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おちゃと、しこう

日本語には色々な「しこう」があります。

思考・・・考えること。経験や知識をもとにあれこれと頭を働かせること。
志向・・・考えや気持ちがある方向を目指すこと。
嗜好・・・ある物を特に好み、それに親しむこと。好み。
指向・・・方向や目的を指示してその方に向かわせること。
至高・・・この上なく高く、すぐれていること。また、そのさま。最高。

最近、これを眺めていて
あ、これっておちゃのための言葉が並んでるなぁって思った話しです。


おちゃをのむと、少し冷静になります。


血圧を下げるからなのか、カーッ!としててもしゅるるるんってなります。すると、外向きだった思考が自分の内側に入り込んでくるんです。おちゃは、内側に向かっていくのみもの。


おちゃをのみ続けていると、もっと知りたいって思い始めます。


一体全体、この緑色のやつはなんなんだと。そして実際知れば知るほど、わからないドアが増えていきます。もっと知りたい、もっと見たい、この上に何があるのか見てみたい。そういう志向性をまとっているのが、おちゃ。


そして、歴史的にも日本茶ギークを量産させる力をもっているのが嗜好性の塊である、おちゃ。一人ひとりは異なる嗜好性を持ちます。でもあなたの嗜好性を満たす作品がきっとある、と言い切れるのもおちゃです。


おちゃ、特に煎茶をのんでいると閃光が走るように、ツーっと一本線が走っていく感覚になることがあります。そんな一直線のイメージがあるから、私の中ではこれを「おちゃの指向性」かも、ってずっと思っています。


どんなおちゃも「おちゃって同じでしょ?」と言われることがまだまだ圧倒的に多いです。でもよくよく見てみると、品がいい子、少しひねくれた子、すごく派手な子、色々なおちゃがいることがだんだんわかってきます。

おちゃは、工芸農作物。こうげいのうさくもつ。工芸だ、携わった人たちの作品なんだ。生産者、仕上げをする人、みんなそれぞれの至高をめざして365日戦っています。


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noteアカウントは持っていましたが、初めて投稿しました。

おちゃと漆が好きすぎて「漆茶家(しっちゃか)」というラベルを自分に貼ってます。しっちゃかめっちゃかにならないように、という戒めも込めて。

日本茶の魅力に全身で虜になって感じたことは
日本茶がすべての入り口になりうるなぁということ。

日本茶が好きになって、
うつわや骨董や、
 うつわを直す本漆の金継ぎや、
  漆から漆そのものや、
   漆を使っていた縄文時代や、
    もちろん農業・土壌・地質や、、
次々と枝分かれする興味がすべて日本茶から始まることに驚きます。

「意識して選んだおちゃを、無意識に愉しんでいる世の中にしたい」
そのために日本茶インストラクターとして、活動しています。

漆への関わりは、そんな世の中を途切れさせたくない!という気持ちから。お気入りのうつわが割れたら、せっかくの日本茶LIFFEが途切れてしまう。それはいやだ、なので、本漆の金繕いを手掛けるようになりました。


基本的にここでは
おちゃを通じて感じたこと
おちゃを通して見えたこと、を書いていきます。


小幡一樹


※Instagramが一番更新頻度髙いです↓
https://www.instagram.com/kazuki.obata/

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