見出し画像

恐怖!まる男来襲!

「先生が来たぞー!」
廊下で叫ぶ生徒の声を機に、皆は席に着く。
休み時間の終わりはいつもこうだ。
この言葉、先生たちには不満なの知ってる?

今回、先生はその不満を口にした。
他の言葉で言えと。ただ、その言葉が見つからない。
先生の話が詰まって3秒後、まる男が手を挙げる。
「いい言葉があります」
先生は疑う事なく、まる男を指名する。何故なら現在はまる男1年生5月の話だからだ。まる男はまだ猫を被っている。
そして、まる男は口を開く。
「先生来襲ー!先生来襲ー!
はどうでしょう?」
先生は控えめな態度で拒否の意思表示をした。
「じゃあ。
先生警報発令ー!ただちに席に着きなさい!
先生警報発令ー!ただちに・・・」
途中で止める先生。
「じゃあ。
先生です。先生です。机の下に頭を隠して・・・」
棒読みで言う。
そして先生の指摘を否定するまる男。
「いやいや。地震じゃないです。先生です」
そして、続く。
「ところで、地震と言えば、地震、雷、火事、おやじ。って言いますよね。
他の3つは恐いけど。おやじって・・・小遣いくれるだけの人がそんなに恐いかねぇ」
これで他の生徒たちも理解した。そんなにも甘やかされてきたから、こんな奴が出来るのだ。

これからも先生は教室にどの候補より、ましな従来の叫び声と共に侵略・・・じゃなくて入室する事となる。

まる男が、”廊下に立たせたら、いつの間にかラーメン屋にいた事件”で正体がバレるのは一週間後だ。
まる男いわく、組織の陰謀だそうだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?