見出し画像

致知2024年1月号「総リード 特集 人生の大事」を読んで


伊與田覺先生の言葉として、人生の大事が語られている。「東洋の老いは人間完成に向けた熟成期なのである。年を取るほどに立派になり、息を引き取る時にもっとも完熟した人格を備える。」という。昨夏、あの世へと旅立った弊社の洋一会長の最後の姿が思い出される。67歳という年齢は、現代では老いるという言葉はふさわしくはない。実際に若かった。ただ、最後のひと月で病がドッと老いをもたらした。力がだんだんとなくなっていき、言葉は少なくなり、自ら起き上がったり、歩いたり、することはできなくなっていった。ただ、不思議と「弱さ」は感じなかった。それは、老いの中に、人間の完成を感じたからなのではないだろうか。痛みで嘆いたり、生きることへの執着のような見苦しさは一切なく、人生とは何かを、全身で伝えてくれた。私たち一同、家族の一員として、そして後継者として、想いを一度に受け取った。この様な先代経営者達を先師先達として、私たちは、導かれている。共に、未来を信じて、働く仲間たちもたくさんいる。もちろん、応援してくれる方々もたくさんいる。足りないものなどない。十分にあるということに氣付き、心から感謝する。そして、仲間も、応援してくれる方々も、絶対ではないと理解して、この関係が維持できる様に、謙虚に過ごすこと、新しい仲間やファンに囲まれる様に、努力する。精進する日々を送ることを目指す。それが大切である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?