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個人的優勝ミュージック10選in2022!

 こんがお!

 どうも、苗輪和音です!

 さて、2022年も最終週が始まりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 私は忙しいんだかそうでもないんだがよく分からない日々を過ごしています。

 目の前の課題を解決する為に即座に行動しなければいけない訳ではないけど悩み事や考えないといけない事が多くて脳が忙しなく休まらない、という方も多いのではないでしょうか。

 そんな時は、ひと呼吸入れてゆっくりしちゃいましょう。

映画とかアニメ観たり、漫画読んだり、ちょっと散歩したり……

音楽を聴いたり。


 という訳で今回は、毎年恒例『個人的優勝ミュージック10選in2022』を開催したいと思います!

 要は年間マイベスト楽曲を発表する記事です。

 年末年始の片手間潰しにでもご利用ください。

 それではさっそく発表にうつりましょう!

※楽曲の順序は楽曲が発表された順です。それ以外の意図はありませんのでご留意ください。

個人的優勝ミュージック10選in2022


●BADモード / 宇多田ヒカル(1/19)

2022年の始まりを彩った優しさ

 1曲目はこちら。
 言わずと知れた日本が世界に誇る大スター・宇多田ヒカルの最新アルバム表題曲『BADモード』。

 私はこの楽曲の歌詞がとても好きだ。とても大切な人が傷ついてるのを知ってなんとかその傷をいやそうと頑張る主人公がとても優しく温かい。それも大切な人に何かがあった事を知ってすぐに行動するのではなくて、「そっと見守るか、それとも直球で聞いてみるか」と悩み更に「その行動自体があなたを傷つけてしまうのではないだろうか」と悩むのもまた素敵だと思う。そこからの行動もとても現代的で温かい。「嫌な連絡は無視してパジャマのままでネトフリでも観てウーバーイーツで何か頼んでお風呂に入ったりして休もうよ」と言う主人公、とても良い。

 何よりも良いのがラストの「エンドロールの最後の最後まで観たがる君の横顔が正直言うと僕の一番楽しみなとこ」という歌詞。ここでようやく「主人公が元気づけたい人=君」の具体的な情景が描かれるのだが、ここまで描かれてきた君が一体どういう人なのかがこの一文に凝縮されている。と同時に主人公と君の物理的/精神的な距離感も描かれている。
本当に素敵な楽曲だ。


●差し色 / Bialystocks(4/15)

音と言葉で世界を創るという才能

 2曲目は、先月末にメジャーデビューを果たした音楽ユニット・Bialystocksの『差し色』。

 彼らを知らない方のために簡単にどういうユニットか説明させてもらう。映画監督とジャズピアニストのユニットである。

 そんな彼らの生み出す音楽は、聴いていると自然と脳内にその楽曲の世界が広がっていくような楽曲で、音と言葉が密接に繋がっている感覚がある。なんというか「知らぬ間に日々の生活に溶け込んでいく音楽」という風に感じる。歌詞自体はどちらかと言えば抽象的な表現が多いのだが、感覚的に意味を理解でき、なんとなく映像が浮かび上がってくる言葉選びがなされていると思う。

 今回この記事を書くにあたってどう言葉にしようか悩んだが、今の私ではこれを言語化して説明するのは難しい。ただ確実に言える事は1つ。「一回聴いてほしい」という事である。


● Reflective illumination night / 渋谷凛(4/20)

「アイドルマスター シンデレラガールズ」の強い意志

 3曲目はこちら。
私が好きなコンテンツ、『アイドルマスター』シリーズ。2022年に発売された数々の素晴らしいアイマス楽曲の中からは渋谷凛が歌うこの楽曲を選ばせてもらった。

まずアイマスが好きどうこう以前に音楽として素晴らしすぎる。レコードノイズのような音から始まりピアノ、歌へと繋がるイントロもドラムのキック音が中心となるAメロも弦楽器が表に出てくるBメロも歌声にエフェクトがかかりながらも開放的なサビも音の構成が一番とガラッと変わる二番もドラマチックなCメロも素晴らしすぎるラスサビもレコードノイズで終わるアウトロもそれらを彩る歌詞も歌声もとにかく全てが素晴らしい。完璧の一言に尽きる。好きな所を言っていくとあまりにも長大になってしまうので言えないが、とにかく本当に良い。

 全人類に聴いてほしいが今記事で紹介している楽曲の中で一番視聴難易度が高い楽曲(ストリーミングは勿論、DL販売にも無いためCDを入手するしか聴く手段がない)である事は間違いないので、無理せず聴いてほしい。どうにかして一回聴いてほしい。
 恐らくこの楽曲が制作された時点でモバイル版「アイドルマスターシンデレラガールズ」のサービス終了は決まっていた事だと思うが、それでもこんなに強い楽曲を出せる。まあデレステはまだ普通に続いているのもあるが、それでもここまでのものを出そうとする熱意とコンテンツとしての意志は素晴らしい。好きでいてよかった。


