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#3 土を動かす植物工場?アメリカのSoli Organic社が183億円の資金調達を実施し全米展開へ (Podcast スクリプト)

PitchForkは、海外のアグリフードテックに関するニュースについて、5分でゆるく解説するPodcast番組です。

このnoteでは、番組で話したエピソードを書き起こして一部再構成したものをお届けします。(耳派の方は、SpotifyとApple Podcastで配信しておりますので、以下から聴いてみてください〜)



トークスクリプト

おはようございます、11月7日 月曜日、ピッチフォークのタナカカズヒロです。

この番組、ピッチフォークは、海外のアグリフードテックに関するニュースについて、5分でゆるく解説する番組です。

今日のニュースは、「土を動かす植物工場?アメリカのSoli Organic社が183億円の資金調達を実施し全米展開へ」です。

はい、というわけで、ゆるく解説していきたいと思いますが、
Soli Organicという会社は、創業は古くて、1989年にアメリカのバージニア州で立ち上げられたんですが、元々は新鮮な有機ハーブの生産者だったみたいですね。

最初は、広大な農場で、露地栽培(つまり野外)でハーブを育てていたみたいで、その当時からとにかく「有機栽培」ということで特に「土づくり」にこだわっていたということなんですよね。

そこから、ハーブの生産がどんどん拡大していって、6種類のレタス、33種類のハーブを栽培して、現在では、2万店舗以上で販売し、なんと全米のハーブ市場の「35%」を占有するところまで拡大していきます。

それに伴って、栽培方法が確立されていくんですが、やはり気候変動だったり、環境要因にはなかなか勝て図に、どこまで行っても品質や収穫量にばらつきが出てしまうというところに課題を感じていました。

そこで、昨今の植物工場がアメリカで急拡大していったことを背景に、植物工場に必要なさまざまな資材が普及してコストが下がっていったことで、この全米最大の有機ハーブの農業法人も植物工場への参入を検討します。
土を動かして屋内で栽培すれば、2段ベッドみたいな感じで、土を垂直方向に積み重ねる感じにすることで、同じ面積で収穫量を圧倒的に向上させながら、品質も安定化できるんじゃないか?と思い立ち、研究開発を進めて、実行してきたということのようです。

やはり30年以上、土を使ったハーブ栽培に向き合っていた結果、屋内栽培にも成功し、7つの農場を運営していたというところで、昨年150億円くらい調達をして、新たに8農場を作りますというリリースを出していたんですが、また今般追加で183億円調達してさらに農場を立てます、ということで勢いが止まらないわけですよね。

でも、なんでこんなにすごいのか、というところなんですが、色々あるとは思うんですが、2つ紹介させてもらいたくてですね。

1つ目は、ロボティクスです。
農業機械は進化したと言えど、やっぱり屋外で広い面積で行うハーブ栽培って、土は動かないので、人と農業機械を動かしてやるので、どうしても全自動にはならないんですが、このSoli Organic社は、まさに「土」を動かすので、機械があるところに「土」を動かしてくる感じになるんですよ。つまり、苗を植えるのも、1箇所に苗植えの機会を置いて、その下にベルトコンベアみたいな感じて土を持ってくることで苗が植えられるわけです。もうね、全自動なわけですよ。すごい。

2つ目は、土づくりです。
やっぱり土のところに秘密があるみたいで。家庭菜園をやったことがある人ならわかると思おうんですが、普通ですね、土って栽培に一回使うと、まつ次に栽培するためには、リフレッシュして、肥料を入れて調整しますよね。ここが、従来は屋内でやろうとすると難しかったと、そこをバクテリアを活用して閉鎖型で生産を無限にループできる仕組みを作っているというところが大事なところだったみたいです。いや〜これは、すごい画期的ですよね〜。

というわけで、まとめますと、この仕組みでやると、品質が安定したハーブが、点在した農地ではなく、1箇所から出荷できるので、物流効率も抜群で、という感じでシステムとしてうまくいっていますと、ということでアクセルを踏むために、今回また183億円の調達、ということで、やっぱり金額規模が大きいですよね。本当にスケールがでかい。

本日は、植物工場はどんどん進化していて面白いということで、この領域は引き続き注目していきたいと思います。

はい、今回はこのあたりで終わりたいと思います。
今回ご紹介したニュースや引用元は概要欄のリンクにまとめていますので、よかったらみてみてください。では、また。

【今日のニュースの引用元】

【参考にしたWebサイト】



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