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「聴く関係性」「対話する関係性」があるところは人の気持ちに澱みがなく、流れがよい。

目の前で訥々(とつとつ)と語られる言葉のその奥にある背景に想いを馳せて聴かせてもらうことを病院売店時代から繰り返していると

いつしかそれらがドキュメンタリー映像のように何度も自分の中で再生されるようになり、

どんな人のどんな人生にも、その人が主人公のストーリーがあることに気づきました。

「ある人たちのストーリー」をいつの頃から冊子にしたいという夢が自分の心の中に生まれました。

煌びやかな言葉でなく、もしかして、一生表に出なかったような言葉の中に、その人の本当の願いがあり、本来備わっている才能があるように思います。


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今回は岩手県一関を拠点とし、100年続く京屋染物店の専務・蜂谷淳平さんが「染物が本気で好きでないことに気づけたから踏み出せたんだ・・・」という言葉をポツリとこぼされたことから、このストーリーの続きをぜひ聴かせて欲しいとお願いし、後にバイヤー・庄子さおりさん、社長・蜂谷悠介さんにも想いを聴かせて頂きました。

衰退産業とされる染物店として自分たちはどう在りたいのか。

「染物が本気で好きでないことに気づいた・・・」と言って、なかなか言葉にできなかったことを想像するのは容易いですし、葛藤は相当だったと思います。

家業や仲間が大事だからこそ、じゃあ、どうする・・・っと腹を括る。


自分たちでできるところは何でもするよ、っととても楽しそうに拠点準備をする淳平さん



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「腰掛け程度で仕事をすればいいや」って思って入社したというバイヤーの庄子さおりさんは、自分年表をもとに社内で対話をするうちに自社ブランドの立ち上げに関わり、それがグッドデザイン賞を受賞する。ものづくりのご縁が繋がったことからバイヤーもすることになる。自分たち以外のものづくりの現場を見たことで、岩手県の現状をなんとかしないと・・・と企業研修のインストラクターとして他社の支援も担うことになる。

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社長・悠介さんはコロナ禍の事業の大打撃と社員の約半数が一斉離職の際、「もう、どうしたら良いんだよー」とフツフツとした想いを抱えてる中で里山・縁日の場所と出会い、かつてから頭にあったこと、「京屋がこれからやっていくことは、街づくりじゃないかと・・・」舵を切る。

さおりさんと悠介さんは忙しい合間をぬって案内してくれました



淳平さんもさおりさんも悠介さんも、自分の内面を曝け出すのはとても怖かったと思います。それぞれの勇気も相当なら、「じゃあ、ここからどうする?」とワイガヤで知恵の共創が始まる京屋染物店さんに備わっている土壌の豊かさも相当です。

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今回はたまたま聴かせてもらうことができた淳平さんの言葉を発端に、いつかストーリー冊子をつくりたいという夢の実現になりました。

心の内面の本当に柔らかいところをこうして言葉・冊子にすることを了承くださった淳平さん、さおりさん、悠介さん、本当にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。

この冊子を作るにあたり、私も自分の心のずっと奥にいた、グチャグチャしたものたちの存在に気づくことになりました。

できれば素知らぬ顔で一生過ごしたかったようなズルくて小賢しい自分に出会い、深海に深く深く潜り、このまま消え去りたい衝動にも駆られました😢

それでも作り上げたかったのは、自己対話と他者対話は命を活かすことそのものであることを信じているからです。

「聴く関係性」「対話する関係性」があるところは人の気持ちに澱みがなく、流れがよい。

人も自然の一部であるので、流れの良い場所は生命体としての能力を発揮しやすいです。

京屋染物店さんの新しい拠点「縁日」はグランドオープンまであと少しです。

里と山
地方と都市
自然と人

京屋さんはじめ、そこに集う人たちと、とても豊かな環境に身を置きながらより深い対話がしたくなりました。

少し落ち着いた頃に、予定立てなくちゃ!

皆さんも是非にです😊

そして、「ある人たちのストーリー①」京屋染物店さん編は私の手元にもありますので、読んでみたいなって思われる方はメッセンジャーかメールにてご連絡ください^^

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