● まにまに / 初音ミク - r-906(4/26)

「音を楽しませる」

 4曲目はこちら。
 毎年行われるボカロの祭典『The VOCALOID Collection(ボカコレ)』。その2022年春開催時に見事ボカロオリジナル楽曲ランキング1位に輝いた『まにまに』だ。

 オリジナル楽曲部門で参加したほぼ全てのボカロPが「如何にボカロを使って会心の一作を創りあげるか」という視点で楽曲制作をしているのに対して、この楽曲は3分というやや短い再生時間のうちおよそ1分20秒を間奏に費やしている。

 そんな『まにまに』で描かれるのは作者・r-906の初音ミク、ひいてはボカロへの熱い想いとエゴだ。
 現在「VOCALOID」はあくまで歌唱ツールであり、ソングライターのエゴを発信する為の道具の1つtなっている。しかし15年前、「初音ミク」という存在が世界に放たれた時生まれたたくさんの楽曲たちは殆どが「それぞれが考える初音ミクのエゴ」だった。

 そこから時代を経る毎にボカロ音楽の潮流は変化を繰り返し、今に至っている訳だが、この楽曲はそんな『ボカロ文化』の原点と現在が織り交ざった究極のエゴイズムと言えるだろう。この強烈なエゴはそのままr-906の覚悟であると愚考する。

 個人的に2022年のボカロ楽曲1位だ。


● 喜劇 / 星野源 (5/5)

喜びを紡ぐということ

 5曲目はこちら。
 全世界で大ヒット中のアニメ『SPY×FAMILY』第一期エンディングテーマ『喜劇』。

 この楽曲、アニメや漫画・ゲームを愛する星野源楽曲らしく作品にしっかり寄り添った純然たるアニソンだ。しかしそれと同時に星野源の音楽でもある。

 星野源は自身の楽曲で度々「絶望」と「そこからしか見えない光」を題材にする。この楽曲もその一つだ。ただ「楽しい事」や「面白い事」を描くのではなく、まず「淡い絶望」を描き、そこから「喜劇とはなにか」を描く。「何が面白くて楽しいのか」に具体的な描写は必要でなく、「光をもたらしてくれる誰かとのなんでもない日々」というシチュエーションこそが『喜劇』なのだ。
静かに明るく穏やかで温かい。そんな日常の喜劇を愛おしく思う。


● M八七 / 米津玄師 (5/13)

きたぞ、我らのウルトラマン!

 6曲目はこちら。
 今年春に公開された映画『シン・ウルトラマン』主題歌『M八七』。

 以前書いた『シン・ウルトラマン』感想記事でもこの楽曲に対する賛辞を述べたが、やはりここでもひと言述べさせてほしい。本当にありがとう。

この楽曲で描かれているものは間違いなく「ウルトラマン」である。それは『シン・ウルトラマン』の主題歌だからとかそういう話ではない。「未来を想いながらただ僕らを見つめ、望むと強く応えてくれる存在」、それはたくさんの日本のヒーローの中でも人知を超えた「ウルトラマン」にしかないものだと思う。我々と共に歩む存在ではなく、少し遠い所から見守ってくれる存在。

 また “微かに笑えあの星のように 痛みを知るただ一人であれ” という歌詞が何よりも端的に「ウルトラマン」を表している。彼を表すのにこれ以上ない言葉だろう。

 そして何よりこの楽曲の主役は「ウルトラマン」ではない。それは「輝く星を追いかける人」なのだ。
 一番最初の歌詞 “遥か空の星が ひどく輝いて見えたから 僕は震えながら その光を追いかけた” 、ここに全てが詰まっている。
 ここから何を感じ取るかは貴方次第だが、私はウルトラマン作品を純粋に楽しみに観ていた幼少期を思い出し、泣いてしまった。

この歌が永く人々の心に響く世界でありますように。


● 新時代(ウタ from ONE PIECE FILM RED) / Ado (6/8)

新時代、到来。

 7曲目はこちら。
 今夏に公開され世界規模で大ヒットしロングランヒットとなっている映画『ONE PIECE FILM RED』オープニングテーマ『新時代』。

 映画のメインキャラ・ウタが劇中で披露する全ての楽曲の歌唱をAdoが担当した事でも話題になったが、本当に凄かった。どの楽曲も素晴らしく何なら全曲選出しようかとも思ったが、それは流石に自制した。なので今回この楽曲を取り上げた理由は『FILM RED』に登場する全楽曲の代表としてである。

