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ピンボールコンストラクションセット

アメリカ人にとって、ピンボールというゲームには思い入れがあるようで、アーケードゲームの代名詞とも言えるゲームです。日本ではスマートボールとも呼ばれている台を斜めに使うのパチンコがあったのですが、ピンボールでスコアを稼ぐにはフリッパーと呼ばれる板の操作と、Nudgingと呼ばれる台を揺らす技(これをやり過ぎるとティルトになる)を駆使するのが大きな違いです。

ピンボール

黎明期のテレビゲーム時代には、このゲームを作ろうとするメーカーは無かったようですが、おそらくピンボールらしい派手な画面を作れなかったのも原因だったのかもしれません。そんな中、APPLE][に魅せられたUCBの学生がピンボールゲームを作り始め、紆余曲折の後、ゲーム会社を立ち上げ、単にゲームをプレイするだけではなく、ゲーム自身をカスタマイズできるピンボール・コンストラクション・セットというソフトを作り上げました。

ピンボール・コンストラクション・セット

Pinball Construction Set

正確な物理モデルを作り上げ、さらに数々の最適化テクニックを駆使して充分なパフォーマンスが出るゲームに仕立てた上に、ユーザが作成したゲーム盤をフロッピーに保存して他の人に遊ばせることが出来るというパソコンらしい遊び方が出来ることで注目を集めました。当初はAPPLE][用で、販売網を持っていなかったこともあり、知る人ぞ知るというゲームではありましたが、EAと提携することで、ATARIやコモドールといった多くの機種に移植もされ、爆発的な人気となりました。

The History of the Pinball Construction Set: Launching Millions of Creative Possibilities

その後、殆どの日本のパソコンにも移植され、雑誌ログインなどではゲーム盤のコンテストも行われたような記憶があるのですが、コンストラクション機能があるというのがパソコンらしく、多くのゲームでカスタマイズ出来ることが魅力の一つとなりました。何とかツクールといったゲームが多く作られたのも、その影響でしょう。

Pinball Construction Set (ピンボール・コンストラクション・セット) for the NEC PC-88

今のグラフィカルなゲームと比べれば、決してカッコいい画面とは言えませんが、当時のパソコンの能力を目一杯使ったこのゲームにはハマるものがありました。その後、OSのオマケにもピンボールが入っていたり、ポピュラーなゲームとして認識されるようになっています。

2013年に初期のソースコードがGithubに公開されましたが、さすがに6502のアセンブラなので解読して移植しようとするにはハードルは高いです。

billbudge/PCS_AppleII

このゲームの画面に関する権利はEAが持っているようで、使うのが難しそうなので、ヘッダ画像はBIngCreatorに描いてもらいました。

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