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京都の野外彫刻 フィールドワーク53

地球からのメッセージ「ZERO」

1998年  酢谷 宏

設置場所 :  京都府立植物園正門に続く入口付近(左京区下鴨上川原町5-7)

 1997年に京都で行われた国連の地球温暖化防止会議において「京都議定書」が採択された。このモニュメントは,京都議定書の意義を伝え,地球温暖化防止の活動の取り組み推進を願い設置された。
 作者の酢谷宏は抽象的な人物の彫刻作品やモニュメントを数多く制作している。この作品は地球から巨大な牙か角が伸びているように見える。それらが交差して環をつくりゼロの形が現れる。いろいろな角度から見れば異なった形のゼロを見ることができる。正面からは大きなゼロの環の中,遠くに比叡山が見える。
「京都議定書」採択後,意に反して増々地球の温暖化は進んだ。気候変動は激しく,地球環境は瀕死状態だ。地球温暖化「ゼロ」は緊迫の地球的な課題だ。