 楽曲自体も大変に素晴らしくもう本当に良いのだが、なによりジャンルやテンポ、音域もバラバラの楽曲たちを見事に歌い上げるAdoの歌唱センスはもはや止まらない。
 劇中でウタが歌唱した楽曲を全て収録したアルバム『ウタの歌』が先日100冠を達成した事からも分かるようにAdoは今やワールドワイドな存在となった。彼女のような存在がこういう形で取り上げられ、それが世間に受け入れられるというその事象自体が新時代の到来を象徴するものだと思う。

『ONE PIECE FILM RED』が行ったこの試みは必ず音楽史に刻まれるだろう。


● grace / 藤井風(10/10)

Amazing Grace

 8曲目はこちら。
 現在全世界を席巻中の藤井風が今秋に発表した『grace』だ。

 私はこの楽曲を聴いて「藤井風という存在から溢れ出す才気は間違いなくこれからもあらゆる人たちに愛されるだろう」と確信した。上から目線で偉そうな感じになってしまって本当に申し訳ないのだが、本当にそう感じたのだ。

ソングライターとしてもシンガーとしてパフォーマーとしてもアーティストとしてもミュージシャンとしても本当に素晴らしい。正直言って私はこの楽曲の歌詞の意味をしっかり理解できている訳ではないが、それでもニュアンスの一端くらいは伝わってくる。しかし言い換えるとそんな人にもメッセージのニュアンスを伝えられるのはこれから時代を創っていく人物だからなのだろう。何を言っているかは分からないがなんとなく分かる。
 この楽曲は藤井風から私たちへの「素晴らしき愛」なのだ。


● Subtitle / Official髭男dism(10/27)

2022年史上最高の文学

 9曲目はこちら。
 2022年秋クールに放送され絶大な人気を得たTVドラマ『silent』の主題歌『Subtitle』。

 先日この楽曲の素晴らしさを記事にしたので詳しくはそちらを読んでいただきたい。

この楽曲は本当に凄い。作品に寄り添いつつ自分たちの個性を出す事をこんなにハイレベルで成立させられるアーティストがいったい何組いるのか。ドラマを観ていても観ていなくても、MVを観ていても観ていなくても、どんな年齢でもどんな性でも、聴く人全てがそれぞれに受け入れてそれぞれの世界を描ける。そんな楽曲を創りあげるOfficial髭男dismの素晴らしさにもっと世界は目を向けた方が良い。


● ギターと孤独と蒼い惑星 / 結束バンド(11/6)

ぼっち・ざ・ろっく!

 10曲目はこちら。
 2022年秋クールに放送されてアニメファン、ロックファンから高い評価を得ているアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』劇中歌『ギターと孤独と蒼い惑星』。

とにかくアニメを観てください。本当に。
 当たり前だが劇中の描写通りギター2本とベースとドラムの音と歌声しかしない。素晴らしい。彼女たちが奏でている音を聴いている。次に歌を歌っているキャラは主人公ではないという事。素晴らしい。

しかし間違いなく主人公・後藤ひとりはこの楽曲の主役だ。それはこの楽曲で一番目立っているリードギターを弾いているのが彼女であり、何より彼女が作詞した楽曲だからだ。

ぼっちで生きてきた彼女が抱えてきた劣等感やエゴバンドを組んで初めて感じた誰かと一緒に演奏する事の楽しさや高揚感など「結束バンドの後藤ひとり」という高校生が今持てる全てを出し切っていると感じるギタープレイと歌詞。間違いなく彼女たちは生きている。

それは「エリクサーに張り替える」という歌詞にも表れている。この歌詞はギターを演奏した経験がある人にしか思いつかない歌詞ではないだろうか。ここで言う「エリクサー」とはたくさんあるギター弦のうちの1つの商品名およびそれを製造・販売しているメーカーの事。エリクサーの弦は少々値が張る(個人的感想)ものの安い弦に比べて圧倒的に錆びにくいので本気でギターやベースをする学生もよく使うのだが、そういうリアリティが歌詞に溢れているのがとても良い。本当に素晴らしい。

本当に『ぼっち・ざ・ろっく!』を観てください。


 以上、個人的優勝ミュージック10選in2022でした!

 今回10曲中5曲がアニソンだったのは自分でもあまり意識していなかったのだが、それらも隠れたアニソンという訳ではなく世間で広く高い評価を受けたアニソンたちだ。

 こういう風にアニソンが好きだと公言出来るようになったりアニソンが高い評価を受けるようになったのも先人たちがいたからだ。

 ここに、故・水木一郎氏への哀悼の意を表する。

 本当にありがとうございました。一生忘れません。

 また、今回選出したアーティストたちはこれらの楽曲以外にも今年様々な名曲を世に送り出しているので是非とも調べて聴いてみてほしい。

世界はこんなにも素晴らしい音楽で溢れているのだ。


という訳で、2022年もありがとうございました!

そして、お疲れさまでした!

ではまた来年!


 本日もここまで読んでいただきありがとうございました!

 それじゃ、おつがお~!

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