見出し画像

バーニー・サンダース候補の出身高校

先日マイアミで開催された民主党の討論会に注目が集まった。同党の2020年の大統領候補者の指名を求める立候補者によるテレビ討論会であった。10名ずつの2回にわたる会であった。この候補者「群」の中でトップを走っていると見られていたのが、抜群の知名度を誇るジョー・バイデン前副大統領であった。

ところが人種問題に関する過去の行動を対立候補に叩かれた。十分な反論が出来ず、つまずいた。バイデンの指名獲得が当然視されていた雰囲気が一変した。民主党の候補者選びは、ますます混沌としてきた。

残りの候補者の中で最も知名度が高いのが、2916年の民主党の大統領候補選びの予備選挙でクリントン国務長官を脅かしたバーニー・サンダースである。

サンダースとは、どのような人物なのか。サンダースは、ポーランドからの貧しい移民の子としてニューヨークのブルックリンで生まれた。ユダヤ系で、親族の多くがナチスに殺害されている。

2週間ほど前に筆者は、そのサンダースの出身高校を訪ねた。1925年創立のニューヨーク市ブルックリンのジェームズ・マディソン高校である。そして驚いた。というのは、この「普通の」公立高校の卒業生には、信じられないくらいの多くの著名人がいるからである。

政治家ではサンダース以外にニューヨーク州選出の上院議員のチャック・シューマーがいる。シューマーは上院の民主党の院内総務である。

法律の世界ではアメリカ連邦最高裁判所のルース・ギンスバーグ判事がいる。年齢80を超えてもかくしゃくとしている。リベラルな傾向の女性判事である。最近、この人物に関する映画が2本続けて公開された。

そして音楽の世界ではキャロル・キング(本名キャロル・クライン)がいる。シンガー・ソングライターで数々のヒット曲で知られる。他にも多くのノーベル賞の受賞者もいる。共通点は、その大半がユダヤ系移民2世である。ユダヤ系のヨーロッパからの移民がブルックリンに生活し、二代目が猛烈に勉強して社会に進出した。移民が、いかに社会に活力を与えるかを象徴する高校である。

写真はジェームズ・マディソン高校(2019年6月、筆者撮影)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?