『お願いだから、まだその火を消さないであげて。』

時に人は、”居ても立ってもいられない”
そんな猛烈に心揺さぶられる瞬間に出会う。

強い想いを持った人と話して共感した時。
心許せる友達と好きなことについて語った時。
お気に入りの歌手の新曲を聞いた時。

人によって様々あるだろうが、その瞬間はふと訪れる。

「どうしようもなく〇〇したい...!!!」
フットワーク軽い行動的な人は特に、猛烈な感情に黙っていられずつい行動してしまうことも多いだろう。

そう感じている今だからこそ、
敢えて動かないでいて欲しいんだ。

なぜそこまで伝えたいのか？

それは、「”動きたい欲”にまかせてすぐに行動しては、瞬間的に燃え尽きてしまう。」からだ。それは例えるなら、燃えやすい綿に引火させるような感じ。

確かに、瞬間的には大きな火になり、やってる感、満足感は味わえる。
でも、ボワッと一気に燃焼してそれっきりになりがちではなかろうか。

上手く初期の熱量を使いこなし、維持することができるようになれば、圧倒的な初動力を持って結果を出すことができる。しかし、それができるのは相応の経験を積んできた人だ。

僕も自負するほどに経験は積んできた方だが、それでもそう簡単にはいかない。かつて、猛烈に好きだと感じることを一気に事業化しようとした結果、まるで大切な記憶を失ったかのように純粋な気持ちを失ってしまった。

それはまるで、自分自身を失ってしまったかのよう恐怖だった。

つい最近、こんなことがあった。

僕は恋愛ドキュメンタリー番組が大好きで、暇があれば観ている。YouTubeにupされている動画からAbemaの番組まで、全般的に。

それでつい一昨日の話なんだけど。

前日追い込みすぎた筋トレの影響でなかなか起きれず昼過ぎにようやく起きて。それから外に出るのも億劫でYouTubeを観続けて。

いつも通り、一通り動画を観終わったというところで、最近一押しの「オオカミチャンには騙されない」のCMが流れた。次回予告が流れ、途中いいとこで主題歌の「Lights-BTS」が流れる。

もうね、その曲が流れた瞬間。
胸の中から湧き上がる爆発的なエネルギーを感じた。その正体は太陽なんじゃないかと思うくらいアツくて。熱伝導のように「グワワワァ..!!」って心臓の中心から全身に広がった。

言葉にするなら、そう。
『タギル』という感じが近いかも。

それでだ、ついさっきまで髪ボッサボサでベットで横になって動画を観ていたのに、居ても立ってもいられなくなっていて。次の瞬間に僕はジャケット羽織って家を飛び出していた。

オフィスに到着して、いま感じている事を感情に素直にノートに書き綴った。でも、涙が出るくらいにタギっていて。次の瞬間、耐えきれず、仲のイイ友人にメッセージしている自分がいた。21:00の話だがそれから会うことになり、僕は電車に乗っていた。

いつも通りの僕であれば、「じゃあどのようにしたら実現できるかな！」と専門領域に精通する人からアドバイスを貰いつつ即実行に移していた。

しかし、今回は実行するのをそっと止めた。
敢えてすぐには行動せずに熟成させることによって、ちょうど良いタイミングで、より大きなエネルギーで自然に始まり、長く継続されることを知っているから。

だから、「火」や「炎」のようにではなく、
「炭」のように燃えることをオススメしたい。

爆発的なエネルギーを使いこなすPointは、「動きたい時には敢えて動かないこと」。一度寝て冷静になる。何をしていてもそのことばかり考えてしまう。それでもまだ意図的には動かない。そして、熟成させられ自然に（勝手に）自分が行動してしまっているのを待つ。

多分その様は、果物に似てる。
青いうちに取って食べることはできるが、硬いし渋いしマズイ。熟れて食べごろになった果物は、本当は勝手に樹から落ちてくる。

冷静に考えてみれば自然界では当たり前のことだ。そもそも実らせる目的は子孫繁栄。一番美味しい状態で木の下に落とし、動物たちに食べてもらい、フンを通じて種子を移動させる。

人間だけがこの自然の摂理に反した行動ができるという方が不自然ではないだろうか。

読者のみなさんに”熟成させることの大切さ”をより納得する形で伝えたいので、今後自らの身をもって都度進捗を報告していきたいと思う。

とりまげどん、今日は以上。

つづく