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ライブステージにはビニールシート

こんにちは、Kazumichiです。

α7sⅡ&タムロン28-200mmの組み合わせで、まずは公園での試し撮りをしました。梅雨時期というのもあり、その後は外での撮影がなかなか出来ず。

しかし、撮影の楽しみ方は色々あります。

私は、人物を撮るのが一番好きでして。何度も書いて恐縮ですが、アーティストを目指す方のポートレートや、ライブハウスで音楽活動されてる方のライブ写真撮影に特化したカメラマン・フォトグラファーを目指しています。

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野方へ

この間、久しぶりにお世話になっているライブハウスを訪れました。西武新宿線・野方駅。

ご紹介します。ライブステージI Woo NOGATA(アイウー野方)です。

※昔からのお付き合いと、出演者さまから了承を得ての撮影修行です。「写真撮影がさせてもらえるライブハウス」というわけではありません。念のため。

またライブ写真撮影の修行をさせてもらおうと思いまして。私自身が歌い手として出演していた頃から、写真も練習させてもらっていました。当然、撮影の許可を本人に頂いて。弾き語りや踊りながら歌うシンガーなど、色んなタイプのアーティストの撮影をさせてもらって腕を磨いています。

カメラをグレードアップしたからには、自分の腕前も恥ずかしくないものにしたい!そんな思いもあり、以前にも増して撮影技術取得に燃えています。

枚数を撮れば、そりゃあたまには「おっ!」と思うような良い「まぐれ写真」が撮れてたりするものですが、お金を頂いて撮影するとなれば、それは腕がないに等しい。もちろん上手く撮れる日もあれば、悔しい日もあるでしょうが、基本的には自分がカメラの設定をコントロールして、色んなアプローチで撮影して、意図した以外のブレのない撮影が出来てるのは当然として、表現やアーティスティックな写真をアクティブに狙えるようにならなくては!そんなふうに自分に言い聞かせています。


世は、歴史的コロナ時代。

本当に世の中は、グダグダ政治ではなく、災害や経済で突如として変化がやってくる。誰がマスクをしてなきゃ店にも入れないなんて予想していただろうか。ご存知の通り、ライブハウスも大変な状況に追いやられています。消毒、検温、マスク、ディスタンスはもちろん、存続のためにあらゆる対策をして営業をしています。

ライブハウスならではの対策で象徴的なのが、「ステージにビニールシート」です。理由は今更言うまでもなく。

ファインダーを覗き、タムロンのレンズのズームによる画角変化をチェックしながら、どうにかシートの向こう側のアーティストにピントを合わせたいとAF(オートフォーカス)を繰り返すも・・・合うわけがない。MF(マニュアルフォーカス)に切り替えて無理くり顔やマイク狙いでピントを妥協してもダメです。一眼ミラーレスでそれなりのレンズであればあるほど、シートによるアーティストのかすみがハッキリわかるだけ。

ライブハウスでの撮影は、色んな不利な状況下で、いかにカッコイイ写真が撮れるか?という楽しみもあるんですが、そもそも被写体にピントが合わないんじゃ。薄暗い、照明による激しい露出変化、常に動きのある被写体、ポージングをしてもらうのではなく、こちらがタイミングを察知してシャッターを切る・・・など、いわゆる「はい!チーズ!」的な撮り方とはまるで違うわけです。射撃に近い?狙ってシャッターを切る。

そりゃ修行が必要ですよ。

スマホで記念写真とは気合が違うんです!(スマホでも上手く撮る人いますがw)

とにかくピント合わせと、測光モードによる露出狙い、いかにISO感度を低めにして動きを止めるか。その辺を何度も何度も試してました。

途中でピントは諦めました(笑)。

合わないもんは合わない💧

そこで思いました。「構図で勝負だな!」と。

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(↑写真は若かりし頃の筆者。Photo by Nishinarita)

ピントが合っていることは、写真としては基本的な最低条件ですが、写真表現という観点になるとちょっと話は深くなってくる気がします。ポートレートとライブ写真撮影、同じ人物の撮影だとしても、意識の置き方が真逆ってこともあるのかもしれません。

ポートレートは瞳にピントを持ってくる基本があるでしょうが、ライブ写真は?ギターの手元かもしれないし、大きく開いた歌う口元かもしれない。もっと極端に言えば、躍動感のある被写体ブレ写真がカッコイイかもしれません。そうなると、構図のアイディアが勝負のカギになってくるのでは?

