見出し画像

致知2023年5月号「不惜身命 但惜身命(総リード)」を読んで


一道に命を賭けて打ち込んだ人の覚悟を示す、命も身も惜しまず尽くし切る姿、と、「求め、得よう」とするが故に「もうちょっと、まだ・・・」と、身も命も惜しむという、一見相反するこの言葉の組み合わせ。不惜身命、但惜身命。正直に、あまり馴染まないのだが、誰にも負けない努力をしてド真剣の日々を生きていくという稲盛和夫さんの様に生きたいと常々思う。

自然界において、人間以外の生きものは、与えられた条件に従い、一生懸命に生きている。一方の私たち人間は、共に生きるために、そして、生活を便利で豊かなものにするために、"文明"という力を使い、一生懸命であるという自然界の法則から自らを遠ざけた。便利を求め、この身命を惜しむという現代の生活に、自然界の法則に従うことの一つである”天命に生きる”という命題は見出しにくいのかもしれない。

何が自らの天命を気づかせてくれるか。今ここに生があるのは何のお陰なのか考えることである。ご先祖様に繋いでいただき、うまれた命、先人達が守ってきてくれた国土、ありとあらゆる身の周りのすべてが、当たり前ではなく、尊く、感謝であると氣づいたときに、自らのために、惜しむべき身も命もなくなる。と同時に、与えられた生を何かに役立てたいと湧き上がる思いがうまれ、天命を求め、一所懸命に、何かに懸けていきたいと走り出せるのだろう。

やはり、しっくりくるのは、”誰にも負けない努力をし、今日一日をド真剣に生きる”この一言である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?