「完璧」よりも「前進」することが大事
アントワーン・フークア監督、デンゼル・ワシントン主演のアクション映画『イコライザー』を観た。
以下、『イコライザー』のあらすじ。
ホームセンターに勤務するマッコール(デンゼル・ワシントン)は、かつてCIAで名をはせた工作員であったが引退し、ひっそりと生活していた。ある夜、少女の娼婦(しょうふ)、テリー(クロエ・グレース・モレッツ)がロシアンマフィアにひどい扱いを受けているのを知ったことから、マッコールは自分にしかできない仕事をすることを決意。それは、警察が手出しできない不正を瞬く間に解決へと導くことだった。(シネマトゥデイより)
いわゆる、"舐めてた相手が実は殺人マシーンでした"映画。デンゼル・ワシントンの殺しの手際が鮮やかすぎて、思わず笑ってしまった。
アクションシーンは言うまでもなく楽しめたのだが、『イコライザー』の何よりの魅力は、主人公ロバート・マッコールの優しさと知性が溢れるセリフの数々だ。
マッコールは面倒見が良いおじさんで、同僚や街で会う人々に対し、いつでもにこやかに声をかけてくれる。
劇中で、警備員への転職を目指す太っちょの同僚が登場する。
警備員になるためには体力テストがあるので、しっかりと痩せて鍛えなければいけない。
それなのにアレコレと言い訳をしては痩せようとしない同僚に対し、マッコールが言う一言が素晴らしい。
「"完璧"よりも"前進"だ」
僕もつい、「今は準備が整っていないから…」とか「完璧な完成度を目指さなきゃ」なんて考えて、なかなか行動に移せないことがある。
だが、本当は完璧になんてやりようがなく、また、完璧を目指す必要もないのだ。
「走りながら考える」という言葉もある。計画をいくら立てても、行動に移さなければ何も始まらない。
『イコライザー』はバイオレンスでトンデモ描写もあるアクション映画だが、セリフ回しにセンスが光る傑作だ。
上映が2時間12分とこの手のジャンルムービーとしてはやや長めであるものの、必殺仕事人的な楽しさがあるので気になる方はぜひ観て欲しい。
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