(なんの勝負か分かりませんが笑)

なぁんてことを考えながらライブ写真撮影修行をしていました。予め店長に撮影の可否を確認してもらっておいて、OKの方だけ撮影。あまり面識のない(初対面の方も含む)場合も多く、撮影後に名刺を渡してご挨拶をするような感じなので、勝手にお見せするわけにはいかないのが残念ですが、今回はそもそもまともな写真が撮れませんでしたから。シートという垣根が外され、まともに撮影出来るようになったら、OKを頂いた出演者様の写真はサンプルとして掲載させていただくかもしれません。

ズームレンズでの感想

撮影条件は厳しかったのですが、勉強になることもたくさんありました。

まずレンズ。

以前は単焦点レンズで撮影していたんですが、今回は望遠ズームレンズ。フルサイズ換算で28-200mmです。望遠側はF5.6になってしまうので、単焦点で撮っていたときのようにいつでもF2近辺で明るさなどをキープすることは出来ません。関連して、シャッタースピード、ISO感度も以前とは勝手が違います。それでも思った通り、画角の調整はかなり幅をもてました。ズームレンズですから当然ですが。客席の一番後ろからでもバストアップを狙えるくらいに寄ることが出来ましたし、客席に座って狙えば、顔の表情だけを狙うことも出来ました。構図にバリエーションを持たせるには最高ですね。

地味ですが重宝するのが、無音シャッター。

大音量の中なら気にしませんが、MC中だったり、静かなバラード演奏だったり、意外と静寂になることも少なくないんです。そういう時って、雰囲気あるバラードでシャッター切りたくなることも多い!そんな時、「パシャ!」ってシャッター音が響いたら、色々申し訳ない。私も出演していたので気遣いは忘れないようにします。気が散ってしまったり、歌詞が飛んじゃうことだってあり得る。

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α7sⅡにもサイレントモードがあって、多分いつ撮られてるかもわからないと思います。スマホじゃ犯罪防止の観点からサイレントモードはマズイでしょうが、ライブ撮影においては素晴らしい機能です。

フルサイズ機なんですが、「APSーCモード」に切り替える事が出来まして。画角を1.5倍くらいに出来るわけです。望遠側200mmからさらにもう少し寄れるんです。私は多分、広角と望遠なら「望遠より」が好みのようで。

画質に関しては、やはり単焦点と比べるのは酷かもしれません。しかも今回はシートがあったので、ちゃんとした撮影プレビューが出来ていないのでなんとも言えませんが、少なくともカメラのモニターでプレビューしていた限りではそう感じましたし、帰宅後にPCでチェックしても、「やっぱり単焦点ってキレイだな」って率直に感じたほど。わかってましたけどね。

85mmの単焦点、50mm単焦点にしておいてAPSーCモード活用など、やっぱ標準〜中望遠の単焦点が一本欲しいなぁって密かに思ってます。ちなみに16mmの単焦点は持ってるんですけどね。

高感度に関して。

α7sⅡを選んだ理由は「高感度」。ライブハウス撮影にとって、これほど心強いことはないと期待してましたが、ISOはガンガン上がりますね。というより、先述した単焦点とズームレンズでの使用上の違いってのもあるんですが。望遠よりが好きなんで、どうしてもF値がF5.6〜ってなってしまい、シャッタースピードは基本動きを止めたいので1/200くらいで撮りたいんです。そうなるとオートではISO10000くらいは全然上がってしまいます(ちなみにα7sⅡのISOはMAX409600です)。そうなるといくら高感度に優れてるとはいえ画質に影響が見えます。シートで変な測光になってしまってるというのがあったかもしれませんが、理想としてはもっと高画質で撮影できるように腕を磨く&単焦点検討といったところでしょうか。

記憶では、単焦点85mmF1.8だと、ISO800くらいでも上手く撮れた気がするんですよね。今回のズームはISO6400あたりで操作したのが多かった気がします。

写真を撮る。そして

とまあ色々楽しく研究させてもらいました。一眼ミラーレス、コンデジやスマホと何が違う(何が良いか)って、その操作性ですよ。結局あれこれと操作がしやすいし楽しいわけですよ。「スマホで良いじゃん」ってぱっと見だけでいえば思うかもしれません。でも、シャッタースピード、感度、絞り、どうすんのって。スマホで撮るなら小学生でも出来ます。でも小学生にライブ写真をブレずに撮れといったらイジメです笑。

ジョーダンはさておき、撮影後久しぶりに店長やその日の出演者さんとお話しさせてもらいましたが、なんかライブ活動していた頃を思い出しましたよ。人とのコミュニケーションね。ライブハウスなら、音楽やっていたら、初めての方とお話しする機会がたくさんあります。それが楽しみのひとつでもあるんですよね。


だから、せめて自分に縁のあるライブハウスはこれからもバリバリ営業して欲しいと改めて思いました。現実は甘くはありません。この先、ライブハウスのあり方がどうなっていくか分かりませんが、私は写真を撮ることを通して、これからもいろんな方と出会いたいし、そういう時間を楽しみにしたい。

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アーティストの胸の中には、言葉にならない情熱や夢中が渦巻いているはずです。ライブがしたくて、歌いたくて、ウズウズしているアーティストやこれからライブをしたいと思っている方が山ほどいると思います。

そんなドリーマーが、自分のライブ写真をとって欲しい時、私が想像の二つ三つ上をいくような写真が撮れるようにこれからもカメラの腕を磨きますよ。ライブハウス頑張ってください!そして早くシートがはずせる日を願って。





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