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ビクターってMSX出していたんだ

今でも音響機器メーカーとして知られているビクターですが、その昔は家庭用ビデオの代名詞でもあるVHSを開発した会社としても知られる大手メーカーでした。あの犬がレコードを聞いているデザインを見れば思い出す人も多いかもしれません。

日本ビクター

Victor

このビクターが何を血迷ったのかMSXを出していたんですね。まあMSXはパソコンと言うよりはビデオ端末という方向性も打ち出していましたし、家電メーカーとしては一枚噛んでおきたいと考えていたのでしょうが、探してみるとなかなか赤裸々な記事を見つけました。

キョン2といえばビクターのMSX! 元ビクター開発者インタビュー:MSX30周年

最初に1983~84年に出したのはヤマハのOEMだったようですね。

Victor HC-5

Victor HC-6

オリジナル製品としては1985年にリリースしたHC-7からのようで、ビクターらしさが出てきたのはHC-30からですね。

Victor HC-7

Victor HC-30

Victor HC-60

家電メーカーですから宣伝に抜かりはありません。ソニーが松田聖子さんを登用したのに対抗して(彼女はCBSソニー所属でした)、ビクターに所属していた小泉今日子さんをイメージキャラクタに据えて、HitBitに負けないようにio(イオ)というブランドを用意しました。

ビクターのイオ(io)ブランドで1985年にデビューした「HC-30」

価格も攻めた数字になっていますし、それなりに好評だったのでしょうね。85年にはMSX2が出始めますし、やや出遅れた感もありましたが、しっかりとユーザの動向を見極めてから製品を投入するという戦略も悪くはなかったのかもしれません。

VictorのMSX HC-30を久しぶりに起動してみたよ②

その後もMSX2の時代にも頑張った機種を出し続けたのですが、何かもう時代はもうそこには無いんだけどという感じがしなくもありませんでした。ジックリと良いものを作ろうという姿勢と進化の速いパソコンの世界の相性はあまり良くなかったのかもしれません。


2024/1/28 追記

月刊アスキーの広告にHC-6が載っているのを見つけました。

月刊アスキー 1984年4月号

ヘッダ画像は、使えそうな写真が見つからなかったので、BingCreatorに作ってもらった画像を加工しました。

#レトロPC #MSX #日本ビクター #Victor #HC5 #HC6 #HC7 #HC30 #HC60 #io #小泉今日子


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