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Facebook主導だったLibra、しれっと名称変更

今日はFacebook主導だったリブラがディエムに名称変更したことと、中国のアントに対する姿勢について少し。特にアリババについて質問されることが多いので、私見を。

まず今月初め、リブラが名称変更していたことは、さほどニュースになっていませんでした。

逆に、中国がアントに対してバリバリ規制しそうだというニュースは、アリババの株価下落と共にかなりニュースになっていました。

アリババのほうは…世間が「騒ぎ過ぎ」だと思っています。論調的には「だから中国は怖い」という構図になるのでしょうけど、前述のFacebookがリブラを発表した時はもっと凄かった。

リブラ発表翌日には米下院金融委員長が開発中断を要請し、その後、トランプやFRB議長、果ては英国中央銀行総裁までもが次々に否定的な発言をしたものです。その余波は大きく、リブラ協会に加盟していたVISA、Master、Paypayが離脱し、ザッカーバーグは米議会公聴会に強制的に呼び出され、その場で吊るし上げられるように規制当局の認可が得られるまでリブラの発行をしないと表明していました。

私には中国とアメリカで、大差があるように思えないのですが…(笑)。というかアメリカのほうが露骨じゃないです?

中国に関しては、今のところ政府がアリババやアントに対して罰金や制裁という話にはなっておらず、憶測としてアントの再編はあるのでしょうけど、完全に息の根を止めるというところまでは行ってないのです(現状)。記事にある通り、「指摘」や「指導」で終わってますので。

もちろん、アント上場は修正間違いないのですが(持株会社になる?)、アリババが死んだわけではなく、あんなに株価が下落するのは異常です。というか、中国に対して投資家の信用が無いのだなぁと再認識しました(笑)。

私の反応は逆でして、こんなにボラティリティがある市場は「かなり美味しい」と思っています。以前も書いた通り、政府と企業のやり取りについては消費者にはほとんど関係なく、アリババのECに対する影響はさほど大きくならないと見ています。でも間違ったらごめんなさい。

かなり穿った見方をすれば、「アリババやばいぞ!中国共産党が制裁するぞ!株も早く手放したほうがいいぞ!」というのはアメリカ式リアクションです。アメリカ側からすれば、アリババは潰れて欲しいでしょうし、株なんて大暴落して欲しいわけで。その資金がアメリカ企業に向いて欲しいわけで。

日本には、そういう「一方通行的な」ニュースが溢れています。以前、ウイグルやチベットについて暴露記事を書いた通りです。物事は多面性があるのですが、日本に中国側のまともなニュースが入ってくる素地がありません。入ってくるのは、車に飛ばされた人とか、柵の間に頭が挟まった人とか、ダムが決壊しそうだとか、そういう類のゴシップ(笑)。面白いのは1秒くらいで、もっと良い情報もあるのですが…日本はアメリカの同盟国なので仕方ないですね。

昨夜つぶやいた、アメリカ軍の対中挑発もそうですが。

ファイナンシャルデータを見る限りは、アリババはそんなにSELLじゃなくて良いと思います。

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このような、「アメリカ的リアクション」をしてしまう日本人脳を変えない限りは、ニュースの判断基準が偏っていると思います。中国を、共産党を賛美しよう!と言っているわけではなく、物事には多面性があり、ニュースの見方に対して脳のバランサーを動かしましょうということです。

話は逸れましたが、言いたいことは2点。ディエムの本格稼働の匂わせに加えDeFi(分散型金融)に対する注目が高まった点と、アリババが現時点ではそこまで本業収益を毀損するに至っていないという点。

もちろん、中国当局が指導だけで終わらない可能性もまだあるのですが、中国トップの時価総額、世界でも6位の時価総額を誇るアリババを潰すことはありませんし、逆に自浄作用が働いて「よりまともな企業」になっていくプロセスという見方も出来ます。大多数の日本人・アメリカ人の、中国に対する理解が薄い間は、私自身はより資産が築けると思っています。

この答え合わせは、年が明けて少し経ってからやってみましょうか。

本日もお読み頂きありがとうございました。

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