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老けと自覚と私の標語

男性上司の女性部下へのセクハラがなくならない、という話題になったとき、友人が言ったこと。それは…「男はあまり鏡をみないからじゃないかなあ」
つまり、女性は毎日鏡で、近距離からじっと自分の顔を眺める時間が長い。老けは少しずつだから自分の変化に気づきにくいってことはあっても、それでも化粧しながら、目尻にしわがとか、このしみ目立つなあとか、ほうれい線深くなったよねとか、思う瞬間はあるわけで。
女性は、自分の容姿がだんだん老けてきている、ってことを自覚させられる。
対して、男性は、毎日じっくり自分の顔を見るということが少ないから、自分の老けに気づかない。だから、20代の頃の若いノリで、女の子にちょっかいだしてしまうんじゃないか。自分が若い男性のときは同年代女子から許されていた、軽い調子のからかい。それがもはや、いやらしいノリになっていることに気づかないんじゃないか。
確信犯的なパワハラセクハラは別として…多くのわりと善良な男性にありそう。だから、何の悪びれもなく同年代の女性をおばさん扱い…年齢を重ねた女性に対するあなどり…ができるのでしょう。
友人から、昔人気のあった同年代男性がそういう感じ悪い態度を取る、という話をきくと幻滅します。自分だっておじさんおじいさんの見かけなのによく同年代女性を平気でおとしめられるよなー、とがっくり。きっと自分の老けレベルに気付いてない。
マンガで育った私たち世代が高齢となり、高齢者の主人公マンガがよく売れているよう。「メタモルフォーゼの縁側」(芦田愛菜さんが主人公で映画化されたんだ!絶対観に行こう)とか「海が走るエンドロール」とか「傘寿まり子」とか…。
主人公のしわの多さには、けっこう抵抗感ありますが…それは自分がこれからなっていく容貌と心の中でつながっていないから…そういう女性多いんじゃないかな。
マンガで、今の60代を描くのは特に難しそう。おばあちゃん風貌の人はまず皆無。
昔のマンガ作品「ルームメイツ」近藤ようこ作は、見かけも心情も60代の揺らぎがぴったりきてよかったなーって思います。古びてない。ひりひりした恋愛模様も、形を変えて、まだ心身に残っている年代で…。オススメ。今こそ読みたくなる。
見た目の美しさ、無理のきく体力…若い人は眩しい。しわやしみはなるべくないほうがいいけれど、それがないからといって魅力的な高齢者というわけでもない。
「50過ぎたら黒柳徹子」は私の標語。いくつであろうと周りの誰も気にしない。その人だけの唯一無二の魅力が発せられている…そういうものにわたしはなりたいです。

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