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多国籍チームのコミュニケーション学

みなさんは外国籍のメンバーで構成されたチームで仕事をされたことはありますか?

私は今年に入ってから外国籍のメンバーが所属するチームに配属になったのですが、英語力不足でコミュニケーションが十分に取れているか不安に思う場面が多々あります

例えば、このような状況です👇

結果、口数が少なくなってしまい、周囲からの目線が気になったり、期待に応えようと頑張り過ぎて空回りしてしまうこともあります。このままだと仕事に支障が出てしまうので、この数ヶ月はミスコミュニケーションを未然に防ぐための打ち手をいくつか考えました。今回の記事では、その一部をご紹介したいと思います。私と同じ悩みを抱えている方の参考になれば嬉しいです😀


働いている環境

私が所属しているチームには外国籍のメンバーが多く在籍しています。バングラデッシュ、香港、ベトナム、インド、フランスなど誰1人として同じ国籍の人はいません。正にグローバル!

中には日本語が喋れないメンバーもいるので、コミュニケーションはすべて英語です。一方、Bizメンバーやデザイナーは全員日本人です。私はプロダクトマネージャーとして双方のパイプ役として振る舞うことが多く、日米の会話量としては半々でしょうか。私は過去にアメリカに住んでいた経験があるので一応バイリンガルではありますが、周囲と比べると劣るのと、言語の切り替えが激しいので、頭がグルグルするときがあります。なので、ときどきルー大柴になることも(笑)

メンバーの大半はリモートで仕事をしています。ほとんどが都内に住んでいるのでいつでも出社できますが、特にこの日に出社しようとは定めていません。出社している人は多い日で3人くらいなので、会議は全てオンラインで済ませています

メンバーとのコンセンサスを得るコミュニケーション術3選

1. "メラビアンの法則"を意識する

いきなりですが、"メラビアンの法則" をご存じでしょうか?

"メラビアンの法則"とは、コミュニケーションにける言語・聴覚・視覚の影響の割合を明らかにした心理学上の法則です

感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった。この割合から「7-38-55のルール」とも言われる。「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれている

ウィキペディア

話の内容が7%って驚きですよね。ただ、思い返せばノンバーバルコミュニケーションの影響力は確かに大きいなと実感しています。そのため、私が日頃のコミュニケーションで意識しているのは「表情やジェスチャー、感情も加える」ことです

前提として、多国籍なメンバーの間には「目に見える違い」と「目に見えない違い」があると思っています

ワンチームで何かを取り組む場合は、特に「目に見えない違い」に焦点を当ててコミュニケーションを取ることが大切だと考えています。言葉の受け取り方がそれぞれで違うので、感情の抑揚やジェスチャーなどのノンバーバルコミュニケーションを取り入れることをオススメします。例えばこんなとき…

・驚いたときは「Wow!」や「Oh!」など大きめのリアクションを入れる
・「Hi」や「Bye」は笑顔と共に手を振る
・「really (want xxx) 」や「so (easy/difficult)」などの強調後は伸ばす

その際にアイコンタクトも忘れないようにします

習慣的に、日本人は相手と目を合わせる機会が少ないと言われています。諸説ありますが、それは「目を合わせる=相手に威圧感を与える」ように感じてしまう日本特有の文化があるためです

ただ、(これは私が海外に住んでいたときの経験なんですが)外国籍の方の多くの方は目を合わせないで会話をしていると、嘘をついている、自信がなさそう、真剣ではないと誤解されてしまうケースが多いです

なので、話すときは必ず相手とのアイコンタクトを意識しています。そうすると、表情もはっきり見えますし、感情も伝わります

2. 相手の言葉を"やまびこ"のように返す

私のチームでは毎日朝会を開いているのですが、英語が母国語ではないにせよ、会話のスピードが速く、議事録を取ってくださいと言われたら悪戦苦闘すると思います💦

そこで、理解が追いつかない場合の対策として、相手の言葉を"やまびこ"のように返すと効果的です

・XXをXXにしたほうがいいという話をされてますが、どういうことですか?
・つまり、XXまでにXXをお願いしたいという理解であってますか?

相手の言葉を "やまびこ" のように返すことで、別の言い方に直したり、補足を加えてもらう隙を作ります。ちなみに、この行為は英語で「paraphrase」と表現されます。その間にメモを取るなどして後から振り返られるようにすると、忘れることはありません

このとき、メンバーから「No(それは違う)」と指摘されることが稀にあり、その際に「あぁ、自分の実力不足のせいだ…」と落ち込むことは正直あります。ただ、認識齟齬が生まれてしまうことの方が問題なので、むしろ指摘してくれる優しさに感謝するようにしています😊

3. テキストコミュニケーションとバーバルコミュニケーションを行き来する

口頭で伝えることがどうしても難しい場合は、「後で slack で送りますね」とフォローするようにしています。時間がかかりそうなら、作業効率を重視して英語に翻訳してくれるツールを駆使してメッセージを送っています。Notion の AI 翻訳は精度が高く、よく使っています。ただ、日本語の長文をそのまま翻訳する場合、文章構造が破綻して逆に混乱を招くことになるので、要点を明確にした上で簡潔にまとめるといいかもしれません

それでも相手との間に認識齟齬があることもしばしば…。ラリーを続けてもいいのですが、2往復しても着地しない場合は Face-to-Face のバーバルコミュニケーションに切り替えるというルールを自分の中で設けています。バーバルコミュニケーションはテキストコミュニケーションと比較すると緊張しますが、言いたいことを事前にまとめてメモをしておけばリラックスできるので周到に準備します

多国籍チームは「愛」に溢れている

異なる文化的背景を持つ人々が共創する環境下では、互いに理解しようとする優しさが根底にあります。幼少期の頃、マイノリティを感じていた自分を救ってくれたのも、周囲の優しさによるものでした。誰一人として取り残さず、メンバーひとりひとりが気持ちよく仕事をするために自分ができることは何かを常に考え、行動しています

これは少し難しい言葉で「異文化間リテラシー」と呼ばれるようです

「 異文化間リテラシ ー(intercultural literacy) は、異文化間接触の際に、各自がそれぞれの文化的メッセージを適切に伝達し、そして相手のそれを十分に理解する能力を意味する。さらに、文化間の差異を互恵的に調整する能力も含む

神田すみれ(2019). 外国人労働者と企業におけるコミュニケーション, 63.

そのためには、自分の気持ちや意見を素直に伝えることが大事だと思っています。「言いたいことが上手く言えなくて悩んでいます…」という弱音を吐いても誰かが必ず受け止めてくれると思います。今回ご紹介したコミュニケーション術は、その可能性を高めるためのものでした

最後に、私が幼少期の頃に住んでいたジョージア州出身の著名人、マルチン・ルーサーキング・ジュニア牧師のこのフレーズで締めたいと思います。お読みいただきありがとうございました!

"私たちはみんな違う船でやって来たかもしれない。でも、今、私たちは運命を共にしている"

Gaudiy はグローバル展開にも力を入れているので、今年に入ってから外国籍のメンバーが次々とジョインしています。もしご興味があれば、ぜひカジュアルにお話ししましょう!

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