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休む才能 | 2022.8.26

・8月初頭から、3週間ほど仕事を休んでみた。

・基本的には好きなだけ身体を横にし、動画や音楽を消費しつつ、夜になると色々な人と待ち合わせをしてご飯を食べる日々を繰り返した。

・山奥の旅館に超・連泊でもしてみようかと月初に調べてみたが、流石に夏休みシーズン真っ只中であるので、そもそも空いていないケースがほとんどだったため、たまにふらっと遠出をして一泊限りの旅行をしたりもした。

ロマンスカーで箱根へ
露天風呂付き客室はこの世で最高位の概念のひとつである

・いまの職場は今年で3年目になる。私見ながら(こういうエンタメの業界に身を置く人は大抵そうであるように)馬車馬の如く、という働き方をしてきたように思っていて、こういった機会を急に設けてみるのはかなり新鮮だった。

・どんな職場にいても1ヶ月弱の休暇を取るというのはそこそこ珍しい体験になるかもしれないな。

車窓。地元の風景を思い出した
東京の海は汚いが綺麗だ

・休暇中は常に、言いも知れぬ浮遊感が付きまとっていた。良いとか悪いとかいう分類をするものではなく、ただ単純にふわっとした気分でいた。

・ルーティンというのは恐ろしいもので、指が無意識にメーラーや社内チャットツールのアプリを開いている。3週間も休暇を取ったのに、デジタル・デトックスを実践するという決断は何故かできなかった。

・美味しいものを沢山食べ、興味のある方々と沢山話し、美しい景色と空気をいくらか取り入れた。とても素晴らしい休暇であったが、精神上はワーケーションに近かったと結果として感じる。実働は殆どしていないのに、日常の固定費としての疲労は残ったままだった。

・一時的とはいえ、生活のための習慣や思考を透明化して無視するのには、相応の勇気とそれによって形作られる安心を享受する余裕が必要だ。これがかなり難しいと思った。休むのにも才能がいる。


・ところで、インターネットが存在すること自体が絶対悪であるというのは揺るがぬ事実だと考える。

・将来的に人智を超えたものすごいパワー(武力か権力かは問わない)を手に入れることがあったら、まずはインターネットを破壊しようと思っている。俺はインターネットを破壊したい。

・人々の我欲と余裕の無さ、金の匂い、そして“不必要で無遠慮な追跡と分析”に塗れたインターネットにおいて、自分はあとどれだけの回数、この類のボタンを押せばいいのだろう。どれだけの情報を遠ざければいいのだろう。

連打
連打

・取捨選択の“捨”が多すぎることが善いことなのかどうかは議論の余地がある。そもそも捨てるものが無い状態が最善にして最良であると自分は信じている。

・この手のアレで恩恵を受けることが実体験としてあったのって、Spotifyのリコメンド機能しかないかもしれない。


・そんな汚泥にまみれた電子の海であるが、ここ最近で特に盛り上がりが表層化している、文章から画像を生成するサービスはとても良い。

・深層意識に紛れ込んだような現実感のない現実感を帯びた物体を眺めるのは非常に楽しく、別次元と接続された四角い窓を覗き込んでいる気分になれる。

・一般向けに公開されてからすぐにサブスクライブ(課金)をし、ひとりでニヤニヤしながら文字を打ち込んでいる。

・近頃は、用途のわからないレトロな機械や

ポータブルなメディアプレイヤーの類だと予想
そこそこでかくて重量のありそうな何か ボタンが沢山ある

・仮想の盆栽を生み出してもらい、それらを鑑賞するのが楽しい。

角張った盆栽。よく見ると電子機器のようなディテールが散見される
機械と自然の融合

・無感情に淡々とこちらの馬鹿げたオーダーに、全力を以て応答するAIはどこか愛おしい。

・自分も大きくなったらAIになりたいかもしれない。

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