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私がすきなもの、豆大福。

私が好きなものは『豆大福』

大福は「大きな福」と書いて「だいふく」と読む。ことばの響きに幸せが詰まっていて、だいふく・だいふくと呪文のように唱えると良いことがある..予感がする。

私は和菓子屋にいくとまず、ショーケースに張り付き豆大福の佇まいをチェックする。
気になるのは餅・豆・あんこの比率。餅の厚みは重要で、厚すぎると餅の主張が強くなりあんこや豆の存在感が薄くなってしまう。豆もどれだけのサイズ感のものが何粒入っているかで味が変わってくるので、これらは目視で確認している。しかし、中に入っているあんこの状態は外からは見えないので店の人と話しながら探る。これだけで豆大福選びの質がぐっとあがる。

豆大福の贅沢なところは、豆・オン・豆(小豆)のつくりになっていることだ。外に見える豆と中身のあんこでつかう小豆は別の産地でつくられているものが多く、2種類の豆が味わえるので豆好きにはたまらない。

実際に、豆大福を食べるときは「ライブ感」を大事にしたい。餅は時間が経つと固さが変化してしまうので急いで食べなければいけない。私は柔らかめが好みなので、開店3時間以内にお店へいくようにして、買った後はすぐに食べる。場所の下見は必須で、家には持ち帰らない。これで、つくりたてをおいしく食べることができる。

豆大福は「ちょうどいいサイズ感」になっていうのも好みだ。どら焼きやぼた餅に比べて豆大福は小さめなので(お店によっても変わるが)食べた後に「もう少し食べたいな..」という少々じれったい気持ちにさせてくれる。後ろ髪をひかれるような物寂しい気持ち。これくらいで終わっておくとまた食べたいという気持ちになりリピート欲をそそられる。

さて、つぶあんにするか・こしあんにするか問題は、生きるか死ぬかに匹敵するくらい悩む永遠のテーマだ。最近私は気分によって変えていて、元気を出したいときはつぶ、色っぽい気分のときはこしを選ぶようにしている。

最後に、フォルムを感じるために食べる前は「手の平にのせてみる」ことをオススメする。手のひらにのせることで柔らかくあたたかい餅柄に触れ、自然と餅・豆・あんこの恵みに感謝の気持ちを捧げながら安心して口に運ぶことが出来る。まだまだ話したいことはたくさんあるけど、文字数が足りないのでこれで終わり。この記事をみて気になったらまずは「まめだいふく」と唱えてみてはいかがですか。

※これは、5歳サロンの企画でカラス牧野さんから出た「あなたの好きなものを1000字で書いて下さい」という課題で提出したエッセイです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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