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チョップリフター:史実に沿ったちょっと残酷なゲーム

日本のオジサンたちの間で時折盛り上がるレトロなPCゲームの世界ですが、私の場合はPCゲームにハマった時期がやや早すぎて、残念ながら一緒に盛り上がれないこともシバシバだったりします。PCを使い始めたのが1979年のあたりですから、当時のPCゲームはもっぱらテキスト画面でやるもので、ゲームらしいグラフィカルな画面を持つゲームはだいたいゲーセンでやるものでした。アップル2だからこそのグラフィクなゲームもボチボチ移植されていましたが、それはATARIであるとかBallyといったアメリカで売れていた初期のゲーム機のもので、シンプルで遊びやすいのですが、ハマル要素は今ひとつ欠けていました。徐々にゲーセンのゲームもアップルには移植されて、自宅で楽しめるようになったのですが、当時は公式による移植でないことが多く微妙な違いもあり、コントローラーの動作も違うので家で点が取れるようになってもゲーセンでやれば敗北する日々でした。

その後、1982年あたりからしばらくは受験もあり勉学が忙しい時期なので、PCゲームは封印してしまい、1986年くらいから新たに16ビットなPCを使うようになりゲームも少しはやりはじめたのですが、いわゆるゲーム機には諸事情もあって手を出さなかったので、パソコンならではのシムシティとかのゲームばかりやっていました。ですからFFであるとかドラクエなんか実はひとつもやったことはありません。そういう訳で同世代であるとか少し若い人と懐かしいゲームの話をしようにも、ファミコンもゲームボーイも知らないので、ちょっとうまくいきません。

そんな中で私もハマったアクションゲームとして「チョップリフター」があります。

チョップリフター

Choplifter

Wikiの説明にも出てきますが、このゲームは1979年に起こったイランアメリカ大使館人質事件にヒントを得て作られたようです。

イランアメリカ大使館人質事件

※イラン革命では、とても多くのF14が海に沈んだのが今でも悲しい。

人道的な目標設定ではあるものの、救出に失敗すると助けようとした人質が落下して、オレンジ色の何かと共にビープ音しか出せないスピーカーからは「ブチッ!」という音が響く何とも今であれば怒られそうなゲームです。

Apple II Game: Choplifter! (1982 Brøderbund Software, Inc.)


このゲームの操作はX軸とY軸があるのでジョイスティックが推奨なのですが、

ゲームI/O - パドルとジョイスティック

でも書いたようにパドル2つを直角の位置において遊んでいたような気がします。今のゲームであれば当たり前かもしれませんが、速度には慣性があってなかなか思ったように操作ができず、それが楽しめた要因のひとつでもあったように思います。

Choplifter Manual Apple II

このゲームは大当たりして、その後、いろいろな機種に移植され、2012年にはリメイクされたバージョンも出たようです。日本版では元のちょっと残酷なところを誤魔化すために多少手を入れた部分もあるようですが、基本は何も変わっていません(でもグラフィックの進化は恐ろしいほど)。でも最近はこの手のゲームは慎重にデザインしないとちょっと怒られそうですよね。

[Remake] Choplifter HD, チョップリフター HD, 30 years after the original Apple II

なお、この会社が翌年に「ロードランナー」を出し、こちらはさらに大ヒットしました。その話はまたいずれ。

ヘッダ画像は ATARI版のパッケージ。以下のところのものを使わせていただきました。
https://en.wikipedia.org/wiki/File:Choplifter_Cover.jpg
By http://image.com.com/gamespot/images/bigboxshots/2/585292_38220_front.jpg, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=23597741

#レトロPC #APPLE2 #ゲーム #Choplifter #パドル #イランアメリカ大使館人質事件  



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