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京都の野外彫刻フィールドワーク95

『融雪を待つ』    

1993年 上田 裕三

『飛翔』 

金井 征之

『颯洞』 

薮内 弘

設置場所 :  京都バルスプラザ(伏見区竹田鳥羽殿町5)
 京都バルスプラザ(京都府総合見本市会館)は伏見区にある巨大な展示場で多目的に利用できるラウンジや会議場なども備えている。
この2階のレストランを利用したときに3点の野外彫刻(正確にはピロティー)を見つけた。野外彫刻のフィールドワークでは,事前に設置されている場所などを調べてから行くことが多いので,偶然見つけて驚いた。知らない作品や作者に出会うのは面白い。その後,それぞれの作者や設置された経緯について調べてみたが,あまり情報を得ることができなかった。
 
『融雪』は座ったポーズの裸婦像で全体に丸みがある。身体の前でクロスさせて脚に置いた両手やつま先で地面に接する足,少しうかして後ろに引いた脚などのしぐさに女性らしさが感じられる。

『飛翔』も裸婦像で,二人の若い女性が背を向けあい両手を挙げて立っている。この二人のはつま先たち,空に向かって挙げている両手からは,鳩たちが飛び立とうとしている。

『颯洞』は石彫の作品でハート形にくり貫かれた石と波型の形のある石の組み合わせで構成されている。石の間を颯爽と風が通るイメージがそこに表現されている。

これらの作品は,パルスプラザのピロティー1階通路に設置されていたが,通路側の内側に向かって置かれていて,昼間は外からの光により作品の細部が見にくかった。夜であれば,建物の照明でよく見えるのかもしれない。
 野外彫刻ではないが,パルスプラザ2階の稲垣ホールの前に山崎正義制作の胸像が2点あった。