見出し画像

メモ 為替介入額と国際収支

2022年9月22日(介入額は約2.8兆円)、10月下旬に2度(介入額は約6.3兆円)、今回と同様の介入をしている。介入は合計3回、総額9.2兆円規模となった。
 統計表一覧(外国為替平衡操作の実施状況) : 財務省
今回(4月29日)は5.5兆円程度のようだ。前回の経験から、もう一度5兆円程度の介入があるのではと言われている。

前回は、10月下旬の2度の介入の後に円安進行が一服し、11月中旬からは円高基調に転換している。ただし、この円高転換の主因は介入ではなく、日米金融政策の影響、特に米金融政策に対する市場の観測の変化だろう。11月上旬に公表された米CPIが予想以上に鈍化したことなどから利上げ加速観測が後退し、日米金利差縮小を通じて円高ドル安に寄与した。また、12月下旬に日銀が長期金利操作目標の許容上限を引き上げ、実質的な利上げと受け止められたことも円高に働いた。

やはり、介入で為替相場のトレンドを転換することは難しい。

前回の為替介入を国際収支で見ると、次のグラフの赤の部分となる。
(その他の月も、微妙に外貨準備が動いているが、ユーロなどの為替変動、保有債券の価格変動、利息収入などによるものだろう)
これでみると、かなり大きな額である。それでも、相場をそれなりの期間動かすことは困難だった。為替相場は非常に大きな海のようなものだ。自然の力(物価や貿易収支など)がないと波の方向は変わらない。

その他投資は、短期資金の貸借など。つまり、個人の外貨預金、外為証拠金取引、為替ヘッジに対応する銀行の資金の貸借などが反映される。
その他は、対内対外短期債投資、誤差脱漏など。

ここから先は

166字 / 2画像

私の記事は、一つのテーマを複数回に分けて書くことも多いので、単品販売は不向きと思っています。全ての記事がつながっているので、マガジン形式で販売しています。

当マガジンには2024年5月の全相場記事が入ります。定期購読ではないので自動更新されません。なお、Kecofinの投資情報は主に経済記事と…

技術的な理由で作成した全マガジン記事の倉庫です。購入はできますが、販売を目的としていません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?