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旅の扉

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2009年,7ヶ月で21カ国巡った旅のあいまに (web press「葉っぱの坑夫」で2012年~2014年に連載させていただきました。)
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記事一覧

Door23: いろんな時間が寄り添う風景~カッパドキア、パムッカレ(トルコ)

トルコについて、伝えようとすると、直接目で見たものだけではなく、その奥に漂う知らないはず…

kazumi
3か月前

Door22: 初めてなのに懐かしい街~ウイーン(オーストリア)

中欧から北欧にかけて旅したのが秋だったので、帰国して、札幌で秋を迎えるたびに、そのあたり…

kazumi
3か月前
5

Door21: 霧の中の村と自由~オベンティック(メキシコ)

メキシコについて思い出す時は、たいていターコイズブルーの空の下の光景が浮かぶ。 雑多で、…

kazumi
3か月前
1

Door20: 扉をひらく~プラハ(チェコ)

子どもの頃、空想癖が激しかった。 日常世界から、御伽の世界を開く扉は無限にあり、それを開…

kazumi
3か月前

Door19: おばちゃんって素敵~ロサンゼルス(アメリカ)

ロサンゼルスに到着した日は、雨がしとしと降っていて、ロスに抱いていた、からっとした青空の…

kazumi
3か月前
1

Door18: 旅の終わりに~オアフ島(アメリカ)

旅の最後をハワイにすることだけは、最初から決めていた。 途中いろいろなことがあっても、最…

kazumi
3か月前
2

Door17: ある夜のメッセージ~ミコノス島(ギリシャ)

ユディに出会ったのは、アテネからミコノス島に向かう船の中だった。 隣に座った彼は、30代のアジアの人のようだったけれど、どこの国の人なのかは分からなかった。 デジタル一眼レフのレンズを外し、丹念にレンズの埃をとったり、磨いたりと、手入れに余念がない。 ずいぶん丁寧に手入れをしているなあと思って見ていたら、わたしのコンパクトカメラを見て、汚れ具合に驚いたようで、ついでに掃除してくれた。 それから、売店でコーヒーとクッキーを買ってきてくれて、なんとなく話を始めた。 インドネシア

Door16: 色のあいまに~パリ(フランス)

元旦の朝、札幌から、実家のある旭川に向かうJRの車窓の外は、灰色の空から降り続ける雪、チャ…

kazumi
3か月前
2

Door15: ロマンチックをつくるもの~モンテゴベイ(ジャマイカ)

ある国を思い浮かべる時、そこで出会った人や出来事よりも先に、その国特有のムードが浮かんで…

kazumi
3か月前
1

Door14: 予知とノスタルジア~ライムキー(ジャマイカ)

朝起きて、リビングに行くと、宿で働く夫婦の罵り合う声が聞こえる。 「お金くれないと、生活…

kazumi
3か月前

Door13: その国を好きになる予感~キングストン(ジャマイカ)

ジャマイカと聞いてなにを思い浮かべるだろうか。 レゲエ、カリブ海、ゲットー(スラム街)、…

kazumi
3か月前

Door12: 好きなところへ行けばいい~リスボン(ポルトガル)

土地の起伏が多くて、海を見下ろせる港町。 世界のあちこちにあるけれど、どこでも似たような…

kazumi
3か月前
6

Door11: ゆめみる力~ハバナ(キューバ)

南の国特有の強い日差しと、それが生み出す、日向と日陰のコントラストが際立つ風景に、心が惹…

kazumi
3か月前
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Door10: 砂と星のあいだで~サハラ砂漠(モロッコ)

美しい絵本や映像などを見て、ファンタジックだと感じることがあるけれど、旅をしていると、ファンタジックな光景というのは、幻想や夢の中だけではなく、現実にあちこちに存在するものだということを改めて知った。 とりわけ、モロッコは、地形や自然そのものにも、幻想的な印象を持った国だ。 前々から行ってみたい国だったので、日本にいる時から、下調べを重ね、「車を3日間貸切り、町から砂漠へ行き、アトラス山脈を越えて、別の町へ行く」という、わたしたちにしては贅沢なプランを予約していた。 出発