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顧客解像度とはよく言うが、仲間解像度も同様に大切だなと感じた話、あるいは「お茶会」について

こんにちは。LayerXの本間(@maro)です。バクラク申請とバクラク経費精算のプロダクトマネージャー(以下、PM)をしています。

Amazonのプライム感謝祭でドラム式洗濯機を買ったのですが、家に入りませんでした。なにごとも計測する大切さを身をもって感じました。

さて、私が所属するバクラク事業部は直近一年でメンバーが倍増して組織急拡大中です。毎月新しいメンバーが入社し、事業として出来ることがどんどんと増えてきた実感があります。
そんな中で自分の仕事ぶりを振り返ったとき、ちょっと反省しなきゃいけないなぁと思うことがあり、noteを書くことにしました。

一緒に働く仲間を一括りにしてしまっている

プロダクトマネージャーという職種上、多くのメンバーとミーティングを行うことが多く、セールス・CS・デザイナー・エンジニア・その他多くの職種の方と日々色々な会話をしています。
そんな様々なミーティングの中で「Bizメンバーのみなさんは〜」とか「あの事業部のメンバーは〜」のような、職種や事業部で一括りにして一緒に働くメンバーを表現しちゃっている自分に気づいて、これはあまりよろしくない兆候だぞと感じたのが最近の出来事です。
メンバーが増えることで、一緒に働く仲間の解像度が下がってるんじゃないか?って、その危機感を覚えました。

よく「顧客の解像度を上げる」という行為や活動を重要視する話を聞きます。
もちろん私もとても大切だと認識していて、新しい仕様を検討する際や課題の深掘りを行う際にお客様にインタビューの機会をいただき、直接会話をして解像度を上げています。商談動画を見たり議事録を読んだりと、誰かの残した情報を元に解像度を上げることもあります。

機能開発を行う際、それを利用するお客様の顔がくっきりイメージできるほど解像度が上がらなければ、使われない機能・使いづらい機能が爆誕してしまう。それは、PMを行っている皆さんであればかねがね同意してもらえると思います。
じゃあ、その機能をお客様に届けるメンバー・開発するメンバー・支えるメンバーのことをふんわりとしかわかっていない状態で良いのか?お客様に向き合うことの重要さと同じように、一緒に働いているメンバーにちゃんと向き合うことの重要さを軽視しちゃっていたかもなぁと。

ひとは職種やチームで括れるものじゃない

私は前々職で初めてPMという職種を経験しました。もともとはマーケティングや営業畑の人間で、「エンジニア」という職種の方と一緒に仕事をするのも初めてで、PM初心者の頃はエンジニアとの接し方に悩んでいました。
「黙々とコードを書き、自分の仕事を邪魔されたくない」そんな漠然とした印象をエンジニアという職種に感じていたので、仕事を邪魔しないように最小限のコミュニケーションで物事を伝えようなんてことも思ってました。

ところがどっこい、実際に働くうちに、エンジニアという括りだけでそのひとの性格や思考は当てはまらないものだと知りました。
普通に考えれば当たり前のことですが、自分と距離の遠い「よくわからん」仕事をしている人を理解しようと思うと、一括りにしてラベリングしたほうが"なんちゃって解像度"が上がるものです。"なんちゃって"なので勝手に自分で決めつけた正しくない解像度。

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初めてエンジニアと仕事をしたときの気づきと、今回のような「組織にメンバーが増えてきて、一緒に働くメンバーの解像度が下がってきている」はちょっと違うところもありますが「認知負荷を減らすため、職種やチームで一括りにラベリングして"なんちゃって"な解像度になっている」という側面は同じです。

一緒に働くメンバーのことを理解しようとしているか

この「仲間解像度が下がっていそうなんだよねー」という悩み、ある知人に相談した事があるんですが、その人は「はて?何言ってるかよくわからん」みたいな反応でした。
その知人は人と話すのが好きで誰とでもすぐに仲良くなるようなタイプで「誰か深く知ろう」と意識しなくてもそれができちゃうタイプっぽくて、この悩みは万人に共通するものではないっぽいです。

でも自分は多分意識しないと、どんどん仲間の解像度が下がってしまう。冒頭の通り、Biz組織のメンバーを「Bizの人々」と一緒くたにして「Bizのメンバーにはこういう伝え方をしよう、こういう懸念を先に潰そう」みたいなコミュニケーションをとってしまう。

メンバーが増えていく中で、全員のことを深く理解し、その人に合わせてコミュニケーションを取り続けるということは難しいです。
ただ、少なくても定期的にコミュニケーションを取るようなメンバーであれば、「どんなミッションを持っていて」「事業を・プロダクトをどうしていきたいと思っていて」「理想/現実のFit&Gapはどこにあるのか」をしっかり把握できるように会話を重ねたいなぁと思っています。逆に自分のことも伝えていく必要もあります。

じゃあこれからどうしていくの?という話

自分への約束事も含めた公開宣言にもなるのですが、会議目的を持たない、お互いが思っていることや感じていることを会話するような場を様々なメンバーと重ねていきたいなと思っています。

最近、社内で「お茶会」という名のミーティングがそこらじゅうで行われています。
このお茶会、チームをまたいで「最近こういうこと悩んでいるんだよね」「お互いのチームが越境することで、何かその悩み解決できないかね?」みたいなざっくばらんな想いの共有をする会です。お茶でも飲みながらゆるく話しましょうやという会。

こういう各人の想いや気になりをシェアする場こそが、メンバーの解像度を上げる一つの機会になっていて、定期的に開催するのが良さそうだぁという感覚です。

組織が大きくなることで、業務分担が明確になり、「隣の誰がどんな仕事をしているか・どんなミッションを持っているか」を知らなくても、業務が進むようになっていきます。
決まったルールに従って適切なアウトプットさえ出せば、他のチームが適切にその後の処理を進めてくれる。他のメンバーが何を目指し、何に悪戦苦闘しながらどのようなことをやっているか知らなくても業務が進む。
疎結合のマイクロサービス的な業務の進め方でも正しく回ってしまうようなものです。

でもそれって、業務を効率的に進めるだけで「よりよいものを作る」「よりお客様に価値を返す」「組織運営を改善してく」には繋がらないし、まあ楽しくない。

そんな効率的な業務推進に逃げず、一人ひとりの「仲間解像度」を上げて、組織一丸となって事業を進めていきたいなぁと思いました。

最後に

2つの宣伝です。
1つ目は、2023年11月29日に開催されるプロダクトマネージャーカンファレンス2023「pmconf」に我がバクラク事業部のPM2名が登壇します。

今見たら参加者が2,200名でした。ひえー。
恐らくこのページから応募できる気がします。オンラインは無料です。
https://pmconfjp.doorkeeper.jp/events/162061

2つ目は、採用に関してのお知らせです。
前述の通り、急成長で事業拡大・組織拡大をしており、PMがたりません。
今は転職とか全然考えてないよーな方も、一度ざっくばらんに「お茶会」しませんか?LayerXでの事例とかも踏まえて、お互いのお悩み相談とかとかしましょ。
以下から私とお茶会申し込めます。30分、ぜひください。


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