見出し画像

さびしさについて

季節のおわりはじまり
出会い別れ
賑やかな場所静かな場所

無くしたり捨ててしまったり
拾ったり掴んだり

晴れやかな生きるかなしみ
見落としていた人生のおもろみ

そんな山田太一を思い出すタイトルで手に取った
知らない物書き二人の往復書簡

かなしみの本意はわびしさやはかなさ
慈しみや愛するゆえの想いがある
琴線に触れる瞬き
冬山の静けさ寂れた寺の庭
人の営みから自然へと還る大きな流れの敬意にも似る
そんな心象を生む

消えて無くなる手放し失う
死の観念は一概の喪失にはならない
何度も反芻する
かなしさは悲しさと捉えるには狭い

こと家族、家庭、親子の関係について
こうあるべし、普通に苦しめられる作者

さびしさについて
岩国から萩へ向かう時の山間の村の小さな営み
周防大島の海沿いを歩く背の曲がった老婆
白老のひたすら海を眺める二人の古老
かつてそこにあった白老の港町の跡
緑色に差し色する士幌線
輪島や稚内の曲垣の向こう
今を生きる強さかつて生きた強さ
そこで見せた笑顔
貧しさの中の豊かさ
生きる逞しさ

一般常識や社会通念に殺された意思に悩む現代の生き辛さは悲しみなのかかなしみなのか

時代の犠牲になった過去は虐げられる汚いものなのか

いつも旅で見るものは
人が見落としたもの忘れたものが多い
触れるかなしさやさびしさに僕は悲壮はない

ほんの少しの怒りと勇気が生まれる
毎回の訪れとそこでの気付きに
一つずつ刻む記憶は、痛々しい傷に見える人もいるんだろう

そういう人達はパーフェクトデイズを見て忘れる

#さびしさについて
#生きるかなしみ

言葉を直接届ける機会をいつか何処かで作れたら!