ベーシックマスターL3(MB6890)のキーボード
ベーシックマスターについては、L1からL3までをまとめて
ベーシックマスター - 日立のセンスが光るパソコンたち
で取り上げましたし、L1およびL2のキーボードについては
ベーシックマスター(L1)のキーボード
にまとめました。そろそろL3についてもまとめなければなりません。その前に、L3についての資料がいくつか見つかったので補足しておきます。
日立評論1982年4月号
https://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/1982/04/1982_04_09.pdf
日立ベーシックマスター レベル3
[祝]ベーシックマスター レベル3 生誕40周年
というところで、キーボードに行きます。L3のキーボードの特徴としては、大きなBREAKキーが左上にあります。しかも、うっかり押してしまわないようにカバーまであります。左端には2つのLEDがあり下のLEDはCAPSLOCKで赤く光り、上のLEDはカタカナで赤、ひらがなで緑に光ったようです。またキーボードの奥、本体の傾斜部分を開くと左から電源スイッチ、スピーカーのボリューム、MODEセレクトスイッチ、MODEリセットスイッチが顔を出すようになっていました。
微妙なことはテンキーの+と-の位置に個性があることです。矢印の位置だけはFP-1100と同じなんですけどね。
L3にはカタカナだけではなく、ひらがながあります。ひらがなを使う時はフォントが8✕16でインターレース表示となりました。入力位置はカタカナと同じでモード切替キーで切り替えます(LEDの色が変わる)。ひらがなはコード的には図形文字の部分と重なっているようです。
ひらがなは図形文字にも影響していてカタカナの時(ノンインターレース)だけしか大部分の図形文字は使えなかったようです。
同じ漢字でも位置が変わるのはどうしてなのかはわかりません。文字コードが変わるとは思わないのですが。またどうしてなのかはわかりませんが、こちらにだけ「π」があります。
同じ時代のパソコンでも利用できる図形文字も少しづつ違いますし、どのキーを押せばよいのかも微妙にズレています。ほぼ共通なのは¥の部分に円が割り当てられているくらいです。
残念なことにL3で使われている文字コードの資料は見つけることができませんでした。L3では漢字も使えるので、そちらを調べていけば一緒に見つかるかもしれません。ご存知であればコメントでお知らせいただけると助かります。
ヘッダ画像は、ASCII 1980年7月号の表紙と日立の広告ページ。この号でMB6890の最新情報として主なスペックが紹介されています。1981年の2および3月号で特集が組まれているのですが、大部分はハードウェアの話で時代が忍ばれます。
最期にキーボードレイアウトで使ったファイルを貼り付けておきます。改変も含めご自由にご利用ください。
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