こうかと思いましたが、「雪化粧」ってカッコいいですよね。 お化粧って顔をきれいに見せる技だと思うのですが、直したりしますよね。きれいを維持するために。 でも雪化粧は直すとかはない。降りなおせば直りますが、雪が解けたらすぐ自分のタイミングで直せるものではないですよね。 自然が地球におしろいをかぶせる。溶けたら元通り。同じようなかぶせ方は二度とない。 カッコいいです。 では今日の「ひ」のページをめくりましょう。 「ひ」から始まるカッ

          カッコいい辞典「ひ」

          カッコいい辞典「や」

          この前相方の石田さんのxアカウントでお勧めしていた漫画「ルリドラゴン」を買って読んだのですが、 面白かったのでこの漫画に自分で設定を足して寝る前に妄想をしていたら、 感情移入しすぎて気づいたら涙を流していました。 妄想で感情を作って涙を流せるってカッコいいですよね。 では、辞典のページをめくりましょう。 「や」から始まるカッコいいとは ずばり、「八つ裂き光輪」です。 八つ裂き光輪とはウルトラマンの必殺技の一つで、腕から光るリングを投げつけて相手を真っ二つに切る攻

          カッコいい辞典「や」

          カッコいい辞典「と」

          二ページ目です。 この記事を書いていた時の天気は快晴でした。冬なのに少しぽかぽかした日中だったので、公園で昼食をとりました。 奮発して300円以上するおにぎりをコンビニで買い、三口で食べ終えました。 ちょっとカッコつけすぎたかもしれません。 さて、とりあえずの目標は50音を一周することです。 カッコいい一周を目指します。 「と」から始まるカッコいいとは カッコいい「と」は、「トラック」です。 トラックと言っても、車のトラックではありません。 「Track」のこと

          カッコいい辞典「と」