見出し画像

避妊手術をしていないオス犬を避妊手術済みの犬たちと一緒に生活させたらどうなるか?

4年前の愛犬の死を機会によそ様の犬を預かり始めた。これまでに100匹以上の犬が我が家を訪れた。オーナーは観光地でバケーション。犬たちは我が家でバケーション。

そんな中、先日お預かりしていた2歳のオス犬は手に負えず、オーナーさんの友達で、犬を飼われていない方に引き取ってもらう羽目になった。4年目にして初めての大失態。その原因は私たちが避妊手術を施していないことを確認しなかったことにあった。

その犬は我が家に到着後、日を追うごとに、普通の犬と違う行動が目につくようになった。同じ犬種の犬はこれまで何匹も預かっていたけれどそんな行動は全く見せなかった。

不思議な行動の例

餌の横に陣取り食べもしないのに、犬も人間も誰も近づけさせない殺気を放つ。

裏庭が好きで家の中に入りたがらない。

突然性格が豹変する。

いわゆる一匹狼で他の犬と関わること好まない。

数日後、妻が気づいた。

“この子まだモノが2つぶら下がっているよ!”

すでに2歳。性成熟している。オーナーさんに連絡したところまだ去勢されていなかった。我が家にくる犬はオスもメスも避妊手術を必ず1歳前に済ませている。当然去勢手術は終わっていると思い込んでいた

不思議な行動はエスカレート

裏庭から家に入りたがらないので放っておいたら大変なことに。なんと、裏庭全体を自分の縄張りと主張し始めた。他の犬も我々人間も外に出られない状態になってきた。まさに、軒先貸して母家とられる状態。力による現状変更は許されない!なんて綺麗事は通じない。これぞまさに野生の世界。

最後は移動用ケージの扉を開けたまま裏庭に置き、入った瞬間にドアを閉め御用。まるでその光景は鼠取り。その後オーナーさんの許可を得てお友達に電話、お連れした。

ホルモンは行動を支配する

避妊手術をしていないオス犬はマーキング(おしっこをいろんなところにする)問題があることは知っていた。特にメスの臭いを察知すると。これは自然の行動。当然1匹で飼っているとこの現象は現れない。幸いにもその行動は見られなかった。

今回偶然にも去勢していない成犬が避妊手術済みの犬たちと一緒に過ごすという貴重なシチュエーションに遭遇した。普段では決して見えなかった男性ホルモンの行動への影響を垣間見ることができた。強い縄張りの主張に関わっている。裏庭全てを縄張りにしてしまった。

ケージに入れてこの雄犬を運ぶ時にお隣の大学教授に遭遇。彼に事情を話したら、大笑い。うちの職場は去勢していないやつだらけだ。大変さがよくわかる、と同情してくれた。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?