Kazumagraph / 小川和馬

競馬 / エッセイ

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最近の記事

    • 【自分用メモ】 数値でみるボンドガール

      6月4日に行われた東京5R 芝1600mの新馬戦は2番人気ボンドガールが勝利。父はダイワメジャー、半兄にダノンベルーガ。稍重の馬場を3番手追走からメンバー最速の上がり3F33.0秒の脚で差しきり勝ち。 レースラップ 後半5F 57.5 後半4F 45.4 後半3F 33.3 稍重かつ、24.2で流れた中盤を考えると、上がりの11.2-11.0-11.1はかなり優秀な数値。 6月の東京1600mで1分35秒を切った新馬勝ち馬 この時期の2歳馬が1分35秒を切ること自体

      • 日本ダービー レース回顧

        前回の予想noteで推奨した伏兵ハーツコンチェルトが3着激走。そして、唯一ソールオリエンスに逆転できる馬として推奨したタスティエーラが見事優勝を果たした。それでも大本命ソールオリエンスが負けるとは思いもしなかったので驚いた。 今回は日本ダービーのレース回顧と、ソールオリエンスの今後についてまとめていこうと思う。 レース回顧に入る前に 坂井騎手の落馬から始まり、圧倒的人気のソールオリエンスの敗北、ここに並列すべきではないですがスキルヴィングのアクシデント。短時間でいろんな

        • 個別ラップから紐解く日本ダービー予想

          ダービーは後半のロングスパート戦。先行馬はラスト1Fをいかに減速せずに粘れるかが鍵である。一方、差し・追い込みでこれまで実績を積んできた馬は今回はある程度位置を上げて追走する必要がある。その上で猛追できるかが鍵となる。 このnoteでは上位人気馬のこれまで出走した全レースを各馬個別ラップで分析し、その馬ごとに長所・短所を整理していければなと思う。最後にダービーの適性にあった馬を探り本命馬を結論付ける。 ソールオリエンス 出走全レース ラスト5F個別ラップ 新馬戦のラスト

          自分用メモ 『過去の名牝と比較するオークス×リバティアイランドのパフォーマンス』

          東京競馬場で行われたオークスは川田将雅騎手騎乗の1番人気リバティアイランドが6馬身差で圧勝。G1・3連勝で牝馬クラシック二冠を達成した。 今回は、初めに過去データに基づくリバティアイランドのオークス好走の条件を整理し、後半では過去の名牝とオークスでのパフォーマンスを比較し分析していく。 過去データが裏付けるリバティアイランドが持つ十分すぎる確勝級要素①持ちタイム オークス馬には共通点がある。それはオークスまでのマイル戦において、走破時計1:33.9以内かつ上がり時計34.

          自分用メモ 『過去の名牝と比較するオークス×リバティアイランドのパフォーマンス』

          無敗の皐月賞馬を追い詰めた馬 帝王の血を引くレーベンスティール

          ソールオリエンス。今年の皐月賞馬。 観ていた人の度肝を抜く強烈なパフォーマンスをみせ無敗で皐月賞を制した。ソールオリエンスの新馬戦、彼にクビ差まで迫った馬がいる。 レーベンスティール。 父はリアルスティール、母父にトウカイテイオー。ノーザン系一口クラブ キャロットFの所有馬だが、生産は日高の広富牧場。日高軽種馬農業協同組合が主催するサラブレッド1歳市場「セプテンバーセール」の出身馬というキャロットF募集馬にして意外な経歴を持つ。レーベンスティールにはノーザンがセプテンバー

          無敗の皐月賞馬を追い詰めた馬 帝王の血を引くレーベンスティール

          亡き父のIFストーリーを歩む馬 『タイトルホルダー × 凱旋門賞』

          亡き父の想いを集結させた結晶のような馬 タイトルホルダー タイトルホルダーの父、ドゥラメンテ。 皐月賞とダービーを制した二冠馬。 皐月賞では狂気の4コーナーから為る衝撃の末脚。ダービーでは父キングカメハメハのダービーレコードを更新。両レースともに史上最高のレーティングを獲得した。 つまりドゥラメンテは二冠を制した時点で、21世紀の偉大なる三冠馬2頭 "ディープインパクト" "オルフェーヴル" 彼らの同時期よりも評価されていた馬だった。 しかし、ダービーを勝った後、秋

          亡き父のIFストーリーを歩む馬 『タイトルホルダー × 凱旋門賞』

          来年のダービー馬候補! インゼルTC×友道厩舎の期待の2歳馬ドウフォルス

          武豊騎手が2013年キズナ以来となる6度目のダービーを制覇。競馬場に約3年ぶりに大観衆が戻ってきたこのタイミングでのダービーを制するあたりがスーパースターだなと、そういう宿命的なものさえ感じさせられるウイニングランでありました。また、キーファーズ松島代表とのハグは心を打たれた方が多いかと思います。とても良いダービーとなりましたね。 陣営は早くも次の目標をキーファーズの絶対的存在理念でもある「凱旋門賞を武豊と勝つ」に定め、動き出しています。そんな軌道に乗ってきたキーファーズで

