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蹴球症候群

他分野を通してサッカーを解明し、サッカーを通して他分野を解明する
サッカー、またはサッカー以外の分野から日々何を学んでいて、何に気付いて、何に疑問をもち、どんな風に… もっと詳しく
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2020年5月の記事一覧

【配信開始】 FM『蹴球症候群』 始めます。

このたび『蹴球症候群』の音声コンテンツver.を始めます。 月額300円で配信しているnote『蹴球症候群』も、約200人の方々にご購読頂くようになりました。約半年運営をしてきて、つらつらと文章を書いてきたわけですが、これ喋った方が伝わるんだろうなと思ったことは、一度や二度ではなく、常に音声のコンテンツを作る機会を伺っていました。 このパンデミックで自宅にいることが多くなった機会に、YouTubeの生配信をしてみたり、チャリティの企画で50人の方と話をしてみたり、イン

『シナリオ』を描くには——。

よく夢はなんですか?目標はなんですか?と聞かれます。ないんですよねえ…という答えになってしまいます。夢はない気がします。僕は目標を設定しても、モチベーションが上がるわけではありません。ただし、それ以外の何かに突き動かされています。 僕は、何かをするとき『シナリオ』を必ず描く、というルールを持っています。長期的な『シナリオ』もそうですし、プロジェクトごとの『シナリオ』もそうですが、必ず用意します。そしてその通りに動いている。 シナリオ:(映画・劇の)場面変化の順序、せりふ・

ソーシャルネットワークからは逃げられない。でも、まだ書くな。

ソーシャルネットワークについて、皆さんはどうお考えでしょうか。僕は、長いこと考えてきました。今も、考えています。 SNSというものが自分に与える影響を直視した時に、それを用いることによって不幸になるなら僕は使わないし、幸せになるのなら、僕は使う。そういうシンプルな線引きをしてきました。 少しずつ時代が進むにつれて、何か、なくてはならないもののようにも見えるし、そうかと思えば、SNSというものが自分を不幸にする象徴のように見えるときも、あります。 今日はある一冊の本を読ん

『フットボールへの絶望』|2020

この写真は、2018年ロシアW杯で、アルゼンチン代表が大会から姿を消した瞬間に、僕がこの手で撮ったものだ。悲しみに暮れる国民たちの中に、立つことさえ難しそうな表情で、その場から動けずにいる彼を、僕は忘れることが出来なかった。 嘘でこんな顔をすることはできないだろうなと、そう思う。魂が抜けたような、過去を必死に遡るような、未来に折り合いをつけようとするような、そんな表情。 フットボールにおいて、人は時に、絶望する。僕らは一体、その時に、何を思えば良いのだろうか。 今日

他人を猛烈に動かすためには、4つの要素が必要不可欠である

他人はなかなか動かない。自分の正義を叫ぼうとも、自分の真実を説こうとも、これがなかなか動かない。他人を動かすことでしか価値を生み出せない仕事(例えばサッカー監督)をしている人にとって、これ以上ない大きなテーマである。 何か大きなことを成し遂げようとすれば、もとい、自分一人では到底どうにもならないことを成し遂げようとすれば、多くの「他人」が必要になる。「お前たち、仲間だよな?」という、脅しに近い同調圧力によって動く他人は数に限りがあり、そのうえエネルギーが薄弱で、それによって

『言語化』と『言葉化』の違いとは——。人生を変えた唯一の本

言語化。よくスポーツ業界でも聞かれるようになった言葉である。それを聞くたびに何かしらの違和感を感じていたので、今回は「言語化とは何か?」というテーマで思考を進めていくことで、その違和感を取り除きたい。 言語化の言語化である。壮大な殴り書き(になる予定)。 ・・・ なにかの「言葉(ワード)」が独り歩きして、本来の意味よりもいくらか浅く、安く、薄い姿になってしまうことは、人間界ではよく起こることだ。日本語だけなのか、それとも外国語も同じなのかはわからないが、この「言語化」と

『良いチーム』の考察——。民主制から衆愚制への転落

いつも考えている。良いチームと悪いチームは、何が違うのか。私はとにかく勝ちたくてサッカーというゲームをするわけだが、一方で「良いチーム」に所属することで、もしくはつくることで、幸せな状態を保ちたいという願望を持っている。サッカーをすることで苦悩ばかりを抱える人生は、子供時代に置いてきた。 では、良いチームとは、何か。 仲良しなのか、それとも少しばかりの緊張感があるのか。似た者同士の集まりなのか、それとも価値観が違うもの同士の集まりなのか。 今回は『想像力』という着地点を

『スポーツがカッコ良くなければならない理由を説明して』と言われた時に使える“切り口”7つ

この記事は以下のような方が対象です。 ①サッカー(スポーツ)はカッコいい方が良いと思っている ②ただしそれを言葉で説明することができない ③よって感覚的にしか訴えられない ④したがって仕事において人を巻き込めない ・・・ 『サッカーはクールでなければならない』と私が以下の記事とともに公に発言をした時、サッカー界、スポーツ界(esports含)のみならず、他のビジネス業界からも大きな反響がありました。 これを書いた時私はすでに92 F.C.というブランドをしばらくブラン