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#002 注目の2歳馬 ハヴァス編

今期の新馬戦が始まって早くも3ヶ月が経とうとしている。今年は好走を期待されていた新馬が思うような結果を残せずにいる一方、九州産馬のヨカヨカがデビュー3連勝でひまわり賞を完勝し世間を賑わせている。さて、みなさんはどんな2歳馬に注目しているだろうか。今回は現時点で私が注目している1頭を紹介したいと思う。

私が期待を寄せている2歳馬はハヴァス。本日の新潟2歳ステークスに出走予定のノースヒルズ生産のルーラーシップ産駒だ。開幕2週目の新潟マイル戦をデビュー勝ち。実に破天荒な内容だった。丸山元気騎手を背に、15番枠からのスタート。スタート直後、馬群の中へ入り込んで行かず、大きく外を離れる形で追走。ほとんど暴走気味で、あっという間に2番手まで押し上げてしまった。向正面から3コーナー入り口でようやく馬群に収まり、4コーナー手前でやっと落ち着いた。しかし、直線に入ると早め先頭で抜け出し、そのまま押し切り勝ち。差し・追い込み勢が上位を占める中、当馬は折り合いを欠き、向正面で2番手まで追い上げそのまま押し切ってしまったのだから能力は高い。

今年の新潟は長い梅雨の影響で例年と馬場の傾向が大きく変わっている。新潟といえば上がり3F32〜33秒台の瞬発力勝負の印象だが、今年はパワーを要する持久力戦だ。そんな馬場で後続を突き放しにかかったラスト400m→200m地点でマークした11.1のラップは秀逸。パワーを要する現在の新潟で長い脚を使い、さらに一瞬で抜け出す瞬発力も兼ね備えるハヴァス。もはや課題は気性一点と言える。レース直後、橋口調教師は「終始掛かり気味だったが、それでも終いは伸びていた。能力は高い。」と振り返った。

新潟2歳ステークスに向けての調整はまずまずといったところか。やはり課題は気性面。先週21日の坂路調教では、デビュー戦でみせた行きたがる面に拍車がかかり、道中全く抑えが利かなくなり2F目で最速ラップ。終いに14.7も要し、課題が残った。しかし、27日の最終追い切りで一変。栗東CW単走での調教。とにかくテンの入り方に重きを置いて慎重に走らせた。結果、最後までスムーズに加速でき、足捌きも軽快だった。54.0-13.4(馬也)の折り合い重視の調整で、きっちり修正してきた。橋口師は「先週よりも上手くいった。ゆっくりおろせたのが良かった。出来れば終い1Fが一番速くなればよかったが、全体時計は予定通り」と、満点とはいかずとも及第点の内容にうなずいた。

「乗り味も良い、トモの推進力も凄い。気性以外は100点満点。この仔はとにかく真面目な性格で、一生懸命過ぎるんです。走り出すとそれだけに集中してしまう。正直中3週で間隔が狭く、前回よりもコントロールが利かない可能性がある。ジョッキーにはそこだけ気をつけるように伝えました。」と指揮官。

レースでも課題をクリアし、自身の能力を発揮できれば自ずと結果はついてくるだろう。

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