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統計① 研究の種類

医学研究は,大きく分けると2つに区分される.

<観察研究(observational study)>

→対象者に介入行為をせずにデータの収集・解析を行う,ある現象を観察してまとめたもの

【データの時期による区分】

後ろ向き研究(retrospective study):過去のデータを収集,解析

前向き研究(prospective study):現在から未来に向かってデータを収集・解析

【調査回数による区分】

横断研究(cross-sectional study):調査は一回のみ

縦断研究(longitudinal study):複数回に渡った研究(経時的)

【原因・要因追究方法による区分】

ケース・コントロール研究(case-control study):ある病気の原因あるいは要因を推定し,その因果関係を見つけ出したい時に行う(後向き研究)

ある病気(ハムストリングの肉ばなれ)に対して損傷群と非損傷群に分け,過去の資料から,それぞれ推定される原因・要因(ハムストリングの肉ばなれの既往歴)があったか,なかったかを調べる.

コホート研究(cohort study):ゲートコントロール研究と同じで,病気の原因や要因を追究する研究だが,方法が違う(前向き研究)

推定される原因・要因(人工芝でのトレーニング)に対して人工芝群,非人工芝群で,ある病気(Jones骨折)はあったのか,なかったのかを調べる.

※コホート・・・ある時期に同じような環境や状況にいた人たち

<介入研究(interventional study)>

→対象者に介入行為を行い,データの収集・解析を行う

【比較方法】

対象者間比較(inter-subjective comparison):グループ A,グループBで別々の方法で介入し,比較するもの(グループA→ノルディックハムストリングの介入,グループB→レッグカールの介入により,AとBのハムストリング筋力の変化を検証)

対象者内比較(intra-subjective comparison),クロスオーバー研究会(cross-over study):グループは1つで,一度介入した時の結果とある程度時間が経過してから,次に別の方法で介入した時の結果の2つを比較するもの(初めに一定期間のレッグカールの介入,次に一定期間のノルディックハムストリングの介入により,ハムストリングの筋力を比較検証)


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