見出し画像

イチローさん

私はイチローさんが好きであるのだが(現在は引退されたので元イチローさんというべきか)、イチローさんの考えの中に、このようなものがある。

自分は努力は裏切らないという考え方が好きである

一言一句違わぬ正確な言葉は忘れたが、このようなことを「報道ステーション」で、現日本代表監督の稲葉篤紀さんと話していたと記憶している。この言葉に私はイチローさんの人柄がにじみ出ていると感じる。

それは「努力は裏切らないという考え方」と語っている点である。

私が知る限りと想像する限りでは、偉い人や偉ぶっている人、成功者気取りの人は往々にして、「こうしなさい!」という命令口調のような言葉を使う(偏見の塊のような意見ではあるが)。私はそういった決めつけ、命令口調の奴らが大嫌いであるのだが、イチローさんは決めつけということを絶対にしない人である。たとえば、YouTubeの企画で「教えてイチロー先生」というものがあったのだが、その中でイチローさんは、友だちの輪の中に嫌でも入る必要はありますか?というニュアンスの質問に対して、「嫌でもまず、その中に入ってみて決めてみるのがいいのではないか。入ってみて合わなければ抜け出せばいいと思う」といったニュアンスの言葉を言っていたはずだ。決して強要せず、相手の判断に任せるイチローさんの想いが伝わってくる。理想の上司にイチローさんが挙げられるのは至極当然なことだと思う。

そのイチローさんはやはり、「努力は裏切らないという考え方」と言うのである。この言葉には、他の色々な考えを否定せず、自分はこの考え方を選んでやってますという自己の信念の現れを感じる。そう、自分で選んでいる考え方であるから、自分で責任を取るし、その考え方でない人もいることを理解していなければこの言葉は出てこないと思う。その考えの深さと他者への眼差し、そしてたくさんのヒットをプロの世界で積み重ねてきたイチローさんの言葉の重みは唯一無二である。イチローさんのような考えは、同僚の方が言っていたが少し変わっていると私も思うのだが、そのイチローさんというカリスマから発せられる言葉は、やはり強く私の胸を打ってくる。だから私も、「努力は裏切らないという考え方」を採用したい。他にも色々な考え方、たとえば過程よりも結果を出せばいいだとか、皆そんなことしてないからやめなさいとかがあるかもしれないけれど、無駄だと思えるようなことでもコツコツと積み上げていける人間でありたい。イチローさんのような偉大な人間にはなれないが、「努力は裏切らないという考え方」で生きることは可能であるから、真似させてもらいます。他者への眼差しも忘れずに、自分は自分なりの人生の積み重ね方があり、他者には他者の積み重ね方があると理解して、行動を積み重ねていく。今のこの道も「あの無駄のようなことがあったから」と思い出せるように、日々を積み重ねていく。そうすれば、自分が納得できる人生を送れるのではないでしょうか?という誰かの声が聞こえるような気がする。そんなことを勝手に頭の中で想像した次第です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?