          来年のダービー馬候補! インゼルTC×友道厩舎の期待の2歳馬ドウフォルス

          日経新春杯ヴェロックスの敗因を探る

          ヴェロックスが復帰2戦目に選んだ舞台は日経新春杯。前走の中日新聞杯は長期休養明けにも関わらず、復調の兆しが垣間見えた3着。舞台も前回同様の中京で、実力が突き抜けている有力馬も不在。いよいよ待望の重賞初制覇なるか、期待が膨らんだ。 しかし、現実はそう甘くなかった。最終コーナーを好位で迎えるも、直線全く伸びず早々に後退していく 。明らかに3歳時の動きじゃなかった。ヴェロックス本来の力を誰よりも知っている川田騎手は「わからない」とだけ言葉を残し、考えられる敗因については言及しなか

          日経新春杯ヴェロックスの敗因を探る

          サートゥルナーリア 現役復帰叶わず引退へ

          サートゥルナーリアの引退が発表された。 宝塚記念後に左背に疲労が溜まり、一向に改善がみられず長期離脱。ジャパンCを目標に調整されるも、次は左飛節に腫れが生じ回避。年が明けてもウォーキングマシン、トレッドミルでのトレーニングのみで乗り運動が出来ない状態にあり、背中の筋肉の衰えが顕著となりつつあった。そして今回、復帰しても最大限のパフォーマンスを発揮できないとの判断から現役復帰叶わず引退することとなり、社台SSでの種牡馬入りが発表された。 思い返せば2歳の頃から脚部不安と闘っ

          サートゥルナーリア 現役復帰叶わず引退へ

          2021年 中央競馬 開幕!!

          『一年の計は金杯にあり』 2015年、中山金杯を制したラブリーデイは当年を象徴する活躍をみせた。そして2019年、ウインブライトも中山金杯を制したのち重賞三連勝で香港QEⅡ世Cを制覇。同年12月に開催された香港Cまでもを制し、海外GⅠ2勝&国内重賞2勝の輝かしい成績を残した。 今年の中山金杯は、松山騎手が去年の破竹の勢いそのままにヒシイグアスとのコンビで制覇。松山騎手は昨年に続き金杯二連覇となった。2020年は無敗の三冠牝馬との巡り合わせやキャリアハイとなる127勝をあげ

          2021年 中央競馬 開幕!!

          #005 重賞確勝級!ついに本格化カレンモエ

          父ロードカナロア 母カレンチャン。 ダビスタの世界から飛び出してきたような夢の血筋を引くカレンモエが長篠Sを快勝し、見事OP入りを果たした。3歳時にデビューを果たし、一戦一戦大事に使われてきたカレンモエ。着実に力をつけ、一段ずつ昇級を重ねついにOP入り。 今回はパフォーマンスレベルが格段に上がった前走から振り返り、今後の将来性についても述べていこうと思う。 前走の佐世保S(2着)はまさに負けて強しのレース内容だった。前半3F32.2秒は小倉芝1200mにおける歴代1位の

          #005 重賞確勝級!ついに本格化カレンモエ

          #004 打倒コントレイル&デアリングタクト

          牡馬牝馬ともに無敗の三冠制覇が期待される注目の秋。待ったをかけるのはどの馬か。紫苑S、ローズS、セントライト記念と続々とトライアルレースが開催され、今週にはいよいよコントレイルが神戸新聞杯で始動する。ラスト一冠に向けて大きな歯車が動き始めた。今回は先週末に開催されたローズSとセントライト記念を振り返ろうと思う。 ローズSでは勝ち馬リアアメリアに騎乗した川田騎手の勝利インタビューが印象的だった。リアアメリア自身のポテンシャルの高さについて何度も言及。春のクラシックではこの馬本

          #004 打倒コントレイル&デアリングタクト

          #003 ノーザンF系クラブ馬の次走報

          月日が経つのは早いもので今年もいよいよ秋競馬が開幕した。今回は秋のG1シーズンに向けて、今現在公表されているノーザンF系クラブ馬の次走報をまとめることにした。 アーモンドアイ・ブラストワンピース・クロノジェネシスが天皇賞秋へ出走表明。クロノジェネシスは京都の改修工事の関係で宝塚記念と同舞台となった「阪神開催のエリザベス女王杯」から春秋グランプリ制覇がかかる有馬記念といったローテだと勝手に思い込んでたこともあり、こうして天皇賞秋から始動してくれる、ましてやアーモンドアイとの対

          #003 ノーザンF系クラブ馬の次走報

          #002 注目の2歳馬 ハヴァス編

          今期の新馬戦が始まって早くも3ヶ月が経とうとしている。今年は好走を期待されていた新馬が思うような結果を残せずにいる一方、九州産馬のヨカヨカがデビュー3連勝でひまわり賞を完勝し世間を賑わせている。さて、みなさんはどんな2歳馬に注目しているだろうか。今回は現時点で私が注目している1頭を紹介したいと思う。 私が期待を寄せている2歳馬はハヴァス。本日の新潟2歳ステークスに出走予定のノースヒルズ生産のルーラーシップ産駒だ。開幕2週目の新潟マイル戦をデビュー勝ち。実に破天荒な内容だった

          #002 注目の2歳馬 ハヴァス編