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TB-303のパターン打ち込み

Ableton Liveのピアノロールに書いた303のパターンをTB-303で再現するにはどうするか、分かりにくいシーケンスの部分に特化してまとめました。

全体の流れとイメージ

打ち込みは大きく分けて4ステップになります。
1. シーケンスの長さと何拍子かを決める (FUNCTION + STEP / ♪♪♪)
2. ノートを打ち込む (PITCH MODE)
3. ノートの長さを決める (TIME MODE)
4. 細かい調整をする (PITCH MODE)

PITCH MODEがベースのネックを持つ手の押さえる弦の順番、TIME MODEがピックを持つ手の弦を弾くタイミングで考えると良いらしいです。
ベース弾けないですが、クロサワ楽器さんのブログを読んでイメージしてみたら凄く腑に落ちました。

3連符か16分音符か

TB-303の16分音符は16分音符ですが、3連符は8分音符の3連符です。

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シーケンスの長さ

FUNCTIONを押下しながらSTEPボタンでシーケンスの長さを決めますが、TB-303では押した回数でシーケンスがループします。
例えば、16分音符で5個とした場合、Ableton LiveのMIDI Clipのループの長さを以下のようにした状態。

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当然、この状態だと小節がズレていき、パターンを切り替えてもズレた頭からループが始まるため拍に合わなくなってしまいます。シーケンサを止めずに複数パターンを行き来するのであれば、16分音符は2/4/8/16、3連符は3/6/12に設定するのが無難です。
とはいえ、アシッドハウスやアシッドテクノでは16分音符5個をオクターブで鳴らすと凄くカッコいいです。
小節ズレの対応策として自分はパターンの8番を16分音符1個の休符に設定してズレを訂正できるようにしています。素直にシーケンスを切り替えてから、一度シーケンサを止めてすぐ開始でも良いと思います。

シーケンスの打ち込み:サンプル紹介

実例がないと分かりにくいので、例を上げつつ説明します。
この場合どう打ち込む?の説明を網羅できるように説明都合で書いたパターンなので鳴らしてカッコいいかは期待せず。

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16分音符が16個のシーケンスです。
Velocityが1のノートはアクセント無し、Velocityが127のノートはアクセント有りです。終わりが隣の16分音符グリッドにはみ出しているノートはスライドです。

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16分音符16個のシーケンスを作ったらPITCH MODEに入ります。

なお、スライド後の休符についてはTT-303やx0xb0x系のシーケンサだと休符に設定された音符に影響され音のリリース部分のピッチが変わることがあります(要検証)

シーケンスの打ち込み: PITCH MODE (メロディ)

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ノートが出てきた順番に1個目、2個目。。。と番号を振ります。
303のPITCH MODEで押すボタンの順番は

1. D
2. A#
3. DOWN+D
4. D
5. DOWN+A#
6. DOWN+D
7. DOWN+D
8. DOWN+D

シーケンスの打ち込み: TIME MODE

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無音部分「-」、ノートの開始「○」、ノートの終わり「●」を見ます。
最終的にノート開始「○」の数がノートの数と一致します(例だと8個)
303のTIME MODEで押すボタンの順番は

1. -
2. -
3. ○
4. ○
5. -
6. ○
7. ●
8. ●
9. ○
10. ●
11. ○
12. -
13. -
14. ○
15. ○
16. ○

シーケンスの打ち込み: PITCH MODE (アクセント/スライド)

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WRITE/NEXTボタンを押しながら、アクセント/スライドのボタンを押していきます。

1. WRITE
2. WRITE+SLIDE
3. WRITE
4. WRITE+SLIDE+ACCENT
5. WRITE
6. WRITE+SLIDE
7. WRITE+SLIDE
8. WRITE+SLIDE+ACCENT

これで打ち込み完了です。

シーケンスの打ち込み: PITCH MODE (ノート修正)

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譜割りが同じならノートだけ変更することが可能です。上記画像のような変更をしたい場合は、PITCH MODEで以下の順でボタンを押下します。

1. WRITE (現状維持)
2. UP+A#
3. WRITE (現状維持)
4. A#
5. DOWN+D
6. FUNCTION (PITCH MODEを抜ける。後半は現状維持になる)

ここで、変更があったノートからはアクセント/スライドが消えます。なので、再度アクセントスライドの入力を行うためPITCH MODEにします。

1. WRITE (現状維持)
2. ACCENT
3. WRITE (現状維持)
4. SLIDE ACCENT
6. FUNCTION (PITCH MODEを抜ける。後半は現状維持になる)

303小ネタ

元ネタはDevilfishの製造元で有名なREAL WORLD INTERFACES
・アクセントはVCAとVCFに影響がある
・アクセントのキャパシタが放電するのに時間がかかる
以上の理由から、2個連続でアクセントを入れたノートを鳴らすと同じ音程でも2回目以降がちょっと高い音になる。
テンポや16分音符か3連符でも変わるけど、ちょっと面白いので小ネタとして載せておきます。

こちらは自分がいつもやっているもの。キュゥゥゥってレゾナンスを鳴かせたい時はDOWN押して1オクターブ低い音で鳴らす。高いノート鳴らすよりレゾナンスの効きが面白いアシッドな音が出てくれます。Technotronic - Pump Up The Jamの元ネタのアシッド曲もそういう感じの打ち込みです。


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